「」さんのページ
9点 ねこぢるうどん
どこまでも不条理で理不尽で、残酷でグロテスクで、奇妙で難解で、無邪気でノスタルジックで、寂寥感と孤独感を覚える漫画。
誰にも(おそらく夫にも)理解できず、解釈解説分析の一切不可能な作品だ
それもそのはず、これは作者の内的な世界をそのまま描き出しただけの、いわゆる心象風景なのだから
そこには読者への狙いもこめられたメッセージも全く存在せず、
見えているものをただ、子供そのものの感覚で表現しているだけ。
この漫画はまさにアウトサイダーアートのようだ。
それゆえに読んでいると、
触れるものすべてを傷つけ、
触れるもののすべてで傷ついてしまうような
繊細過ぎてトゲだらけで誰も寄せ付けないような作者の心を背後に感じ、
何とも言えない痛みを感じてしまう。
結局ねこぢるは、外の世界へ出て行くことを拒んだかのように、
31歳で自殺してしまった。
自分だけの世界に沈んでゆくために自ら命を絶ったのであろうか?
そこに深入りしていく気にはなれない。
こんな漫画を読んでも正常な気持ちでは笑うことなど絶対にできない。
だから、自分の心が異常だと思っているような人は是非読むべき作品だ。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2009-11-15 13:02:13] [修正:2009-11-15 13:05:03] [このレビューのURL]
8点 こいつら100%伝説
自らを「少女マンガ界に咲くドクダミの花」と称した岡田あーみんによる、
痛快(一応)娯楽(一応)ドタバタ(一応)バイオレンス(完璧)不謹慎(当然)ギャグ漫画。
半端じゃなくイカれてイカしたネーミングセンスを持つ登場人物達は、
皆が皆々皆々々、クセと言うクセのクセのクセがありすぎるかのような強烈な個性を持っており、
そんな人達によって展開していく物語世界は、とにかく「ハイ」テンションの一言に尽き、
まるで「覚せい剤」でも打ったかのごとく驚異的な「スピード」で進んでいく。
しかもギャグと言うギャグのギャグのすべてが、モラルもタブーもルールも人命も倫理も常識も、
すべてを破壊しているのだから、驚嘆して驚愕して唖然として絶句して、
そしてただただ爆笑するしかほかに無い。
よくこんな漫画が『りぼん』で連載できたものだ。
漫画家を引退したのも無理も無い話だと言えよう。
こんなギャグはそう易々と生み出し続けられるものではない。
あーみんはまさに其の名にふさわしく、花のように散っていったのだ。
(注:死んだわけではありません。引退しただけです。)
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2009-11-15 10:57:34] [修正:2009-11-15 11:24:45] [このレビューのURL]
10点 ピンポン
「完璧」とは、この作品の事をいうんだろうね。
自分が同業者なら、これを読んだ時点でペンを置いただろうな。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2009-11-15 02:37:52] [修正:2009-11-15 02:37:52] [このレビューのURL]
7点 永沢君
イヤミで
卑怯で
愚鈍な
中学生達が繰り広げる、
ダサくて、イタくて、イケてなくて、おバカで、幼稚で、モテなくて、地味で、マヌケで、小心で、タマネギ頭で、スケベで、冴えなくて、妄想癖があって、下品で、ブサイクで、目立たなくて、自意識過剰で、学帽が小さくて、しょーもない。
そんな日々を描いた根暗うらなり悶々青春ブラックコメディ。
こんな中学生活は送りたくない、
だけど、実際はこんなもん。
だから、笑い飛ばすしかないだろう。これは。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2009-11-13 09:48:29] [修正:2009-11-13 13:18:21] [このレビューのURL]
6点 黄昏流星群
何故か20代でこの作品に魅せられてしまいました。
早くも枯れてきたのかな……。
それはともかく、なかなか良質で素直に感動でき、考えさせられる、
深みと渋みと哀しみのある作品です。
各エピソードの完成度はかなり高く、綿密に下調べをした形跡が、
あちらこちらに見受けられます。
ストーリーはハッピーエンドが基本的だが、中にはそうでないものもチラホラ。
ジャンルもミステリー、ファンタジー、時代劇、同性愛と多種多様。
作者の視野の広さが伺えます。
年を取った方にはもちろん、
年を取るのが不安な人にもオススメです。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2009-11-13 10:37:00] [修正:2009-11-13 10:42:25] [このレビューのURL]
0点 地獄甲子園
漫画史に忽然と名を刻む最悪最醜最底辺の伝説的クソ漫画にして漫画界最大最強の汚物汚点。
読む価値皆無、フォローの余地ゼロ、酷さ汚さ気持ち悪さ大爆発の大駄作。
ストーリーは行き当たりばったりで投げっぱなし、画はとある場所では力が入りまくっているが、
ある箇所では恐ろしく乱雑だったりと、いい加減なことこの上ない。
我々にできるのはただ、この作品をとりあえず手に取り、ページをめくりながら、
とまどい、ドン引きして、飽き飽きしながら、物語展開に一切ついていくことなく、
ただひたすらに、読み飛ばして、失笑して、呆れ返るだけだ。
そして読み終えたら、即座に本を投げ飛ばすか投げつけるか投げ捨てるかして、
一刻も早くこんなシロモノを読んだことを忘却の彼方に追いやって欲しい。
そうすることが、この作品に対しての最高の賛辞、絶賛、賞賛、褒め言葉なのだから。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2009-11-11 21:28:34] [修正:2009-11-11 22:15:50] [このレビューのURL]
8点 バチバチ
かつて週刊少年マガジンの創刊号の表紙を飾ったのが名横綱の大鵬であったように、力士は強さの象徴、男の子のあこがれだった時代が確かにあった。しかし、少年マンガの世界においては相撲をテーマにした漫画の成功例は少ない気がする。これは決して相撲人気そのものの低迷だけが原因ではないだろう。
まず第一に大相撲の世界はスポーツ・格闘技であると同時に神事でもあるので、そのあたりの伝統や習慣も描かなければならないところが面倒である。第二に世俗を超越した厳しい世界なので、その辺をリアルに描こうとするとどうしても陰惨になってしまうせいもあるだろう。(傑作「うっちゃれ五所瓦」は高校相撲を舞台にすることでその辺の問題を解決していた。)
なにより、ビジュアルの問題がある。いかに美化しようとも、ちょんまげ結ってふんどし締めたデブ同士が熱い抱擁を交わすという画の暑苦しさはいかんともしがたい。華麗な打撃技や蹴り技の応酬もないし「気」とかの使用などもってのほかである。
このように正攻法で描くことが非常に難しい題材のため、近年の少年向け相撲漫画というと、たとえば主人公の見た目をおもいっきりコミカルにしたりホモっ気のある変態にしたり、現役大関と弱小高校生の心と体が入れ替わっちゃったり等等、どちらかとうと正攻法とは違う絡め手なアプローチから相撲を描く作品が多かった印象がある。
ところが今年になってチャンピオンで始まった本作「バチバチ」は、「こざいくむよう タフすぎてそんはない」といわんばかりのど直球ストレートな相撲漫画である。そしてそれがかえって新鮮にすら感じた。
この漫画、本当に新奇なことはなにもしていない。物語はかつて不遇の死を遂げた大関を父に持つ息子が因縁渦巻く大相撲の世界へ殴り込みをかけるという王道なもので、相撲部屋での厳しい体育会系的シゴキもむろん手心加えず描かれる。登場する力士の多くはまだ幕下ということもあって細身のアスリート体型が多いが、じきに見た目暑苦しい巨漢がおおくうごめく世界となるだろう。主人公の性格もよく言えば愚直な不器用で、コミカルさなどみじんもない。
だが、ここが重要なのだが、それほどオースドックスな作りに関わらず、作者の力量によるものだろうがとにかく手に汗を握るほどに面白い。大ゴマの使い方も良い意味で堂に入っており、登場人物の表情の描き分けも実にうまい。テレビでは一瞬に見える相撲の取り組みの一挙一投足も豪快かつ緻密に描かれており、見ていて格好いいのだ。決して勢いに任せて描かれただけの作品ではないのである。「死んで生きれるか!」に象徴される不器用だがアツい台詞の数々もいい。
このように連載開始早々から非常に勢いのよい作品だが、それゆえに不安もある。まだ物語は始まったばかりで主人公はまげすら結っていない状態なので、そんな序盤からこんなにテンションMAXで先がもつのかというやや贅沢な不安を拭いきれないが、今後も安定した取り組みを続けていってくれることを願ってやまない。
それと、数は少ないが女の子キャラがとてもカワイイのも忘れてはいけないポイントである。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2009-11-10 23:07:45] [修正:2009-11-10 23:27:37] [このレビューのURL]
独特の作風でカルト的な(?)人気を誇るギャグ漫画家、尾玉なみえの現在連載作。
数年前より温めてきた魔女っ娘変身ギャグです。
シリウスがなかなかマッチしていたのか軌道に乗った連載を続けており、
作者自身の掲載記録最長を更新中(3巻)。
作品のテンションは今のところ安定しており、相変わらずのなみえ節も健在、
変に下ネタが輝いていたりと持ち味が上手く引き出されており作者のファンなら読んで損は無し。
特筆すべきキャラは魔女ザイアー。「ジャガー」のハマーもそうですがどうしようもない駄目大人が
作品全体のいいアクセントになってますね。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2009-11-10 22:13:06] [修正:2009-11-10 22:13:06] [このレビューのURL]
3点 ノノノノ
う〜ん、スキーという題材は良いと思います。
ですがどうもエロ描写とか多い気がする。エルフェンリートもそうだったけど、なぜか裸が多い。
スキーよりも恋愛とか学園生活とかエロとかのほうが強い気がする。いっそのことこの作者さんはそういう系の漫画描く方があっている気がする。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2009-11-08 17:08:46] [修正:2009-11-08 17:08:46] [このレビューのURL]
2点 エルフェンリート
これはもう・・・・。ネタ漫画としか言いようがないですね・・・。
テーマは差別と救済。それはよく伝わってきました。
ですが、ノーパンセーターのホームレス女の子やにゅうにゅうしかしゃべれない主人公。無駄な性描写、裸描写・・・。
どれもこれも読んでいて作者の趣味としか思えません。
それと主人公のルーシーにはどうも共感できません。
殺しすぎだろ・・・。いじめっ子は仕方なくても、祭りの人や一般人を殺しすぎ。殺しを反省しているといったらカナエとコウタの父親の件だけ。
それでいてそれらは全部DNAのせいで、挙句の果てには皆と一緒に暮らしたいとか・・・何こいつって思いました^^;
それと画力がなさすぎ、パースも人物も陰影表現も。まあ最後の方は画力の向上は見られましたが。
アニメはOPがよかった。 それだけ。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2009-11-08 13:09:08] [修正:2009-11-08 13:09:08] [このレビューのURL]