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6.77点(レビュー数:27人)

作者高屋奈月

巻数23巻 (完結)

連載誌花とゆめ:1998年~ / 白泉社

更新時刻 2009-11-25 06:27:53

あらすじ ヒロインは、わけあってテントで一人暮らし中だった女子高生、本田透。透はひょんなことから同級生の男の子、草摩由希の家に住み込むことになる。全校女子のアイドル由希と、保護者役の草摩紫呉との生活は、一見ごく普通の家庭のように見えたのだが…。草摩家に隠された重大なヒミツ! なんと彼らは異性に抱きつかれると…!?

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フルーツバスケットのレビュー

点数別:
1件~ 5件を表示/全27 件

8点 friendstudioさん

小さいときに父親は病死し、溺愛してくれた母親も事故死してから数ヶ月、親戚の迷惑をかけまいとテント生活をはじめていた透(女)が、美男子(笑)一家にひょんなことから転がり込むところから物語は始まります。ところがこの一家は、異性に抱きつかれると一定の動物に変身してしまう「十二支の呪い」に取り憑かれていて・・・
最初こそ「アホか!」と思っていた「十二支の呪い」だけど、この設定が何気に深いっ!この物語に出てくる登場人物たちは皆心の傷や痛みを抱えていて、それを受け止めることが出来ずにぶつかり合ったり、引き篭もったり、何かに執着したりしています。「でも違うんだ、それを受け止めるためには人に頼ったっていいんだ、甘えたっていいんだ」と、その人のすべてを暖かく受け入れ、包み込む行為、\"抱く\"。それを許されない人々の物語なのです。この一家は何かを大切にしたり、認めてあげることが苦手だけど、それって他の人も多からず少なからず持っていることなんじゃないかと。この「抱きしめる」というキーワードが凄く効果的に使われていて・・・ACのCMでも「抱きしめる、という会話」って文句があったけど、まさにそれ。その人の心にまで触れて、包み込んであげるその行為の重み。「弱くったっていいんだ、寂しがりやだっていいんだ。強がらなくてもいい、ありのままをさらけ出せばいいんだ」・・・そんなメッセージが全編に込められています。なんて、優しいんだろう。その人を大切にしたいと思う気持ちが、その人を助けてあげたいって気持ちが、こんなにも重く深く、揺ぎ無い支えになることが出来る。透が、そして草摩家の面々が、静かに語りかける言葉ひとつひとつに溢れんばかりの優しさが込められていました。痛みを受け止めて、抱きしめてあげられる人がいる強さ・・・。某アーティストの曲に「embrace」ってのがあるのですが、それをちょこっと思い出しました。登場人物設定もなかなか上手いのですが、特筆すべきは、主人公の透。大好きだったお母さんまで亡くして、不遇に不遇が重なる悲しい役なのに、なんであんなに明るく前向きに笑ってられるんだよぉ!「世界で一番バカ」な完全無欠の透の「愛おしさ」が、この作品を引っ張っていると思います。ただ、その「説教」にたどり着くまでにはもう少し手順を踏まないとなぁ、と感じる部分はありましたが・・・。良い事は言ってるのに、その言葉が伝えられるまでのプロセスにもう少し丁寧さがあれば、より違和感なく、唐突に感じずに受け入れられたと思います。
それ以外の部分だと・・・生徒会長のキャラがええわ(笑)それと「欲情すればいい!」に大爆笑したりとか(でもこの後すぐに紅葉の名シーンなのだから、このマンガはあなどれない・・・)。ただこれ、「ホームコメディ」かぁ?コメディ以上になんだか大きなものがあるけれど、あえてそっちを紹介文では否定して「コメディ」にしちゃってるのか・・・。重たいテーマを低年齢層でも読める少女マンガに上手くアレンジ出来ていると思うので、そっちを推せばよいのにね。
絵柄自体はだいたい2〜3冊で慣れましたが、やっぱり爪を紫色に塗っちゃうセンスが僕にはわかりませぬ・・・。とはいえ星5つまであと一歩ってくらいの見事な作品でした。女性はまずもちろん、男性でも手に取っても悪く無いんじゃないかな。最初に人から薦められた時に言われたとおり、「巻が進めば進むほど面白くなり」ます。ところで、メイドが出てきたり、コスプレが出てきたり、女装がいやに多く出てきたりとか、微妙にヲ同人臭がするのは何でだろう・・・?女性なら誰でも少なからず持っている願望なのかしら。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2006-11-19 21:01:05] [修正:2006-11-19 21:01:05] [このレビューのURL]

9点 ヒナミさん

この漫画にはかなり励まされました。
人の心の弱さ、傷などに温かい手を差し伸べるような良いセリフがたくさん出てきます。
「人の優しさを偽善というより、そのひとの優しさを信じてあげなさい」といった趣旨のセリフがあるのですが、この言葉にはぐっときました。
作品は序盤はギャグを交えた感じで、明るいですが、後半にさしかかると物語の核心的な部分に触れていくので、暗い感じになっていきます。しかしとても納得のいく形で、大団円で締めくくられています。

落ち込んだり、自分に自信が持てなかったりするときにこれを読むと救われるような気持になれました。
ただ、主人公の女の子はすごくいい子なので、逆にそれが苦手だという人もいるかもしれません。私は好きですが。
とにかく一度は読んでもらいたい作品ですね。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-02-19 05:14:53] [修正:2010-02-19 05:14:53] [このレビューのURL]

10点 codyさん

自分の一番好きな少女漫画です。
十二支+αの登場人物が居るので名前を覚えるのに時間がかかりましたが、自分から見て欠点というかマイナス面はそのくらいです。
一族の呪いによってそれぞれくらい過去を持っていて、その呪いと現実の狭間で苦悶している閉鎖的な草摩家と献身的な愛を捧げる透。
ほんとに透が良い子で困っている人を見過ごせない性格なんです。自分好きなんですこういう子。
呪いのかかっているそれぞれにとって、透の役割が違い、姉であったり、妹であったり、恋人であったり、母親であったり、そのすべてに通じる愛でもって閉じた心をほぐしていきます。
抱きつくという行為は一番簡単な、しかし広く深い愛情表現だと思います。その行為を禁じられるというのは、自分から愛するということを禁じられることであり、他との間に壁をつくらざるを得ないということです。人は一人では生きていけないです。必ず他との関係があって自分が存在するのだと思います。そんな自己を完全に否定せざるを得なかった彼らをありのまま愛する透のその愛は、本当の愛と呼ぶにふさわしいものだと思います。

作風はバリバリ少女漫画だし、絵も1巻と最終巻を比べると誰ですかって感じになるし、その透のすがたを受け付けない人もいるかもしれません。でも、自分はこの漫画に出会えてよかったですし、できれば多くの人と共感したいと思っています。

(稚拙な文章故、言いたかったことをあまり伝えられてないと思います・・・。)

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-01-22 19:04:23] [修正:2010-01-22 19:04:23] [このレビューのURL]

9点 カレーさん

21歳男である僕のバイブルです。

優しさに溢れた作品であり、涙がとまりませんでした。

自分のことを大切にすること。
相手のことを思いやること。

そんなことを教えてもらった作品です。

漫画としてもさりげない伏線の回収が非常に巧みです。


恋愛色が薄いので少女漫画に恋愛を求めている人間にはきっと面白くないと思いますが、多くの子供たちに読んでほしい作品です。

皆が少し優しくなったら、きっと世界は良くなると思います。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-01-16 17:36:01] [修正:2010-01-16 17:36:01] [このレビューのURL]

1点 三助さん

何と言うか肌に合わない漫画でした。
主人公が敬語ってのにも引きましたし、行動があざとく感じてしまいました。
絵も苦手です。ひねくれ者の僕には面白さが理解できない作品です。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-01-12 23:33:51] [修正:2010-01-12 23:33:51] [このレビューのURL]

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