聲の形のレビュー
6点 amazonlyさん
少年漫画によくいる根っからの悪党じゃなくてネチネチとした嫌な性格のキャラを多彩に描いてたのがすごい。悪い意味であまりにやばい登場人物ばかりで逆にリアルじゃないんじゃないのって思った。
まさかヒロインまでメンヘラとは。
作者がちゃんと実力者だと感じられる人物描写や演出は秀逸だけど、総じて胸糞悪いストーリー。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2023-01-21 15:19:49] [修正:2023-05-03 21:57:22] [このレビューのURL]
6点 勾玉さん
絵も見やすく人物描写も秀でていて、上っ面で生きている人間の底意地の悪さがとても良く描けている。
特に担任の先生のクズ教師ぶりが最高ではないか、
自分がこの漫画のハイライトシーンを選ぶとしたら、竹内先生が声を荒げて石田を一喝するシーンだろう、
自らの指導力の無さを棚に上げて、生徒一人を吊るし上げる所業のなんと清々しいことか。
しかしそんな彼も、物語後半には意外な一面を見せる、
「あのクラスは運がなかった」と一笑に付すドライな性格に変わりは無いが、
それでも西宮の手話を読み取り、石田を立派になったと評価し、最終的には校内の撮影許可もだしている、
表面的だった彼の人物像が、より複雑に感じられた瞬間だ。
このように脇役の彼だけ見ても、人間一人一人を多面的に描いた秀逸な作品であることは疑いようがない。
だが、どんなに美しい絵画も、たった一つの染みのせいで大きく作品の価値を損なってしまうことがある。
この漫画では、過去にいじめられていたヒロインの西宮が、いじめていた当事者の主人公に恋心を抱いてしまうのだが、
この部分だけがどうにも受け容れられず、ヒロインの心理にも全く共感することが出来ない、
主人公の贖罪を恋愛にまで発展させてしまったことが、大きな染みとなって作品全体を歪めてしまった。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2019-12-09 09:53:45] [修正:2020-03-25 19:15:11] [このレビューのURL]
8点 チーズカバオさん
ここまで大きな出来事でなくても、きっと多くの人がこの作品で描かれているものに類する場面は通過していると思う。
だが、当事者達でもない限りはその出来事を気に留める人は少ないし、傷付ける側の人間達ですら大抵はその意味に気付かず、向き合わないまま記憶と気持ちを忘却していくだろう。
しかし、この作品は、そういった多くの人が忘れ去るであろう記憶と気持ちをテーマとして据えている。
それも、傷付けられた側と、傷付けた側の双方の立場や思いを痛いほどに描ききっているのだ。
その辺に溢れる、中途半端にいじめをテーマにした作品とは、その根幹が全く異なる、とても心に響く名作だと思う。
ナイスレビュー: 4 票
[投稿:2019-02-04 23:00:51] [修正:2019-02-04 23:06:04] [このレビューのURL]
6点 pocky285さん
耳の聞こえない少女の物語ではあるが、感動ものではない。人にきちんと向き合うことの大切さを教えてくれている。それは健常者も障害者も関係ない。ただし、ストレートにそのままぶつけてしまうと、植野直花のように、誤解されてうまくいかない。冷静に、でもまっすぐ人の気持ちや、困難な仕事に向き合おうと読後思いました。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2017-07-30 18:22:24] [修正:2017-07-30 18:22:24] [このレビューのURL]
5点 p-mcgoohanさん
テーマが斬新だったが、独自性もあったし
心理描写も見事だった。
ただし、陰湿なイジメ行為を受け続けたヒロインの心理描写は不可解だった。
結局のところ、耳が聞こえない人間の心理を健常者がしっかりと描ききることなど無理だった。
という気がして仕方がない。
感動を呼びたかった感はあるが、どうにも腑に落ちない点が多すぎる。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2017-05-17 02:51:39] [修正:2017-05-17 02:51:39] [このレビューのURL]
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