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7.28点(レビュー数:39人)

作者志村貴子

巻数7巻 (完結)

連載誌コミックビーム:1997年~ / エンターブレイン

更新時刻 2011-01-12 13:50:17

あらすじ 髪を緑色に染め上げた街の美少年ちあきは、出会う女の子に翻弄され、おもちゃにされ・・・登場人物はみなぐだぐだ。陰陰鬱々と悩んでいく。

備考

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敷居の住人のレビュー

点数別:
31件~ 35件を表示/全39 件

9点 カルマさん

この読後感は何なんだろう…。
読んでる間はそんなに面白いと感じなかったんだけど、読み終わってから「面白かったなぁ……」と思えた漫画です。
全てのキャラが妙に人間臭くて良いですね。
この物語全体を包み込む雰囲気はこの作者にしか出せないんだろうなぁ。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2006-12-09 03:18:14] [修正:2006-12-09 03:18:14] [このレビューのURL]

9点 Aさん

熱いメッセージや目の覚めるような成長も別になく、緑の髪した少年を一歩引いた目線から観察しているだけの思春期マンガ。
なんて言うんだろう、この感覚は。志村貴子さんの作品を読むといつも感じるこの心に染みるおもしろさ。
独白が多くて、セリフが極力削がれた静かな心理描写。空白を多く残した白くて引き込まれる絵柄。妙にリアリティ漂う空気。

ああそうか、これはあれだ。『シンクロ』だ。
他人事じゃないからこんなに染みるんだな。
つまり私は「本田くんモード」だったり「キクチさんモード」だったり、「敷居の住人」をズブズブ読んでいる時、すっかり彼彼女らと同調して(させられて)いるのである。
夜の歩道橋で主役二人がなんとなくぐちり合うシーン。私の居場所はきっと現実ではなく、マンガの中のキャラの中なのだ。
うーん、こんなマンガはなかなかお目にかかれない。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2006-10-04 04:50:52] [修正:2006-10-04 04:50:52] [このレビューのURL]

6点 fimicoさん

ものすごい速さで立ち読みをしてしまったせいか、そこまで印象には残っていません。
志村先生の漫画は、家に持ち帰って、たっぷり時間をかかけて読んでいくと面白いんだろうと感じました。
とくにストーリーに脱線した点もなく、良いのですが、少し女性キャラがかぶります。
あれ、これってどっちの女の子だっけ。みたいな。
あの独特の志村ワールドは誰にも真似できませんね。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2006-09-14 15:32:06] [修正:2006-09-14 15:32:06] [このレビューのURL]

6点 其の蜩さん

独特の雰囲気を持つ志村さんならではの漫画ですね。
序盤と終盤では登場人物も全体の雰囲気もガラっと変わっており、
志村さんの変化を楽しみには最高の漫画だと思います。
回を追う毎に魅力的になっていくキャラクターたちから目が離せませんでした。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2006-05-10 21:01:43] [修正:2006-05-10 21:01:43] [このレビューのURL]

9点 白い犬さん

中高生時代、いわゆる青春時代に夢中になれるものがあった人は幸せだ。それは部活などのスポーツ、恋愛はもちろん「青春を犠牲にした」とまで後に語られる受験勉強ですらそうだ。
だってそれらには結果がどうであれ目標、ゴールがあるから。スポーツなら大会優勝とか記録を出すとか恋愛なら好きな人と結ばれること、受験勉強は第一志望校への合格とか明確な未来へのビジョンがある青春。これを幸せといわずとして何といおうか。
ほとんどの人間は将来これといって目標がなく明確なビジョンがない、うだうだだらだらのらりくらりの「無駄な時間」をすごした青春時代を送っているのである。
青春時代の少年少女を主役にした漫画はほとんどがスポーツや恋愛のドラマである。
目標だゴールがあるとストーリーの基本、「起承転結」あって大波小波のメリハリがついて読者を引きずり込めるからだ。
しかし敷居の住人には誰一人目標だのゴールだのない。起承転結の起と承を延々と繰り返し転?結?な締めくくりである。しかしこれこそが
「無駄な時間」をすごした青春そのものなのである。
事件も何にもないのにその「無駄な時間」をすごした青春を漫画にして読者を引きずり込む志村貴子の力量はすごい。「日常の空気」をそのまま原稿用紙に描ける稀有な作家だと思う。
「なんにも事件らしい事件はおきないじゃないか」と読んでいてイラつく人がいるかもしれない。そういう人はきっと目標がある青春時代を送った人か、目標がある青春時代にあこがれていた人だと思う。(もしくはそういった青春期真っ最中)
この漫画を読んで面白いと感じた人は「無駄な時間」をすごし、そのなかでイラついたり自己嫌悪したり悪態ついて八つ当たりしたり敷居キャラのうだうだな日常に共感できるところがたくさんあったに違いない。

ついでに私は見事なまでに「無駄な時間」をすごした青春時代派なので敷居の住人の世界が心地よくて仕方がない。それは決して青春時代へのノスタルジーからではなく青春時代から今でも延々と続くうだうだだらだらのらりくらりの日常を敷居の住人から感じ取れるからだ。
ゴールなき日常、事件のない生活、ほとんどの人間の人生なんてそんなもんですよ。



ナイスレビュー: 1

[投稿:2005-12-10 18:44:37] [修正:2007-08-04 20:01:12] [このレビューのURL]

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