へうげもののレビュー
6点 Sealさん
相変わらず絵に力があって魅せてくれる。
でもストーリーにはあまり惹き付けられない。
やはりこの時代を舞台にした漫画は多いし、登場人物がどういう運命をたどるかがわかってしまっているのが少々痛い。
ただ、この作者は歴史的事実に自分なりのフィクションを付け足して単なる歴史物にはしていないのはさすがだと思う。
古田織部にスポットを当てるという試みは斬新だし、よく調べてあると思う。
新たな角度から戦国後期を見れるという点ではおもしろい。
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[投稿:2008-10-10 17:56:47] [修正:2008-10-10 17:56:47] [このレビューのURL]
8点 souldriverさん
「デカスロン」以来の山田芳裕。まず絵柄が全くと言っていいほど変わってないのに驚いた。
正確に言うと少し紙面はスッキリしたのだけど、この作者の最大の持ち味だった「勢いだけ」な突っ走り感が衰えてないのがすごい。
そして何と言っても着眼点がおもしろい。今まで様々なメディアでさんざん取り上げられ、いささか食傷気味だった戦国時代も、数寄という文化的な面から見ることでこれほど新鮮に映るものなのか。
武士道らしい禁私的な精神は隅に置かれ、欲望と野心に忠実な好き者:数寄者たちが幅を利かす。それが格好悪いことでも何でもなくて、ただただ粋!
そんな中で主人公・古田左助は茶の湯を通じ「侘び」の精神に惹かれていくことになるのだが…その顛末がまた実に黒くて、でもどこか滑稽に描かれるのがおもしろい。
改めてうちの国にかつてこんなにも素晴らしい時代があったんだなーと感心させられる。
かなりオススメ。
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[投稿:2008-01-12 00:54:15] [修正:2008-01-12 00:54:15] [このレビューのURL]
8点 greenawayさん
つまんなくなったなと思ったが読み返すと複線や深い思索が読み取れる、一筋縄ではいかない漫画。ネットに転がってる下手な多くの陰謀論より面白い。ただの思いつきやなぞりではなく、作者の人生観を通した歴史への造詣がある。しかし個人的に言うと漫画の原点であり頂点である、SF漫画から逃げないで欲しいという想いがある。
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[投稿:2007-08-12 05:53:20] [修正:2015-12-02 16:21:46] [このレビューのURL]
8点 ごまあぶらさん
もう、大好き!
佐介大好き!
数寄者な主人公は戦国時代、信長の直臣。
大名というわけでもないがしたっぱでもなく、秀吉、明智光秀などとも面識がある、いい距離感。
物語そのものも、本能寺の変のあたりにしぼっているし、時代背景が抜群。
そしてなにより主人公含め、キャラクターの魅力が相当すごい。
お宝に目がない方々が血相を変えて右往左往。
国一つより茶碗が欲しい。それが数寄者。
あほや! ホンマモンのあほや!
野心もあり、物欲もあり、みなさんあほや!
それがまたかっこよく見えてしまうから困る。
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[投稿:2006-10-26 13:56:37] [修正:2006-10-26 13:56:37] [このレビューのURL]