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6.92点(レビュー数:14人)

作者うめ

巻数11巻 (完結)

連載誌月刊コミックバーズ:2006年~ / 幻冬舎

更新時刻 2009-11-25 00:45:17

あらすじ ゲームクリエイターを目指す元気な関西娘・百田モモは、かろうじてゲーム制作会社・スタジオG3の企画見習いとなる。しかし、待っていたのは夢と現実の違いを痛感させられる、リアルな修業の連続だった! 個性豊かなアイツらが、今日もアキバの片隅でゲーム魂を燃やす。アツいゲーム業界物語、ここに再起動!!  

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大東京トイボックスのレビュー

点数別:
1件~ 5件を表示/全14 件

8点 とろっちさん

自分の中の「面白い」という感覚が、世間が欲している「面白い」と一致するならば、
その才能は天才と呼ばれてもおかしくないでしょう。
頭の中にあるその才能を世に広めるには、「面白い」という漠然としたものを明確にし、
アウトプット(プロット、仕様書等)して具体化していく作業が必要になります。

しかし、話はそんなに簡単なものではないです。
今やゲームは日本を代表する一大産業。
大勢の大人が、何ヶ月、何年という長い時間をかけて作る、「商品」としてのゲーム。
他人との、他社との駆け引き、政治力、予算、締切、規制、流行、さまざまな要因が行く手を阻みます。
そしてそれらに振り回されているうちに、何が「面白い」のかわからなくなってしまう…。

「なぜ 作りたいものが作れない 作りたいから作る ただそれだけなのに」
「自分が感動してないモンを売って 他人の気持ちを動かせるほど オレは自信家じゃない」

いや、正直、前作「東京トイボックス」のときよりずっと面白くなっています。
やっていることは同じなんですが、全体の大きな流れ、うねりの中でストーリーが展開され、
世界観が広がり、より一層深みを増した心理描写。
この作品はどちらかというと、「生みの苦しみ」 をクローズアップしているように感じられます。
それぞれが弱さをさらけ出しているからこその、こんなにも人間臭くて魅力的なドラマ。

実際のゲーム業界の裏側という「現実」を描いているのかは正直わかりませんが、
個人的にはそこはどうでもいいと思っています。
読む人に説得力を与え、作品世界に引き込んでくれるような設定描写が巧みだからこそ、
「作品としてのリアリティ」が感じられる、熱い作品です。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-10-22 00:36:39] [修正:2010-10-22 00:37:54] [このレビューのURL]

5点 朔太さん

ゲームクリエータと業界の実態が良く分かります。
聞きしに勝る時間との闘い、体力の凌ぎ合いの世界のようです。
仕様変更や販売方針の変更が日常的ですので、
その辺りが精神を消耗させるのでしょう。
新しい修羅的ビジネスの最前線として取り上げた感じです。

私はゲームクリエータとしてゲームをとにかく作りたい
モモや天川よりも、現代の「海賊と呼ばれた男」とも
言える御堂や仙水、須田にむしろ共感を覚えました。
敵役は最後までキーマンとなりましたが、
それほどのインパクトもなく終わりましたが。

娯楽作品としての評価は、それほどでもなく、というところです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2018-09-29 13:31:23] [修正:2018-09-29 13:31:23] [このレビューのURL]

9点 カメオさん

熱くなる漫画の条件はやはり「期待を裏切らないこと」と教えてくれる、
まさにそんな漫画である。

魅力的なキャラクターたちが「魂のこもったゲーム」を作るために
がむしゃらに、愚直に、わがままに、ぶつかりながら、
楽しみながら、そして泣きながら、自分の信じることをする。

”魂があっている”から突き進めるのだと語り掛ける。



自分もそんな仕事がしたいと思わせてくれる、大きな熱量を持った作品なのだ。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-02-13 19:52:27] [修正:2015-11-01 13:15:35] [このレビューのURL]

4点 デビルチョコさん

物作りの裏側を描いている。
良くも悪くも綺麗に仕上がったストーリー。
しかし綺麗過ぎた。

開発者達はもっと泥臭く、エゴイストで、
理想と現実の葛藤と常に闘っている。

そういった描写やキャラがこの作品にはなかった。
だからセリフに重みがなく、厚みもなかった。

絵は上手く読み易かったです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2015-02-13 11:12:32] [修正:2015-03-15 12:16:42] [このレビューのURL]

7点 森エンテスさん

前作の『東京トイボックス』と合わせての評価となります。
個人的にはモーニングで連載されていた前作が非常に好みで8点、今作が6点で間で7点という計算です。

描いている内容は今作の方が深いですし、実験的な部分もありますし、漫画作品としてのグレードは高いんですけど、「読みやすさ」は正直前作の方があったし、シンプルに楽しめたように思います。

これが出版社のメジャー・マイナーの影響なのかなと思ったりします。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2015-02-06 19:44:54] [修正:2015-02-06 19:44:54] [このレビューのURL]

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