放浪息子のレビュー
9点 まねきんさん
作者が本当に楽しみながら作品を描いているのがひしひしと感じられる。
「性別」という難しいテーマでありながら、思春期における成長やキャラクターの心情を、台詞を抑えて間で読ませる志村節を有効に用いることによって、非常に説得力のある作品になっている。
登場人物の何気ない仕草や表情を捉えつつ、きちんと次のエピソードへと繋がる細かい心理描写はすばらしいの一言に尽きる。
性転換云々などのディープな部分ではなくて、『かわいいいい服を着たい』『女でありたくない』といった、ひょっとすると読者も経験したことのあるかもしれない、12歳前後に見合った等身大の描写が中心となっているのも作品の魅力であろう。
この先、異性の立場から見た性別についてをどこまで掘り下げられるか楽しみである。
ただ最近の展開で気になっていることがひとつ。
志村さん、キャラに入れ込みすぎてませんか?
『敷居の住人』後期のようなあっさりさも時には必要だと思います。それに肝心な問題について小出しに先送りにしすぎている気もしないでもありません。
あまり心配はしていないのですが、今気になっていることはそれですね。
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[投稿:2006-07-25 23:09:16] [修正:2006-07-25 23:09:16] [このレビューのURL]
10点 ガリさん
今日5巻を買いました。
徐々に大人になってくる皆の心や、中学生になって出てきた魅力的な新キャラたち。やはり志村貴子さんの独特の雰囲気には読者を引き込ませる不思議な力があります。
6巻が出るまでまた一年近く待たないといけないのかと思うと・・・。
あぁぁ!!!早く続きが読みたい!
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2006-06-25 19:23:01] [修正:2006-06-25 19:24:44] [このレビューのURL]
9点 其の蜩さん
何でこんなに惹き付けられるのだろう、と
読み終わった後ふと不思議に思い、考えてしまう漫画。
誰かが死ぬ、誰かが失踪する、誰かが…といった
物語に大きな変化をもたらす「大事件」が起こるわけではなく、
淡々と一人の少年の日常が描かれているだけなのに、何故か目が離せない。
可愛らしい絵柄でほのぼのと日常が綴られている筈なのに、妙に生々しい。
不思議な漫画です。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2006-05-10 20:40:44] [修正:2006-05-10 20:40:44] [このレビューのURL]
8点 白い犬さん
皆さんすごく好評価ですが私は読んでいて結構つらかった。
それは物語内にも出てくるが中学校に入って
否が応でも制服を着せられてしまうからだ。
つまり「着たい服を着る」というのが通用しない世界。
これから二人(二鳥君と高槻さん)は社会に出て
これまた否が応でも「男用」「女用」に分けられた世界を
知っていかなきゃならないかと思うとつらい。
(志村貴子は二人の社会人期まで描くとは思いがたいですが)
願う結末はただひとつ、「男は男らしく女は女らしくがイチバン!」
的なもの以外であること。
二鳥くんと高槻さんの幸せを描いてね、志村さん。
ナイスレビュー: 2 票
[投稿:2006-03-10 18:36:25] [修正:2006-03-10 18:36:25] [このレビューのURL]
9点 kamakuraさん
まず登場人物の可愛さが魅力だと思います。
自分は特に主人公の二鳥くんが気になります。
といっても少年性愛とかそういう感情では無いです。イヤ本当に。
読んでいただければわかると思います。
そして登場人物がまだ完全な性分化前と言うのが
すばらしい設定だと思います。
この雰囲気の漫画をずっと読んでいたい。
しかし時間が経たないドラえもん状態ではつまらないから、
登場人物は成長していくしかない。
成長していき、性差がはっきりしていく姿を見るのはつらい。
…この読みたいけど読みたくないと言う感覚がなんとも!
見た目は少女マンガっぽくて、男が買うにはちょっと勇気がい
ると思うけど是非男に読んでもらいたい(特に浮いた話が何も
無かった少年時代を過ごした人)。
そしてこの胸がかきむしられるような感じを味わって欲しいと
思います。
追記 この漫画の楽しみ方が変わったのでレビュー変更
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2005-09-18 23:19:30] [修正:2005-09-23 00:19:08] [このレビューのURL]
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