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5.5点(レビュー数:8人)

作者秋山はる

巻数6巻 (完結)

連載誌月刊アフタヌーン:2008年~ / 講談社

更新時刻 2012-02-08 05:14:30

あらすじ “売れなかったアイドル”宮下雪乃は、過去に目をふせるばかりだった。岩井節子は、そんな雪乃と出会って“好意”を抱いた。そして始まるふたりの“関係”――それは、秘め事ばかりの恋愛風景。“売れなかったアイドル”という過去から好奇の目と中傷にさらされ、高校生活に自らピリオドを打った宮下雪乃。ひとりの女として見てほしい。誰かに求められたい――。そう願いながら孤独な日々を送る彼女の前に現れたのは、かつてミュージシャンとして活動していたという女性――岩井節子。そしてふたりは距離を狭め、肌に触れ合い、恋に落ちる。

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オクターヴのレビュー

点数別:
1件~ 5件を表示/全8 件

4点 shunさん

[ネタバレあり]

つまらないわけではないが、特出したものが何もなく終わってしまった感。
主人公が失敗を繰り返す姿を眺めて、共感するところが何もない。
同性愛描写に至ってはもちろん理解は出来ないが、主人公の心の揺れはうまく表現できていると思う。

最終的に主人公の成長が実感出来なかったところが個人的には不満足。
「がんばりたいんだ」と言って、何を頑張るのか、確固たる意志がそこにはあるのか、
担当のアイドルに心を動かされないか、全く終わった感じがせず、
またいろいろな失敗を繰り返す主人公が容易に想像でき、不完全燃焼感が漂うラスト。

まだまだ問題はいっぱいあるけれど、○○は大丈夫だし、その他もきっとうまくいく!というラストは
全然有りだと思うが、主人公の心の成長ではなく、両親に同性愛・同居を事を話す勇気が湧いただけでは、
ここまで主人公の右往左往を見てきた読者にとって、物足りなさがありました。
淡々としたストーリーは楽しめたので、読後のこれまで見てきたのは何だったんだ感を考慮し、点数はすこし厳し目に。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2014-07-28 10:35:41] [修正:2014-07-28 10:35:41] [このレビューのURL]

6点 ジブリ好き!さん

芸能もので外れたことなかったので読んでみたら、百合ものだったワナ
……………………感想?えっと、志村貴子ってやっぱすごいですよね

百合ものってことが問題なんじゃなくて、この主人公が問題。
嫉妬全開、ウジウジ、自分だーいすき
アフタらしい話と展開でしょ?って言えばそーなんだろうけど、正直読んでてイラッとくるわー
ただそれも四巻くらいまで耐えられると、残りは心理描写も共感しやすくなってきて良い感じ。
六巻の叙述トリック(っぽいとこ)も良い感じ。
一つ言うなら、ラスト、友達捨てたくせに家族は捨てないんだね。それって世間的には当たり前なんだろうけど、個人的にはなんか好きくない

マイベストキャラは、主人公がジャーマネするレズタレントさん
主人公振り回し掻き乱しってね。いいぞ、もっとやれ!

ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-02-08 05:14:46] [修正:2012-02-08 05:14:46] [このレビューのURL]

6点 bugbugさん

背景が白い、白すぎるよコレ
(ボクは基本的にベタを使わない絵柄が好きなんで好みです)

まぁそんなことはおいて置いて、「同性愛」が題材。しかも社会人

毒のない絵柄と裏腹に、
ドロドロしていて、ウジウジしていて
正直、誰が得するんだこのマンガ。と思わないでもない。
同性愛ものは大抵心理描写が勝負みたいなところがあるんで
その意味では安心といえば安心。

主人公が元アイドルなんですが、すごい感情移入してします。
もちろん芸能界の裏事情なんて私が知るわきゃないんですが、
儚い心理描写に思わず涙(だいぶ気持ち悪いことは自覚してます)

キャラクターを受容できるかどうかが、
男性でも読めるかどうかの分かれ目でしょう

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-01-10 22:05:00] [修正:2011-01-12 01:19:34] [このレビューのURL]

5点 オルシナスさん

若干気持ち悪く感じました。
同性愛をテーマにしてるからというのではなく、心理描写が生々しすぎて読み進めるのをためらってしまいます。

女性向けの漫画だと思います。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-09-30 00:22:43] [修正:2010-09-30 00:22:43] [このレビューのURL]

4点 臼井健士さん

「オクターヴ」。米米CLUBのアルバムのタイトルのようなポップな雰囲気ではない。
アイドルを目指して田舎から上京した少女。幼い頃に思い描いていた「スポットライトを浴びる自身」は売れない現実の前に脆くも砕け散っていった。

失意のまま田舎に帰り、高校に入学したものの下手にアイドルしてしまっていた自分を周囲の同級生たちは好奇の視線でしか見ず、
そして彼女もそんな周囲の視線に耐えられるほどの図太さも持ち合わせていなかった。
逃げるように田舎から都会へと舞い戻り、かつての所属していた芸能事務所でマネージャーとしての再出発を図る自身。
けれど、かつては自分が立つはずだったスポットライトの世界は「自分自身の惨めさ」を強調させるだけの結果になる。

将来の自分に何の希望も見出せない、誰からも自分は必要とされない。
そんな寂しさに全てを見失いかける中で出会った自分と似た境遇の年上の女性。
彼女は女性を愛する人であり、成行きから肉体関係を結んでしまう。
まだ男性すら知らない処女の自分を優しく包み込んでくれたことがこんなにも自分を安心させてくれるなんて。

「女同士の恋愛」。所謂「百合」のジャンルでも珍しい「学生」ではない「社会人」が主人公の作品。
これが学生が主人公なら、ある意味「その年頃特有の熱病的な感情」とでも言うべきもので片付けられもしよう。
だが、この話では彼女たちは「学び舎」という社会の風雨から守られた空間を得ないため、社会という現実の矛盾に晒されてしまう。

それは大人になれば誰しもが味わうであろう「理想とする自身と現実の自身との差(ギャップ)」が埋められないという苦しみである。
本来なら「女性同士の恋愛」に対してもっと抵抗感や嫌悪感があっていいはず。
だが、この作品での主人公は現実の重さに押しつぶされそうになっているが故に、いとも簡単に手にした自身の居場所を抱え込んでしまうのである。
それが「女性同士の恋愛」という本来ならばもっと背徳感の伴うものであったとしても。

「女性同士の恋愛」が学生の間だけで、もしも終わらなかったとしたら、その後の2人はどうしていくのか?
この作品は言わばその「ある種の夢のような綺麗な世界を打ち破る、同性愛の悲惨な現実」を見せてくれているような気もする。
「茨の道。花は少なく、棘多し。」
つまりはそんな作品と考えていただきたいです。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-07-24 22:27:36] [修正:2011-07-23 15:37:55] [このレビューのURL]

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