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8点(レビュー数:289人)

作者岩明均

巻数10巻 (完結)

連載誌月刊アフタヌーン:1988年~ / 講談社

更新時刻 2012-08-21 12:43:08

あらすじ ある日、空から多数の正体不明の生物が飛来してきた。それは、人間に寄生して脳をのっとり、別の生き物となって日常生活に紛れ込む。肉体ののっとられた部分は「考える筋肉」とでも言うべき特性を帯びていた。高い知性を持ち、刃物や紐などの形に自由に変形し、寄生した個体と同族を捕食の対象とする。捕食の際には寄生体全体が口となる。そのエサは人間…間一髪で脳ののっとりを免れ、しかし右腕に寄生された主人公の高校生・泉新一。その「右腕」・ミギーとともに始める寄生生物=パラサイトとの戦いを描く。

備考 モーニングオープン増刊に不定期連載されていたが移籍した。

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寄生獣のレビュー

点数別:
26件~ 30件を表示/全259 件

10点 znooqyさん

自分の漫画人生の岐路にあった作品。
思い出補正もあると思うが、初見から17年経った今も色褪せない面白さを感じてしまう。

特に感じ入るのは寄生生物達の思考だった。
「ヒトと同等の知的生命体が、ヒトを食料とみなしながらも、ヒトと同じ言語でヒトとコミュニケーションを取る」
それがどのようなものか私は想像がつかない。牛がヒトの言語を解したとき、何を思い、何を話すのか?と同じようなものだ。

そこにヒトと同質な、言わば人間臭さを感じてしまっていたら、私はここまでこの作品にのめりこまなかったと思う。しかしその表現が成功した(と私は思う)からこそ、寄生生物というヒトと異質なものが対峙する中で、思考を通わしていく主人公達が映えてくる。そのほかの登場人物も、異質なものが人間臭くなる過程に心が揺り動かされるわけだ。

ぐだぐだと語ってみたが一言だと「面白い」んだこれは。
未読な方はぜひ読んでみてください。
好みはそれぞれなれど、ここまで多くの人に愛されるこの作品は、なにか人の感情の普遍的な部分に触れるものがあるのだろう。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2011-03-24 22:42:08] [修正:2011-03-24 22:42:08] [このレビューのURL]

10点 FAZZさん

色々なとこでオススメされていたので読んでみた。
面白かったの一言に尽きます。
テーマもはっきりしていて、ストーリーや戦闘もよく出来ていると思った。
もっといろんな人に読んでもらいたい作品です。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2011-02-28 21:05:17] [修正:2011-02-28 21:05:17] [このレビューのURL]

10点 さぶさぶさん

 ランキングの上位にいるので、私も乗ってみます。

 この作品の魅力は、パラサイトという人間に寄生する異種生命が人間に与える様々な衝撃を、僅か十巻という長さに無駄なく収めきった点。
 やはり巻数が多いと敷居が高くなる。十巻というのは友人を勧誘するにも気楽な長さかと。

 主人公新一は、右手にパラサイトを宿すことになってしまい、彼にミギーと名付け、パラサイトと出会い戦い、成長していく。
 こういった種族間の争いなど心理的な描写が味である本作だが、新一とミギーによるバトルも迫力があり、逆転要素もありで拳を握ってしまう。

 パラサイトの身体が変形するシーンなんか、幼い頃に見たら軽くトラウマになってしまうだろう。
 多感な時期に一度見て、嫌な思い出がある方も、どうかもう一度手に取って読んでみて欲しい。

 人間を食べる必要のあるパラサイトと人間の生存競争。共存の難しさ。
 これはやはり命題としては難しく、だからこそ、この作品は価値が高いのだと思う。
 説教臭いわけではなく、作品全体に問い掛けられているような気分。漫画というジャンルの価値を一段階引き上げた作品と言っても過言ではないだろう。

 絵柄は味がある、その表現が一番似合う。登場人物の表情を、その内面に応じて描けるのはただただ凄い。

 終盤。寄生獣という言葉による衝撃は、今も憶えている。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2011-02-21 10:35:56] [修正:2011-02-21 10:35:56] [このレビューのURL]

8点 やじウマさん

面白い漫画、なのかな?うん、たぶんそうなんだろう。なんか頭いいこと言ってるし・・・とりあえず8点以下はつけちゃダメ、な雰囲気だなぁ。なんかたいした根拠もなく批判したら恥ずかしいしなぁ。て感じで点数をつけてしまうのは昔も今も変わらない。とりあえず漫画好きの踏み絵、みたいなこと言うのはちょっと勘弁してほしい。
中学生の時周りの評判に洗脳されて本当は「面白かったなぁ。お母ちゃんがあんな殺され方するのは嫌だなぁ」くらいの感想しかなかったのに頭いいふりしたいから「これは傑作だ!人類必読書の1冊である!」みたいなテンションで古くからの友達に貸したら「面白かったけど最後、環境問題と結びつけたのちょっと強引かなあ」っていう感想。ああなんて素直なんだろう、こういうことがさらっと言えちゃうヤツになりたいなあ、って思ったことは自分の人格形成にちょっと影響を与えた。そういう意味では重要かも。

っていうか皆さん本当に「俺の好きな漫画永遠の1位!いや、全ての漫画の頂点に立つ!」「人類がどんなに愚かしいか、そしてどんなに偉大かを教えてくれました」なんてこと考えました?いやもちろん本当に心からそういう感想を抱いた人もいるでしょう。でも絶対に読む前にこのサイトの評判とか読んで「これは偉大な漫画なんだ、これを読んで僕は人類について考えなければならない」みたいに身構えて読んだ人とか紛れてるはずだよ。「人類云々」ってのは結果的に出ただけであって作者は最初からそんなこと狙って書いてないと思うんだけどな。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2006-11-13 18:58:12] [修正:2010-10-03 21:45:13] [このレビューのURL]

10点 buchiboyさん

全十巻が足りないともだれるとも感じない、数少ない完全な作品だと思う。

環境問題や生命といったことに、作品内では登場人物が
それぞれの思想を持ち、そのどれもが否定しがたい。
ミギーの「地球は始めから泣きも笑いもしない」という台詞は読者に柔軟な思考を与えてくれる。

登場人物の心理描写も丁寧だが、わずらわしくはなく、母親のエピソードなどでは新一の悲痛な思いが良く伝わってくる。そのほかのキャラクターも個性的でそれぞれの性格が良く描かれている。

この漫画は作品のテーマ以外にもアクションシーンが見ものだ。
寄生獣同士の戦いはシンプルだがスピード感があり、迫力が感じられる。
300m離れた場所から石を投げて、体をぶち抜くという単純な攻撃が、ダイナミックで残酷かつ効果的だと感じさせる。

作品内では所々にクスッと笑える程度のユーモアもあり硬さを感じさせず、非常に読みやすい、非の打ち所の無い漫画だと思う。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2010-06-23 04:11:55] [修正:2010-06-23 04:17:52] [このレビューのURL]

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