「コステロガーデン」さんのページ

底の浅い幼稚な医療マンガ。

ストーリーは医療マンガなのに、「死」というものが同居していない為、
明るくてとっつきやすく、わかりやすく、万人向けの仕上がり。
少年誌で医療という、ある部分デリケートなものを扱うのに対して、
「死」という描写を出すのに抵抗があるのは
しょうがない事なのかも知れませんが、
どうしてもその分軽くなってしまいます。

今までの医療マンガは、「死」が最大のテーマでした。
最善を尽くしても救えぬ命があり、だからこそ尊い。
死から逃れることは絶対にできない。
だからこそ、死と向き合って、死というものを乗り越えて成長する。
そういった医者や患者の絶望感や怒り、悲しみ、希望がドラマとなって
作品の大きな糧となっていくもの。
現に、数ある医療マンガは
なんらかの形でこの「死」を作中に取り入れ、消化しています。しかし、この作品では「死」の存在が薄いので、
その代わりになるテーマで勝負しています。
そこをどうとるかが面白さの分かれ道になるのでは?と考えます。
少年誌という枠の中にしては、
良く出来ている医療マンガだと思います。


◇この作品の個人的価値=24巻までで 1200円也

ナイスレビュー: 1

[投稿:2005-08-16 14:06:34] [修正:2005-08-30 22:06:16]