あらすじ 絶対的な強さを持つプロボクサー五島雅。あまりの強さについたあだ名がゼロ。最強... 続きを表示>>
ZEROのレビュー
10点 デビルチョコさん
凄く良かった。
絶対的な強さのボクサーというキャラを非常に上手く描いていた。
圧巻な描写とストーリー構成。
内容がシンプルなぶん、それらが際立っていた。
まるでプロカメラマンが決定的瞬間の写真を、
あらゆるアングルから撮っているような描写。
この著者の絵は一度見ると、脳裏にこびりつくような感じがする。
ただ個人的にはラストの、リングサイドにいるトレーナーから、
主人公に発する台詞はいらなかったと思う。
最後の鬼気迫るような描写だけで、言葉は要らなかった。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2015-03-05 22:24:46] [修正:2015-03-05 22:24:46] [このレビューのURL]
10点 蛸発光さん
哀しい男の物語。
やっと出会えた好敵手、得られたはずの後継者が、すり抜けていくのは男の業か。
狂気の先に行き着く最後は、涙なくしては見られません。
松本大洋がその才能を爆発させた、最初の作品だと思います。
特に試合描写の多彩さ、巧さは圧巻です。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2013-01-01 00:12:47] [修正:2013-01-01 00:12:47] [このレビューのURL]
7点 booさん
リングでしか生きられない男。その生き様。
“狂気”という言葉は最近日本の漫画市場において薄っぺらく大量生産されている。そんな中、異彩を放つ作品の一つが松本大洋のZERO。狂気とは何ぞや?変なことをすれば狂っているのか?、作者独自の思索の探求が感じられるものって良いよね。
ボクシングミドル級の世界チャンピオン、五島は長年無敗で王座を守り続けてきたボクサー。しかしあまりに圧倒的な彼のファイトはそれゆえに見るものの関心を奪っていった。
年を取り、引退も視野に入ってきた五島はトラヴィスという南米の若き新鋭に興味を持つ。トラヴィスの中にかつての自分を見たのだろうか? 今五島とトラヴィスの死闘が始まる。
ZEROは現在刊行されている松本大洋作品の中では一番古い。なので絵柄はまだまだ洗練されてはいないにしろ、今に至る原型がほぼ完成されているのには驚くしかない。それにしても迫力あるわぁ。
五島=ボクシング。彼にはボクシングしかない。勝つことが彼の存在意義で、それは嬉しいことでもなくただただ当たり前のこと。酒も女も、友達さえも何もない男、それが真島。
そんな真島が負けを覚悟するほどの対戦相手トラヴィス、彼もまた底知れぬものを持っていた。
しかしそんなトラヴィスでさえも霞んで見えるほどの狂気に戦慄する。圧倒的なボクシングの臨場感。トラヴィスだからこそ引き出せた真島の底。
天才、これ以上ない天才に哀れみを覚え、静かに静かに物語の幕は閉じる。真島の言う花の例え、そんな花は美しくはないかもしれないけれどただただ悲しい。
独りで、永遠で、だからこそZERO。寂しいほどに完璧。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2011-11-07 01:18:03] [修正:2011-11-08 00:46:27] [このレビューのURL]
8点 あおはなさん
松本作品の連載ものの中では、私が知る限りでは唯一明確なハッピーエンドを迎えない作品。主張していることは鉄コン筋クリートとあまり変わらないのですが、ラストへのアプローチが真逆になるわけです。この作品読んでおくと他の松本先生の作品に貫かれている「狂気について」理解しやすくなるのでは、そういった意味では読むに値するとおもうのであえてこの点数。でも人は選びます。前もって・・・
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2010-11-03 15:58:14] [修正:2010-11-03 15:58:14] [このレビューのURL]
6点 たにやんさん
2冊でこの完成度・・・。
でも、エンターテイメント性は無い。
主人公の心理にどこまで深く潜れるか!?
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2008-01-29 16:49:18] [修正:2008-01-29 16:49:18] [このレビューのURL]
PR