あらすじ
「ぼくのすんでいるところは 山と海しかないしずかな町で―はしに行くとどんどん貧乏になる。そのいちばんはしっこが ぼくの家だ―」。
腹違いの兄、一太。突然現れた、美しくてやさしい年の離れた姉、神子(かのこ)。そして「ぼく」、二太。
クスリを売る。体を売る。金を貸す。とりたてる。この町の多くの大人たちは、そんなふうにして生きている。
神子ねえちゃんは言う。「泣いたらハラがふくれるかあ。泣いてるヒマがあったら、笑ええ!!」。ヤク中の父を亡くしたばかりの少女は、うまく泣くことさえできずに、不思議そうにこう言う。「息するたびにな、ノドの奥に小石みたいのがたまるんよ。食い物の味わからへん」。むき出しの現実を見ながら、幼い心にいくつもの決意を刻んで「ぼく」は成長していく。
ぼくんちのレビュー
10点 パンダマンさん
読んでない人は、戦後すぐの生きるので精一杯の日本の姿を想像するといいかもしれない。シャブを売り、体を売り、あまり見たくない人間の生活だ。それくらい貧しくてみんな生きていくだけで精一杯だ
余裕がない彼らの心は剥き出しだ
だからこそ、滑稽で笑えるし、素直に心が動かされる
そんな世界を見るのがダメな人はキツイかもしれない
それくらい、この世界はリアルだ。絵がリアルでもないのにね
いや絵がリアルだったら、こういちくんの技は笑えないか(笑
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[投稿:2006-12-02 18:34:09] [修正:2006-12-02 18:34:09] [このレビューのURL]
4点 喉カラさん
好きな人には好きな漫画なのかもしれませんが、私には全くダメな漫画でした。ダメな人は本当にダメな漫画だと思います
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[投稿:2006-10-12 15:57:12] [修正:2006-10-12 15:57:12] [このレビューのURL]
10点 まねきんさん
名作
すべてを笑い飛ばす明るさと、悲しみを受け入れながら生きる前向きさ。
この内容がシリアスだったらこの説得力と深みは出なかったでしょうね。そしてこの点数もありえません。
なにげなく彼らの瞳をじっと見つめていると、今まで可愛いと感じていた絵が突然恐ろしくなった。
以前マンガ夜話で夏目さんも仰ってましたが、このマンガのキャラたちの瞳は「虚無」です。
あ、モノクロ版もお手軽でいいですけど、カラー版で読むとなお良しですよ。
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[投稿:2006-09-16 12:08:25] [修正:2006-09-20 01:29:17] [このレビューのURL]
10点 natyuさん
やたら評判いいんで頑張って古本屋で見つけて、懐疑的な気持ち(なんだこの幼児向けの絵本みたいな絵は!)で見ましたけど、読み終えた今、一番人に薦めたい作品になりました。エンターテイメントではありませんがとりあえず読んでください。
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[投稿:2006-09-20 01:05:48] [修正:2006-09-20 01:05:48] [このレビューのURL]
10点 assdさん
序盤は設定や登場人物に違和感、拒否感を感じるが、
最終話に近づくにしたがってメッセージ性が強くなる。
環境が少し極端だが、子供の視点で描かれてるのもあって、
社会の不合理を強く感じさせられる作品。
登場人物は皆、不幸で最低なのに、何処か愛せる人達。
人間って何?どうやったら人を愛せるの?
そんなことを感じさせる。
かっこ悪い水商売だけど、
ともかく強く、優しい、でも悲しいお姉ちゃんが素敵で印象的。
「タイムカプセル」のエピソードがともかく、
考え出すといろんなメッセージが隠されているように思う。
幸せ、絶望、希望、愛、
主人公の一太には、幸せになってほしい。
最後はそう思わせてくれる素敵な作品。
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[投稿:2006-08-26 01:12:49] [修正:2006-08-26 01:12:49] [このレビューのURL]
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