「drop it」さんのページ

総レビュー数: 14レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年11月11日

この作品についてのレビューを読むと、同じ表現でも人によって様々な受け取り方があるんだと分かってとても興味深いです。

私にとっては人生に影響を与えた名作。

絵柄が好みだとか4冊で完結するちょうど良い長さであるとか細々とした理由もありますが、私が感動を覚えた最大の理由は、この作品が人のあるべき生き方を訴えてかけていると感じ、またそこに強く共感したから。主人公ハチマキの生き方が、まさにそれを体現しています。

閉鎖され他から隔絶した個が、他と接触することで属している全体を認識し、再び“全体の一部としての”認識を持った個(個でありながら常に全体でもあり得る)に回帰するという。この主張は、古くは釈迦の仏法思想に、今で言えばベストセラービジネス書スティーブン・R・コヴィー著「7つの習慣」と通じるものでしょう。

ちなみに私(というかみんな?)にとっての最重要ポイントは・・・ゴローがハチマキにスピーチを任せるきっかけとなったセリフ。あそこでハチマキが虚ろになりながら言った一言こそ、この作者が言いたかったことじゃないかなあ。
真理だと思います。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-11-11 20:35:50] [修正:2010-11-11 20:35:50] [このレビューのURL]

9点 SLAM DUNK

今更ですが一応。傑作と言うしかないでしょう。

1,2巻は方向性の定まっていない感もありますが、バスケットボールがメインになって以降の展開は感動をおぼえます。特に、山王戦は涙なくしては読めない。これほど「セリフの無いシーン」を効果的に使った漫画を私は知りません。

また、桜木の努力が必ず結果として現れることや、天才であるはずの流川が自己暗示をしている描写から、自分を信じることの強さを教えてもらった作品でもありました。

楽しく読めて泣ける、しかもポジティブな意味で泣ける。やっぱり傑作というしかありません。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-11-08 22:09:16] [修正:2011-05-11 17:38:46] [このレビューのURL]

いわゆる不良漫画は結構好きで色々読んでいますが、この作品が一番です。

登場人物のセリフ・リアクションがミョーにリアルで良いですね。特に前半、劇画(?)タッチの時期は、リアルさが半端じゃない。そんな中、主人公のみ無表情かつ喋らないシュールな状況が、却って作品としての面白さにつながっています。

後半になると絵柄が一気に見やすくなってしまうのでリアル感も半減するのですが、まあ後半は喧嘩モノとして読めばそれとして楽しめます。

ワンパンチで人が彼方へ吹っ飛ぶシーンなど、後の漫画へも多大な影響を与えた不良漫画の名作。

「ザッワナニーナウ フリーダアムッ」最高です。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-05-12 10:56:10] [修正:2011-05-12 10:56:10] [このレビューのURL]

自分にはドストライクです。

50巻を超える漫画で唯一全巻所持している作品。

とにかく表現力がすごい。他の漫画ではまず見られない奇抜なアングルからのカットを多用していますがその構図のすばらしさには感動してしまいます。また、効果音やセリフもいちいちクセがあり、それがまた読み手のテンションを上げてくれます。

ところどころ設定に破綻している部分もあるのですが、それを作品の持つカリスマ性がカバーして余りあるという(笑)稀有な漫画です。

作中(第5部)で言及のある「どうしようもない状況」については深く考えさせられました。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-11-09 21:56:26] [修正:2011-05-11 17:38:04] [このレビューのURL]

宇宙兄弟が「今の宇宙」、プレネテスが「未来の宇宙」を描いているとしたら、この作品はその間にある、人類宇宙進出の過渡期を描いている感じでしょうか。

過渡期と言えば変動の時代ですから、戦国時代や明治維新と同様劇的な展開が多く、物語として面白いのは当然なわけで。ただ、既に起こったことでなく、これから起こりうることを描くのは非常に難しいと思うのですが、それをやってのけたのがこの漫画だと思います。

まだ完結はしていませんが、マクロな視点で描かれる国家レベルの争闘と、ミクロな視点で描かれる人間ドラマを同時に楽しませてくれる、SF漫画の名作と位置づけても良いでしょう。

それにしても、まさか親子2代に渡って物語が続くとは・・。思っていた以上に壮大なドラマになりそう。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-11-24 19:26:34] [修正:2010-11-24 19:26:34] [このレビューのURL]

言わずもがな、な有名漫画。

私は、鳥山明の作品は物語の展開に興奮したり、登場人物の心情に共感する類のものではないと思っていますので、その辺りを重要視する現在主流の漫画と並べて語ることはできません。

ではこの作品の何が魅力的かと言うと、キャラクター・道具・乗り物のデザインなど創造的な部分ではないでしょうか。敵としては大きく分けてピッコロにフリーザ、セル、ブウの4人が出てきますが、漫画好きなら(ドラゴンボールが好きでなくても)おそらくほとんどの人がその外観を知っているでしょう。ポイポイカプセルやスカウターはアイディアとして秀逸だと思いますし、筋斗雲やサイヤ人の宇宙船も一目でそれと分かるシンプルでインパクトの強いデザインをしています。孫悟空の武道着やサイヤ人の戦闘服もすごく印象深いですよね。

その辺りの創造力は、率直に言うとワンピースより格段上だと思います。「想像力」は尾田栄一郎の方がすごいと感じさせますが・・・。

もともと何かを訴えかけるといった作風ではないので、読んで衝撃を覚えるような体験はできませんが、子供のころあれだけ読んだのに今ふと読み返しても楽しめる、飽きの来ない名作です。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-11-23 20:00:53] [修正:2010-11-23 20:11:51] [このレビューのURL]

7点 MONSTER

率直に、とても面白い漫画です。

導入部で一気に引き込まれ、中盤に散りばめられるエピソードも心温まるものから切ないものまでバリエーションがあり、だれることなく楽しめます。

終わり方については賛否両論あるようですが、私は肯定派ですね。というかあれでなくてはならなかったと思います。最終話では鳥肌が立つほど恐怖を感じました。「モンスター」=ヨハンだと思っていたのが、あっ違ったのか、と。全く予想していないところに恐怖の対象があったので、衝撃的でした。(あくまで個人的解釈ですが)

中盤までなら6点ですが、最終話が素晴らしいので+1点です。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-05-12 09:52:13] [修正:2011-05-12 09:52:13] [このレビューのURL]

こちらのサイトで評価が高かったので購読。

まさに王道ですね。貧弱だった主人公がどんどん強くなっていく。よきライバルと切磋琢磨しながら、最強の敵を打ち倒す。パターンと言えばそれまでですが、一気に読ませるだけの迫力がありますし、何より無駄なエピソードを廃し面白いところだけギュッと濃縮して描いているため、中だるみすることがありません。

よく漫画で描かれる「努力こそ大切」という教訓も、押し付けでなくさらっと描いているため素直に納得ができます。少年たちにも安心しておすすめできる良作だと思います。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-05-12 09:32:37] [修正:2011-05-12 09:32:37] [このレビューのURL]

7点 寄生獣

みなさんレビューされている作品ですので、私も。

私にとっては、一旦読み始めると夢中になって読みふけってしまうような漫画。

多少(?)グロテスクな場面もありますが、描かれている情景自体は北斗の拳やうしおととらに比べればまだおとなしい方です。ただ、この作品が他のグロテスクな描写のある少年漫画と大きく違うのは、非常に“日常感”が漂っている点です。何気なく暮らしている普通の家にふらっと殺人犯が入ってくるようなおぞましさ。作者の描く絵は、そういった日常と共存するが故に際立つ残酷さを強く感じさせます。

話し全体もよくまとまっていますし、絵も見やすくきれい。読んでいてとても面白く良作です。ただ私にとっては面白い以上の強い感動はありませんでした。何かを教えてもらった、という感じでもありませんでしたので、7点です。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-11-23 19:29:57] [修正:2010-11-23 19:29:57] [このレビューのURL]

「漫画」を題材にした漫画では、トップクラスの面白さではないでしょうか。

この作者は一枚絵を並べているような漫画の描き方をされるので、動的なシーンの多い作品には正直あまり向かないと感じているのですが、当作品においてはその描き方が登場人物の心情を訴えかける力強さにつながっていて、迫力を感じさせる良い効果をもたらしていると思います。

登場人物と同じような生き方をしたい、とは思わなかったため、個人的に共感度は低いですが、まるで中世の彫刻家や画家のような彼らの情熱というか真剣さが凄まじく、感動を憶えることは間違いありません。

終わり方も素晴らしく、間違いなく良作です。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-11-23 19:01:03] [修正:2010-11-23 19:01:03] [このレビューのURL]

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