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8点(レビュー数:62人)

作者藤子・F・不二雄

巻数45巻 (未完終了)

連載誌月刊コロコロコミック:1969年~ / 小学館

更新時刻 2012-11-11 15:28:39

あらすじ ドジでのろまな少年のび太と彼を助けるために22世紀からやって来たネコ型ロボット、ドラえもんが繰り広げる日常を描いた漫画。

備考 藤子・F・不二雄大全集に『ドラえもん』全20巻で収録。 単行本未収録話(500話以上)全て収録

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ドラえもんのレビュー

点数別:
6件~ 10件を表示/全62 件

8点 フクポルさん

<所持歴:てんとう虫コミックス数巻。文庫版2冊(レビューにある2編)>

思えば、生活の至る所にドラえもんがいました。
これ程の国民的キャラクターを生み出した事だけでも凄いと思います。

今現在読んで、色々批判が出るもの分からんでもないですが、
それでも1つ2つは心に残る名場面・ストーリーはあるはず。
そういった話をピックアップした文庫版「○○編」がお勧め。
個人的には
「感動編」・・・「さようなら、ドラえもん」「帰ってきたドラえもん」他17編収録
「恋愛編」・・・「のび太の結婚前夜」他21編収録
が良いかと。
(上記はソフトカバーのコロコロ文庫。ハードカバーのデラックス文庫ではないです)


あと、ジャイアン・スネ夫・しずかちゃんという3人(組み合わせ)も何気に凄いです。
作者問わず、以降の作品で小学生トリオが出てくると、大抵この3人のタイプです。
体格の良い暴れん坊+小賢しいインテリ+みんなのアイドル
それでもこの3人を超えるキャラは居ないですね。

「ドラえもん」と共に、この3人のサブキャラを生み出したこの作品は、改めて凄い。
・・・あ、のび太忘れた。。。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2008-03-24 17:46:49] [修正:2010-02-07 21:30:42] [このレビューのURL]

10点 codyさん

アニメのドラえもんも面白かったですが、アニメしか知らない人はドラえもんの面白さの半分ほどしか味わえないと思っています。
ギャグから始まり、社会風刺・日常生活・冒険など様々な要素で構成されているので飽きることはないです。
秘密道具を悪用して失敗する話が多いですが、その分、ほかのメッセージを込めた作品が引き立っています。

よくのび太はドラえもん(と道具)に依存しているという話を聞くし、アメリカだか欧米では結構悪いイメージがあるらしいです。ジャイアンも映画との差が激しいことが取り上げられているようです。
でも、そういう人には、「とりあえず全巻読め。話はそれからだ」と声を大にして言いたい。
様々なところでのび太の葛藤や自立を描いており、その描写を引き立てるための道具であるとボクは思っている。
ジャイアンは確かにのび太をいじめていることが大半ではあるが、隣町のガキ大将からのび太たちを守り、一緒に遊び、一緒に冒険するジャイアンも描かれていることを忘れないでほしいです。

話し出すと終わらないのでここらへんにしておきますが、F先生のSFワールドとその教訓の奥深さをさらに多くの人に知ってもらいたいです。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2009-09-01 18:56:44] [修正:2009-09-01 18:56:44] [このレビューのURL]

9点 ほげさん

 まず最初に驚かされるのは、藤子・F・不二雄のキャラクターを創造する能力の高さにである。誰もが印象的に残るデザイン。本作の主人公・ドラえもんのあいらしい姿は、ディズニーのミッキーマウスやくまのプーさんなどにも劣らない。記憶され、かつ愛され、人口に膾炙するキャラクター「ドラえもん」を生み出したこと自体で既に本作の力量が発揮されてしまっているといってもいい。

 それに加えて、「ドラえもん」が持つ特性に、「22世紀の未来からやって来た」、「未来の道具を使用できる」ネコ型ロボットというものがある。そして、作者が得意とする、この子供のファンタジーの具現化としての「ドラえもん」は、「22世紀」という全く予知できない時代であるがゆえに、本来は魔法のようなものであるはずの道具を、「こんなことがあったらいいな」と思わせるにたるほどの、説得力を持たせているといえるだろう。

 一体、藤子・F・不二雄という漫画家は、子供漫画ばかり描いてきたと自称しているように、確かに子供漫画が多いのだが、一方ではSF漫画も描いている。ほんの小品が多いものの、どこかで説得力を持たせる根拠を備えている。『ドラえもん』も実は、その流れを汲んでいるのであって、そこにSF漫画には見られない普遍性(つまりは子供漫画の普遍性)とがあいまって、『ドラえもん』ができている、ということになっている。よくでてくる「タイムマシン」という究極の道具も、常に整合性を保たせていて、過去に行ってのび太たちがいたずらして変えられた過去は、常に現在でも調整されている。そこが漫画では落ちになっているのだけれども、『ドラえもん』が、子供漫画ではありながら、SF漫画の性質を失ってはいないことを、示すものだろう。

 このように、子供の持っているファンタジーを具現化するものとして作られた、戦後最大の子供漫画である『ドラえもん』は、魔法のようでありながら、「22世紀」という可能性に満ち満ちた、そのために根拠のある「道具」を使う「ドラえもん」を主人公に据えることによって、SF漫画としてのジャンル分けを果たしている。そうでありながら、のび太が「ドラえもん」の使う道具で悪さをした時には、「ドラえもん」や、時には「神の手」が、きちんとお灸を据えるという、教育漫画的ジャンルを備えている。そうした藤子のマジックが完全に確立したものとして、『ドラえもん』は素晴らしい傑作だということができるだろう。こんな漫画は、そう出てくるものではない。無二の漫画だ。それだけに、藤子の急逝が惜しまれてならないのは、他のレビュアー諸氏と同意見である。

 惜しむらくは、子供が率先して読めるが、大人が率先して読めるものにはなりにくかった、ということである。これが藤子と私淑した漫画家・手塚との違いか。だがそれは、藤子の欠点ではなく、子供漫画ばかりを描こうとした藤子の価値観なのだから、仕方のないことだ。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2005-09-22 20:21:06] [修正:2005-09-22 20:21:06] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

まあ『ドラえもん』の漫画としての面白さや出来の良さは私も否定しませんよ。でも、人生を破滅させるぐらい非常に有害な漫画だから(笑)。
大体『ドラエモン』なんて下らないと言うか、現代民主主義の権化のようなものだからな。
私の子供の頃からあったけど大嫌いだった。

何が嫌だって、あんなに人間の苦悩や夢というものをいとも容易く解決してしまうってところだよ。自分で努力して涙を流して解決することがない世界なんて子供心に不審を抱いていたからな(笑)。子供があれに夢中になれば、他力本願で目の前の苦難から逃げ出すだけの卑怯で惰弱な人間に育ちますよ。
また、同様の理由で『ET』という映画も大嫌いで。指先をくっつけただけで理解できます、なんて冗談じゃない。人生をバカにしたものは駄目なんだよ。

のび太は逃げてばかりの現代人の象徴なんだけど、決してダメっ子なんかじゃないんだよ。自分の力で解決しようとしないだけで。
のび太はいつもろくでもないことでドラエモンに泣き付くだろ?あの思考回路がもう駄目なんだよなぁ。だから、いつまでたってもイジメられる。

そして、そういうダメ人間がドラエモンという悪魔と出会ったんだな。
ドラエモンはのび太を永遠にダメなままにする存在なんだよ。努力させずに助けちゃうじゃない。しかも報酬はゼロ。どら焼きでもたまにやればいいんだろ?
要は現代人はああいう人生を望んでいるんだよ。誰かになんとかしてもらう他者依存の人生を。自分で運命を切り開く涙を厭う人生なんだよ。

私が一番嫌いで許せないのは、あの解決方法が卑怯だからなんだよ。
ドラエモンを読み取れば、卑怯者の物語と言えるんだよな。あんな卑怯な生き方を親友にさせるドラエモンなんて友達でもなんでもないよ。
また、のび太みたいなダメ人間を創り上げるのはそういう親だから。

ドラエモンというのは現代の親の象徴でもあるんだよな。子供の壁になってやらないダメ親なんだよ。子供を自分自身の力で物事を何とかしようとする人間に育てようとせず、子供に頼られ好かれることが嬉しいというバカ親なんだ。だからのび太(子供)もダメなままなんだよ。

あれを見ると現代人の「夢」というものも解るんだよ。皆あのマンガに「夢がある」って言うじゃない。その夢というのは、要は自分が努力をしないで楽しむとか幸福になる、ということなんだよ。そんなもの夢ではなく妄想なのな。
冗談じゃないよ。夢というのは自分が切り拓く以外にはありえないものなんだから。夢の価値というのはそれだけなんだよ。
あれが夢のあるマンガだって言うのは、一生掛かっても一つの夢も叶えられない人間だよ。
だって、自分の夢(妄想)を誰かが魔法みたいに手伝ってくれないと駄目なんでしょ?じゃあ一生惨めなままよ。そんな奴はこの世にいないから。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2018-08-09 10:03:56] [修正:2019-04-09 21:18:05] [このレビューのURL]

10点 わたなべさん

言わずと知れた名作ですね。

のび太を批判する人は多いけど、ちゃんとのび太がズルをするときには失敗し真面目にやるときは報われていることを知ってほしい。

たまに読み返すと懐かしい気持ちになれる作品。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2015-07-16 23:07:29] [修正:2015-07-16 23:07:29] [このレビューのURL]

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