「玄米茶」さんのページ

切られた描写が、大変痛そうなマンガである。見ていると背中がムズ痒くなってくる。必要以上に、読者の「感覚」を刺激しようとする表現である。

登場人物たちの立ち姿はとても美しいが、薄皮一枚剥がせば、臓物という現実があふれ出る。現実とは思想ではなく身体に宿り、理性によってではなく感覚によって規定される。マンガが最も心をくだくべき課題であるように思う。

あと、終盤の伊良子の変化であるが、人が成長するときは、あんな風に突然だと思う。そこはとてもリアルだと思う。



ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-12-01 11:20:24] [修正:2011-03-20 21:09:01]

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