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7点 らんま1/2
キャラ萌えの到達点と呼べる傑作。
登場キャラクターの造形や設定の魅力が、漫画創りにおいてどれほど高いアドバンテージを持つかということを実感させられる。
長編バトル回のストーリー構成や迫力はイマイチだったが、それでも良牙やムース等が活躍してるというシチュエーションだけでそれなりに成り立っているのも、キャラの魅力の高さ故だろう。
それと、作品の評価とは直接は関係無いが、高橋留美子作品の議論でたまに見られる、「特定のヒロインを執拗にディスる読者」はどうなんだろうか。
「○○が嫌いだから楽しめない」とか、「○○が出たら△△だから面白くなくなる」とかならレビューとしてありなのだろうが、
「○○が嫌いだから、メインヒロインを代えればもっと面白くなる」的な素っ頓狂な意見を述べたり、グッズの話を持ち出してまで必死に特定のキャラを下げる人が、作品を真っ当に評価できるとは思えない。
ましてやラブコメなど主人公とヒロインの関係性が作品の魅力の礎であり、人気を博している作品はこの要素がしっかりしていて、多数の読者はその部分も楽しめているという証明でもあるのだ。
この礎の部分が合わないのであれば、それは作品の本質を楽しめていないとも言えるだろう。(逆に言えば、本質を楽しめていなくても、一部のキャラの魅力でファンを獲得できる作品であるとも言えるが。)
ここで触れているメインヒロインはあかねのことだが、あかねが好きだから読み続けて、あかねのメイン回ばかり何度も読み直す人もたくさんいる。
少なくとも自分は、仮に許嫁がシャンプーとかだったとして、これ以上面白くなったとは思わん。
らんまとあかねの物語だから、これほどまでに愛しいのだと思う。
あかねをディスるレビューを見かけたからムキになって長々述べたが、これも本作のキャラの魅力の高さを物語っているということだろう。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2020-09-23 07:53:13] [修正:2020-09-23 16:04:19] [このレビューのURL]
7点 D-LIVE!!
乗り物を自在に操縦できる少年"斑鳩(いかるが)悟"が、仲間と共に逃亡犯の追跡や人命救助、荷物の運搬、レースへの出場等数々のミッションを遂行していくアクション漫画。
ストーリーは、一部を除き原則2~4話で構成され、単体のエピソードと平行してロシアの犯罪組織「キマイラ」との対立が物語の主軸となっていきます。
作中には、車やバイクは勿論、飛行機や船、戦車・戦闘機等の軍用機、クレーン車、ショベルカー等の重機、その他スノーモービル、ホバークラフト、潜水艦まで実に様々な乗り物が登場、まだまだ他にも沢山出てきます。これだけ乗り物が出る少年漫画は、恐らくこの作品だけだと思います。乗り物好きな方には、是非読んで頂きたいですね。乗り物に詳しくない方でも、専門用語・固有名詞等は枠外に補足説明があるので、予備知識がなくても全然大丈夫です。
ただ難点を指摘するなら、ストーリーが定型化されているので、人によっては読んでいて飽きがくるかもしれません。
アクションシーンは、皆川先生の画力が最大限発揮され、思わず息を飲む程のスリルを感じさせてくれます。迫力やスピード感が伝わり、また絵も大変見易いので、状況が一目で把握できます。
どんな過酷な状況に置かれても決して諦めず、知恵を絞って困難を乗り切るASEエージェント達の姿が、とてもカッコ良かったですね。プロフェッショナルについて考えさせてくれる、そんな作品でした。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2020-07-19 16:33:44] [修正:2020-07-19 21:52:52] [このレビューのURL]
8点 イエスタデイをうたって
まず予め断っておきたい点が二点あって、一つはこのレビューが本編を最後まで読んだ上でのネタバレレビューになっていること。そしてもう一つが、このレビューは原作を読んだだけのレビューではなく、2020年春期に放送されたアニメ版「イエスタデイをうたって」を先に観た後で原作を読んで書かかれたレビューになっていること。この二点を踏まえた上で今回のレビューを読んでいただければと思います。
<アニメ組としての感想>
まず思ったのが、これだけ入り組んだ作品を12話にまとめあげたアニメスタッフは凄かった、ということで、そもそも、原作のある作品を1クール分アニメ化しようとしたときに、どのくらいの量をアニメ化できるのかということなんですが、経験上、今まで色々観てきた中ではおおよそ4・5巻くらいが妥当で、それ以下だと間延びしてしまうし、それ以上だと詰め込みすぎて駆け足になってしまう印象があります。そんな中で、この作品は全11巻を1クールでアニメ化しようとしていたのですから、どう考えてもどこかで大きく本編の内容をカットしているか、原作の内容を大きく改変しているかのどちらかだと思っていたのですが、結論から言えば、7巻まではおおよそ原作通り。(それでもかなり端折ってますが)それ以降は物語の進行上必要な部分を切り取っているといった感じでした。
ただしそれでもかなり駆け足で、アニメ版ではかなりのキャラクターたちが「いなかったこと」になっています。「いなかったこと」にされたキャラクターたちは、確かに物語の進行上で考えればそれほど重要なキャラクターでもないのですが、物語に深みを加えるという意味では、いずれも重要なキャラクターたちばかりなので、アニメだけを観た人もぜひとも原作を一度読んでみて最後のシーンに辿り着くまでに起きた様々な出来事を知ってほしいと思っています。
アニメ版と原作の違いを例えて言うなら、アニメ版はロープウェイを使って一気に山の頂上まで駆け上がってきたようなものなので、出来れば登山道の方も登ってみて、その過程を経た上で、その先に見える頂上からの景色も眺めてほしいと、そんな感じです。
<原作を最後まで読んでみて>
読んでいる最中は色々な思いや感想が頭の中を駆け巡ったのですが、いざ実際に物語を最後まで読んでみると不思議と物語に対する感想が全然浮かんでこなくて、おそらくこれは、物語の結末があまりにもしっくりきたものになっているからなんじゃないかと自分は思っています。
色々紆余曲折はあったものの、リクオとハルは無事に付き合うことができました。
言葉にしてしまえば1行にも満たないシンプルな結論なんですが、多分この作品はその結論をどうこう言うよりも、そういう紆余曲折の過程を楽しむタイプの作品だったんじゃないかと、そんなことを思います。
それにしても榀子先生は困りもので、あの人はどうしたら自分に納得できるんだろうと色々と考えてみたんですが、とりあえずその共依存的な状況を一旦リセットして、全く新しい環境で一から人間関係を構築し直して、問答無用で相手を引っ張っていくようなハルちゃんの男性バージョンのような人と出会えば少しは変わるんじゃないかと思ったりもしたのですが、そうすると「湧くんに悪いから」と亡くなった人を持ち出されるので、これはもう一生独身コースかもしれないと、そんなことを思いました。まあ、亡くなったり中途半端な状況で別れたりした相手は時間が経つとどんどんと美化されてしまいますからね。かといって玉砕すれば何もかも忘れられるかといえばそうでもないところが人間の感情の厄介なところで、結局、忘れられない以上どこかで折り合いをつけて次に進むしかないんじゃないかと、そんな風に思います。まぁ、個人的な持論ですが。
あと、もう一つ思ったのが、恋愛って、自分と似た部分を持っている人を好きになることが多いと思うんですけど、これが「自分のダメなところ」が共通している相手だと、上手くいかないことが多いような気がします。例えばこの作品でも、リクオと榀子先生は恋愛面での立ち振る舞いがかなり似ているというか、いざという時にあと一歩を踏み込めないっていう慎重さがとてもよく似ていると思うんですけど、そういう、ダメな部分が共通してしまうとお互い決定的な一歩が踏み出せなくて、結局この作品のように有耶無耶な関係になってしまいがちになってしまうような気がしますし、だからこそ、終盤二人が付き合っても結局上手くいかなかったのはそのためだったんじゃないかと思います。
<最後に>
今までその存在は知っていたものの、読む機会が無くて読まずにいたこの作品。聞けば連載開始は1998年で、実に17年間にも及ぶ長期連載だったらしいです。そんな作品を、先の展開のネタバレをされることもなく一気に知ることができたのはとても幸せなことだったと思います。
本当に、良い出会いとなった作品でした。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2020-07-10 19:13:09] [修正:2020-07-10 19:30:53] [このレビューのURL]
1点 ドメスティックな彼女
ようやく完結したというか、やっと終わってくれたと思う。
少年マガジンのような漫画雑誌を買った以上は全部読む派なので、この作品はある時を境にイライラしながら読んでいた。
連載終了した今だから総評を述べると、
『極めて気色悪い漫画』である。
結局この漫画は、ヒロインのひとりである瑠衣が思う通りにコトを進めていっただけの漫画。
自分の意に沿わないことが起きれば泣いて騒いでワガママ。
その後は真面目な表情で言い訳をダラダラ繰り返し、主人公や姉に自分の意見を無理矢理おしつけ、自分の思い通りに事を片付けさせる。
自分が窮地に陥ったら主人公が度を越したサポートをしてくれて、それに対して礼を言ってセックスする。
それの繰り返し…
最後の最後までそういう展開のまま、瑠衣の目論見に全員が合わせる。
それがハッピーエンド?
感動の恋愛漫画?
ピュア?
犯罪者の裁きは放ったらかしで?
というか短期間に連続で命を狙われるような奴らに共感しろと?
作者が馬鹿を休むことなく言い続けた漫画ですね。
アニメ版の主題歌歌手やキャストらが、
「主人公やヒロインにどんどん共感しちゃいました」
とコメントしてたけど、
『え?お前ら共感できるの?正気か?』と思った。
エロで中高生や二次元ヲタを釣れば女の思い通りに男を洗脳できると?
その作者の浅はかな脳味噌をこっちが嘲笑ってやるわ。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2020-06-21 16:39:54] [修正:2020-06-21 16:39:54] [このレビューのURL]
7点 宇宙戦艦ティラミス
如何にも機動戦士SFな高画力と世界を舞台に小市民生活を風刺するギャグ漫画。そのギャップとキレには思わず爆笑。主人公兄が出てきた辺りからが本番という感じなので二巻までで合うかどうかでしょうね。一定人気を得てアニメ化されています。
ストーリーも一応は存在するので勢いを保ちつつちゃんと完結することを期待します。
完結後評価 8→7点
無駄に引き伸ばさず完結させしました。とはいえ、後半はワンパターンとの戦い、ストーリーも無難な着地点でした。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2018-07-12 17:59:22] [修正:2020-05-29 13:59:17] [このレビューのURL]
10点 HUNTER×HUNTER
割と本気で世界一面白い漫画だと思う。キャラ、世界観、設定、どれもが最高クラス。そして何より全く読めない展開が魅力。(旧2チャンネルでかなり予想されたがことごとく斜め上を行く)
ハンター試験編 すべてはここから始まった。
天空闘技場編 ここでハンターのバトルの基礎、念の説明
この念という設定にセンスがふんだんに使われている。見事
ヨークシン編 第一の山場 超かっくいい幻影旅団の登場とアダルトな心理頭脳
戦と駆け引きが最高
グリードアイランド編 作者のゲーム好きがよくわかる超緻密な設定。大好き
キメラアント編 第二の山場ここがやばい グロシーン多めだが漫画史上最高の
編はこれ 最後のあれはさすがに泣く
選挙編 前の編がすごすぎたから少し下がるが普通に面白い
暗黒大陸編 おそらくクライマックス
休載が多いことだけがネック 冨樫に才能を与えた神が悪い
正直絵は全然苦じゃない(単行本はね)
漫画をこれから読む方はワンピースのような娯楽漫画を、
漫画を愛そうとしている方はハンターを読むべき
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2020-05-09 10:20:12] [修正:2020-05-11 21:37:41] [このレビューのURL]
0点 ドメスティックな彼女
『女に都合のよい行動を取り続ける男こそ理想の彼氏』
という女の思想を押し付けるだけならまだいい。
だが[困った時の凶悪犯罪者の被害に遭う頼み]には呆れる。もう嘲笑するしかない。
しかも被害者やその家族の[犯罪者に対する怒り]が低すぎる。
『自分及び大事な存在が犯罪被害に遭っても、しかも殺されかけようとも植物人間にされようとも、
その犯罪者に怒りも憎しみも抱かず賠償も厳罰も求めないことが普通であり理想的な人間』
だという、作者の異常な犯罪者擁護。
「犯罪に次々と遭って不幸に遭い続けるのは話として面白いし、
人間なら犯罪者であろうと憎むべきじゃないでしょ?」
といわんばかりに主人公及び主人公周りを動かす享楽性が全く理解できない。
作者の提示するおもしろさが、こっちには全く伝わらない。
しかも司法すら作中では動いていない。
ヒロインをストーキングし続けた挙句に殺そうとし、それを庇った主人公を瀕死の重態に追い込んだ殺人未遂犯。
作中では逮捕から半年以上は経過しているのに被害者サイドが聴取を受けた気配ゼロ。
検事は何も仕事しない。
罪の意識が全く無く、執行猶予を取る気バリバリのクズである殺人未遂犯が弁護士と面会した気配もゼロ。
弁護士も何も仕事しない。
つまり、作者が作中において明確に犯罪者を裁くつもりもゼロだ。
ここは本当に法治国家か?
こんな異常なまでの犯罪者擁護展開のどこに共感し、怒り、感動ができるというのか?
むしろ、犯罪被害者をこれでもか!ってぐらいバカにしている。
それに面白さを見出せと?ただただ笑うしかないわ、鼻で。
で、犯罪被害に遭い続けた挙句に植物人間ですか。
ラッキーマンの正体[日本一ツイてない中学生・追手内洋一]を遥かに超えるギャグコントだわwww。
不謹慎な発言?
いや、それを面白いと言ってるのは私じゃなくて作者ですよ?
責めるなら作者になさいな。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2020-04-29 05:14:25] [修正:2020-04-29 16:44:07] [このレビューのURL]
7点 テガミバチ
主人公の少年ラグが郵便配達員(テバミバチ)として働きながら、失踪した友と母の行方を追うといった感じのファンタジー漫画。
配達の道中、巨大な魔物(鎧虫)が襲ってきて、テガミバチは心弾銃と呼ばれる心を使う武器で応戦、相棒(ディンゴ)と連携して鎧虫を倒していきます。
物語はメインの話とは別に1話完結の短編が挿入されますが、こちらもまた感動的です。話が進むにつれて物語は壮大になり、ラグにまつわる過去の出来事が徐々に明らかになる様は読んでいてワクワクしました。
ラグは泣き虫という設定なので、とにかくことあるごとによく泣きます。
人によっては鬱陶しく感じるかもしれませんが、私には却って彼の優しさが伝わり、良かったと思いました。またディンゴの少女ニッチも一途にラグを慕う健気で可愛くて非常に好感が持てるキャラクターでしたね。
絵については、キャラクターや背景が丁寧に描かれています。
幻想的かつ美しい表現が抜群で、大変魅力的です。
(私事ですが思わずイラスト集を購入してしまいました。)
手紙を通じて大切な人に心を届けるというコンセプトが素敵な作品です。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2020-04-20 23:07:38] [修正:2020-04-22 14:31:31] [このレビューのURL]
8点 キングダム
身長5mぐらいあるような化け物の中で
小柄で細身の信が無双していくのは不思議でしょうがないのですが、
信も周囲の仲間も強くて頼もしいため、周囲の国をバッタバッタと倒していくさまは大変爽快です。
王騎とか最初見たときは猛烈に気持ち悪いただのオカマでしたが、一生忘れられないぐらいのインパクトと魅力を持っています。
ただしテンポがあまり良くないのがちょっと。
どうでもいいキャラの深堀りが多くてダレる。。
特に信の取り巻きの村民達。小汚いし誰が誰だかよく分からんし。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2015-01-16 23:23:05] [修正:2020-04-21 14:28:45] [このレビューのURL]
6点 もやしもん
描き分けに難あれど画力あり、キャラと掛け合いに面白さあり、酒が中心ですが農業漫画で勉強になります。それでも頭打ちになってしまうのは、教科書のような情報の垂れ流しが読みにくいに尽きます。教授の長話をスルーしても避けて通れないほど文字ビッシリというイメージでした。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2020-04-19 19:46:04] [修正:2020-04-19 21:02:58] [このレビューのURL]