「さぶさぶ」さんのページ

総レビュー数: 19レビュー(全て表示) 最終投稿: 2011年02月20日

8点 H2

 個人的にスゴイと思うのは、これで実は十分書き分けできているんですよね。
 主人公顔、っていうのが基本的に同じだから他作品まで混ぜるとわけわかんなくなるだけで。
 作中では、比呂や英雄、ひかりや春華を他のキャラクターと見間違えるなんてことはただの一度もなかったですし。
 描き慣れている顔だからか、やはりそこはベテランの技巧か。
 一見淡白でありながらキャラクター達の心理が即座に伝わってくるのは巧い、と思わせるには十分。

 野球部分もこれがまた面白い。サッカーなどに比べ、打順などが存在する分、野球のほうがカットする場面と描写する場面の取捨選択が重要視されるだろうが、今作では、短くまとまっていながらも展開を過不足なく描写できている点がまたスゴイ。
 チームメイト全員は無理なのは仕方ないとして、半数程度は持ち味をしっかり持っていたし。

 それぞれの思いが交錯する後半は、胸が疼いて仕方がない。まるで青春時代に戻ってしまったかのようだった。
 ……あきらかに蚊帳の外の人いたけど……。

 タッチやみゆきを読んで、好きだった方は安定して楽しめると思う。
 絵柄は同じだが、内容まで同じなわけではないのでそこんとこよろしくです。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-02-21 14:33:32] [修正:2011-02-21 14:33:32] [このレビューのURL]

 可愛い女の子たちがだらだらと日常を過ごすほのぼのコメディ。
 今流行の「けいおん!」や「ひだまりスケッチ」の元祖とも呼べる作品だ。

 キャラクターたちはアクが強く、今の「萌え」とは微妙にズレてはいる。
 ただ可愛いだけでなく、付き合うには疲れそうな彼女たちこそが、魅力的で可愛らしいとも思うのだ。
 それぞれキャラクターが立っていて、生徒たちだけでなく、教師陣も魅力的。

 巻数は四巻と少ないのだが、読んでみると意外と長い。
 やはり四コマという性質上、ギッシリ詰まっているのだろう。それを考えている作者はエライっと思う次第。
 疲れた時とかに、ほのぼのしたくなったら、彼女たちに会いに行けばいいと思う。
 そんなまったりした作品である。
 これを極端に嫌う人はちょっと怖い。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-02-21 14:17:44] [修正:2011-02-21 14:18:01] [このレビューのURL]

8点 レベルE

 「幽☆遊☆白書」、「HUNTERXHUNTER」で有名な富樫先生の短編漫画。
 宇宙人と地球人で遊ぶバカ王子によって紡がれるコメディである。
 若干、「それ笑い事じゃねーだろ」的なブラックジョークもあったりするので、そういうノリが受け付けない方は敬遠しておいた方が良いかも。所謂「シリアスなコメディ」を主役――というか狂言回し?――のバカ王子が無理やり作り出しているような感じだからである。

 やはり冨樫先生。絵柄は綺麗で緻密。
 またコマ割りの技巧も優れていて、富樫先生の掌で踊っているような感覚があった。ただそれでも――いや、だからこそ読後感は気持ちいい。

 作者の別作品も面白いのだが、彼が天才的であることを示すために用いる一作を選べというのなら、私は迷わず本作を選ぶだろう。

 現在アニメも放映されており、読むには丁度良いタイミングだと思う。
 巻数もコミックで三冊、文庫で二冊とお手頃だし。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-02-21 11:04:42] [修正:2011-02-21 11:04:42] [このレビューのURL]

 音楽権利団体が煩くなければ歌ってしまいたいところですが、自重します。

 ちょうど二十年前ほどでしょうか。このアニメが放送されていたのは。当時の私はまだ幼かったですから、なんか格好良さげな兄ちゃんがかっけえ鎧着て戦っているアニメ、という認識しかなかった。
 しかし中学生の頃、原作版であるこの「聖闘士星矢」に出会った。

 見開きで放たれる必殺技。実際にはどんな攻撃だったのか、分からないままに吹っ飛んでいく敵味方。
 巻末に詳細が描かれる、聖衣というギミック。実際にあんな構造になっているのか確かめる術はなかったけれど、それを信じてた。
 一応理屈らしきものも存在しているけれど、それらはすべて少年たちの思いに応えるためのものでしかなく、当時の私はそれに十分に感動できた。

 これは少年漫画だ。
 小賢しい理屈を吹き飛ばして、少年が敵を吹っ飛ばすものでいい。
 だからこそ、あの日の私は読み耽った。

 青銅聖闘士がマッハ1。
 白銀聖闘士はマッハ2。
 そして黄金聖闘士は――。

 圧倒的な力の差を思い知らされても、諦めなかった彼らのような意思は、今の私に残されているでしょうか。
 傷付くことを恐れる大人になってしまったとき、何度でもこの漫画が私に勇気を与えてくれる。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-02-20 18:55:38] [修正:2011-02-20 18:55:38] [このレビューのURL]

 はじめの一歩がリアル系のボクシング代表格というのなら。
 こちらのリングにかけろはスーパー系のボクシング代表と申しましょう。

 近年アニメ化やスロット化もされ、また「聖闘士星矢」などと作者が同じということもあり、知名度は十分にあるだろう。
 しかし、単純に古いという理由から敬遠している方達も多いのではないだろうか?
 だが、そんな心配には及ばない。
 そもそも漫画に、経年劣化は存在しない。
 こんな熱い漫画なら尚更だ。

 見開きの大ゴマが数多く使われており、一冊読了するまでの時間は他の漫画の半分程度。
 残った時間は燃え盛った闘志を、身体でも動かして沈下することに努めるべき。

 理不尽な修行。空前絶後の必殺技。
 ジュニアボクシングどころか、まずスポーツになっているのか問い詰めたい戦い。
 ともに死線を潜り抜けてゆく、魅力的な仲間たち。
 それに劣らぬ――どころか凌駕する各国の強敵たち。

 疲れたときに、活字の多い漫画を読めば疲れるだろう。
 小難しい理屈をうっちゃりたい時だってあるだろう。
 そんな時。私ならこれを手に取る。
 男が吠えれば道理は引っ込む――そんな少年漫画の原点とも言える作品だ。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-02-20 18:41:29] [修正:2011-02-20 18:41:29] [このレビューのURL]

 同作者の「頑張れ!酢めし疑獄」に比べ、ユルカワイさがパワーアップした今作。
 絵も心なしか上手くなっていると思う。どちらが一般受けをするかと言えば、迷わずこっちを選ぶ。

 基本的には主人公のサナギさんとその親友であるフユちゃんが日常の様々な出来事について、まったりと論じていくというもの。
 うんうんと頷くことも稀にあるが、基本的には「そこまで考えねえよっ」ということばかり。
 背景なんかの書き込みはないと言ってよく、だからこそネタの面白さで勝負していると言える。

 他にも個性的なキャラクターが数多く登場するが、やはりこの作品と言えば先の二人だろう。
 それどころかギャグ、四コマ漫画系のベストコンビを挙げろ、と言われたら迷わず私はこの二人にする。
 面白くて、可愛い。ぬいぐるみとか欲しい。超、欲しい。

 ……ぜってぇ、アニメ化したら文字通り化けると思うんだがな……。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-02-20 18:30:05] [修正:2011-02-20 18:30:05] [このレビューのURL]

 週刊少年チャンピオン。
 三大少年誌に比べ、「濃い」と形容されることの多い本誌に、このようなユル系のギャグ漫画が連載されていたことをご存知だろうか?

 絵は上手いか?
 そう問われれば首を振るだろう。多くのファンも同様にそうするだろう。

 しかし、ギャグ漫画に必須なのは小手先の技法ではない。
 それを、身を持って教えてくれるのがこの作品だ。

 ただひたすらにバカであるネタ。
 考えて初めて理解できる、ちょっと難解なネタ。
 一度笑って首を傾げ、ダークであることに気付くネタ。

 どちらかと言えばシュールな作風。
 前述のように、絵自体は上手くはないのだが、登場するキャラクターは見る者の心を和ませる力がある。

 ストーリー作品ではないので、どこかしら適当に摘んでみて、波長が合ったなら全巻揃えると良いと思う。
 どれだけ私が面白いと思っても、波長の合わないギャグ漫画をほど苦痛なものもないのだから。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-02-20 18:21:05] [修正:2011-02-20 18:21:05] [このレビューのURL]

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