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7.53点(レビュー数:26人)

作者菊田洋之

原作森末慎二

巻数34巻 (完結)

連載誌週刊少年サンデー:1994年~ / 小学館

更新時刻 2012-12-23 18:38:35

あらすじ 平成学園中等部に入学した藤巻 駿が選んだ部活は、体操部。その理由は、オリンピックで金メダルをとるため! 入部翌日になぜかいきなり大会に出場することに…。しかし彼は鉄棒で逆上がりすらままならないド素人。仲間たちとともに、夢のオリンピックをめざす熱い戦いの物語。

備考 第43回(平成9年度)小学館漫画賞少年部門受賞作品。『ガンバリスト! 駿』のタイトルでテレビアニメも放送された。 

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ガンバ!Fly highのレビュー

点数別:
1件~ 5件を表示/全24 件

9点 とろっちさん

体操というジャンルを扱った漫画でこの作品を超えるものは今後出てくるのでしょうか。
そのぐらいの完成度と面白さを兼ね備えた、素晴らしき少年漫画。

原作は、自身がオリンピックで10点満点を出した金メダリスト・森末慎二氏。
というか本当に森末さんが考えたのか?と疑うぐらいに面白いです(失礼ながら本当らしいです)。
前半部分は特に対象年齢が若干低めな感じもしますが、それもそのはず。
そもそもの連載目的が、若い人にもっと体操に興味を持ってもらいたいから、とのこと。
体操の人気低下を危惧した森末さんが、そのために青年漫画誌ではなく少年漫画誌に漫画原作企画を
自ら持ち込んだ、と当時インタビューで答えていたように思います。

笑いあり、涙あり、ラブコメ部分はママゴトみたいですが女の子キャラもかわいく、
読めば熱くなり、ドキドキワクワクできる、非常にバランスの取れた作品です。
体操に関しては森末さんが原作だけあって詳しくてわかりやすく、その上リアリティに溢れています。
技とか成功しすぎという声もあると思いますが、実際に10点満点取った人が原作ですし。
何より、不安、緊張、葛藤、苦悩、昂揚、という選手の心理描写がとても丁寧で臨場感たっぷり。
だから練習の場面が面白い。 そして試合の場面はもっと面白い。 これは良いスポーツ漫画。

少年スポーツ漫画だけあって、他の様々な作品の例に漏れず主人公の天才っぷりが半端ないですが、
魅力的なのが先輩たち、通称・三バカのキャラ。
「跳馬の(真の)スペシャリスト」、「ゆかの貴公子」、「つり輪のヘラクレス」。
いやあこの3人は本当に好きだったなあ。 笑えるし泣けます。

全34巻と長丁場な作品ですが途中でダレることもなく、むしろ前半よりもそれ以降の方が面白いです。
アジア大会の盛り上がりが凄い中盤、そして五輪代表選考からシドニー五輪へとつながる後半。
ただ気になったこととしては、この作品のピークはメインであるシドニーオリンピックではなく、
その前の代表選考ではないかと思えてしまいました。
言い換えれば、代表選考が面白すぎてオリンピック本戦が物足りなく感じてしまいました。
あとついてにもう1つ、この作品(特に前半)は少年漫画の王道パターンであるトラブル発生→解決、が
多用されますが、そのトラブル発生が強引すぎて無理やり感がありました。 そこがちょっと残念。

最近は大人向けとも思えるような少年漫画も多いですが、対象年齢が低めに設定されていること自体は
その漫画の評価において決してマイナスではない、そんな好例の作品です。
少なくとも、体操に興味を持ってもらう、という当初の目的に関しては文句の付けようもありません。
体操の魅力を十分に表現した、爽やかで胸熱くなるような少年漫画。
オリンピックの度に読みたくなる作品です。 ちなみに現在では体操のルールも大きく変わってしまって
10点満点ではなくなり、技の最高難度もEではなくFやGまで上がったらしいので、そこを踏まえつつ。

ナイスレビュー: 3

[投稿:2011-06-16 16:13:07] [修正:2011-06-16 16:14:59] [このレビューのURL]

9点 bugbugさん

数年前ですが
アテネ五輪で体操日本代表が金メダルを獲得した際に、読み返したくなりました

原作者に森末氏を据えて、体操の描き方が絶妙ですね
少年漫画にありがちな過度のインフレに陥ることもなく
かといって、リアルを突き詰めると、非常に地味になってしまいがちなんですが
この二つの間に絶妙なバランスをとることに成功した作品です

いわゆる王道スポ根で主人公の成長が主題なんですが
好感の持てるスポーツバカでしたね。嫌味がなくすべての登場人物が爽やかです
前半では主人公のみにスポットが当たっていたのですが
後半においては、サブキャラにも感動的なエピソードや演技があり
完成度が高かったです

絵もクセのない素直な作画で、人を選びません

ちょっと褒めすぎな気もしますが
ラストの怒涛の展開は誰しもが、目頭を熱くすること請け合いで
非常にお勧めです

若い人に特に読んで欲しいなぁ

ナイスレビュー: 1

[投稿:2009-01-26 01:40:34] [修正:2009-01-28 12:32:01] [このレビューのURL]

8点 トトさん

オリンピックのたびに読みたくなるマンガ?

これだけ爽やかにスポーツの成長ストーリーを描けるのはサンデーならでは。

ギャグも笑え、なおかつ熱い!
恋愛が小学生並みなとこを除けば、こんなにすばらしいスポーツマンガはそうそうないよ!!

ただオリンピックが代表選考会以上のものになりえなかったのが残念。
というか強くなりすぎ、主人公待遇で100%オリンピックに出られる駿の一方で、
駿に触発された形ながらも、オリンピックに出たい一心で練習を重ねてきた内田、真田の両先輩の挑戦が熱すぎました。

結果は・・・読んでみてください。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2009-01-12 17:34:10] [修正:2009-01-14 13:41:40] [このレビューのURL]

爽やかさとコミカルな笑いでおくるスポーツ漫画。

体操というスポーツを通して、心の成長が
それはそれは爽やかに描かれています。

主人公が、とにかくまっすぐで素直なキャラなので、
読んでいて本当に気持ちがいい。
その分、面白みに欠ける部分もありますが、そこを補うのが
3バカトリオといわれる先輩キャラの存在。
心地よいクスクス笑いを提供してくれます。

私は体操に全然興味がないのですが、
技の解説や、その難易度の解説がとても丁寧なことと、
練習の成果やそれに伴ったステップアップが手に取るようにわかる題材なので
とても楽しく読む事ができ、
大会などで難易度の高い技が決まる度に
胸が熱くなり、感動に包まれました。

邦画の「ウォーターボーイズ」や「シコふんじゃった。」
洋画では「クールランニング」や「サトリ−レック」
なんかが好きな人はきっと面白いと
思っていただけるんじゃないかなぁ。。。

◇この作品の個人的価値=全34巻+外伝1巻で 12000円也。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2005-05-29 15:54:58] [修正:2005-09-14 19:17:52] [このレビューのURL]

7点 朔太さん

体操競技をスポーツ少年漫画にするのは難しかったと
思いますが、なかなかの出来でした。
長期連載になったのも頷けます。

通常のスポーツ漫画との決定的な差は、主人公藤巻駿と
平成学園の仲間たちには、ライバルたちに絶対勝ちたい
という闘争心がほとんどないところです。
原作者の森末氏のポリシーのせいなのか、体操競技と
いうものがそうなのか、ライバルたちに勝つことよりも、
体操の技を極めたいという気持ちが全面に出てきます。
それは、全巻でスローガンになっていますが、
「楽しい体操」という言葉で表現されます。
やや、陳腐なコピーですが、何度も繰り返し使われ
ますので、強い信念のように伝わってきました。

オリンピックが目標ですから、そこに繋がるプロセスが
面白いところです。
しかし、インターハイを捨てて、アジア大会選考大会に
高校全体で出場を決めるなどというのは、納得性が
低く分かりにくかったですね。
全体に技の習得に必要な努力の表現が少なく、体操を
始めて1年未満の運動オンチの中学一年生が、大車輪を
簡単にできるようになっているのも納得性がゼロでした。
誰もかれもがオリンピック代表選考会に出られるまでに
成長するのは、あり得ないでしょう。

また、恋愛模様や友情や嫉妬もドラマとして絡められる
のですが、全体的に幼稚で要らないかなと思う要素が
多いのが、少し難でした。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2021-10-14 08:42:33] [修正:2021-10-14 08:42:33] [このレビューのURL]

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