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7.78点(レビュー数:69人)

作者永井豪

巻数5巻 (完結)

連載誌週刊少年マガジン:1972年~ / 講談社

更新時刻 2012-10-21 10:47:53

あらすじ 父の死の謎を追う少年飛鳥了。その内に悪魔(デーモン)は人間の理性が無くなったときにその体を乗っ取れるという仮説を打ち出す。親友の不動明を誘い,逆に悪魔の体の方を乗っ取ってやろうという計画を打ち出し,結果として不動明はデーモンの勇者アモンと合体し意識を乗っ取り,デビルマンになった。そして来たるデーモン軍団を迎え撃つ!!

備考  既存の少年漫画になかったエログロ、終末的思想、後半からの凄まじい展開は当時の読者に衝撃を与え、後年輩出された名作には少なからずこれの影響を受けたものも存在すると言われる。
 70年代を代表する作品。
 また、作者にとってもお気に入りの作品らしく文庫化や豪華版などにされたときには大幅の加筆修正も行っている。

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デビルマンのレビュー

点数別:
1件~ 5件を表示/全69 件

[ネタバレあり]

「まさかヒロインが死ぬなんて・・・トラウマになった!!」

こういう書き込みを見るたびに愚痴りたくなる。
第一巻のヒロインを見てみろ。
こんな女、いくら首が取れたって

「また取れちゃった!モー、嫌ンなっちゃうワ!」

と首だけになってもペチャクチャ喋りまくるに決まってるじゃないか。
つまり「明るく活発なヒロイン」という記号でしかない。
この記号キャラが、五巻になって「死」が自分に迫ってくる瞬間
記号は人格を手に入れ、初めて人間になったのだ。
そしてその「現実」に読み手は、何かしらショックを受ける。
ヒロインが群集に犯されるシーンの迫力は凄い。
講談社コミックスでは162ページ、バラバラにされるという表現で
体のパーツがネバアっと裂けているが、ヒロインの顔が二つある。
片方は恐怖の顔。涙が一筋、悲しみ。もう片方は苦痛の表情。しかし復讐を誓うよう。
この体をバラバラにされ「死ぬ」瞬間に体と同時に精神もバラバラになる
という表現に、このページに見入ってしまった。
この復讐のほうの顔がキリっとして格好良いんだよなあ・・・
有名なラストのシーンよりも、ここが一番印象に残る。

なんだか記号キャラを否定しているようだが、そんなことはない。
私、横山光輝「魔法使いサリー」の記号ヒロインっぷりに
可愛いやチクショー!となるタイプである。

あと、五巻198、9ページのデビルマン軍団とデーモン軍団が攻めてくる
構図は、祭り神輿のようで、いつ見ても笑ってしまうのは私だけか。
和太鼓の音がドンドコドンドコ聞こえてくるじゃない。

ナイスレビュー: 3

[投稿:2007-06-13 02:03:41] [修正:2007-06-13 02:03:41] [このレビューのURL]

10点 鈴森一さん

[ネタバレあり]

本当は、予備知識なしに読んでほしい作品です。
でも、この情報過多の時代ではそれも難しいかな、とも思いつつ、レビューします。

人間を守るために戦う主人公が、次第に人間に守る価値があるのかと自問し、いろいろあって守るべき価値はないと判断します。

その結果、人間は滅んでしまい、ラストシーンへ繋がります。

この、衝撃の結末へと向かうまでのストーリーやパワーが素晴らしいです?

私は小学生の頃に予備知識なくこの漫画を読みました。
その結果、それまでの価値観が確かに変わりました?
まさに、人生に影響を与えた漫画です。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2016-11-27 13:11:20] [修正:2016-11-27 13:11:20] [このレビューのURL]

8点 shio40さん

時代性というものを考慮しても、この点数を付けざるを得ないと思いました。

それまであったのかどうかは知らないが、(少年)漫画ではタブー・絶対とされていた勧善懲悪という概念、それを根底から覆したという良くも悪くも漫画の歴史に名を残すことであろう作品です。

自分はこの作品をアニメから知った口で、漫画が有ることを今まで知りませんでした。アニメの様な軽い雰囲気で読んでみると、途轍もない絶望と、果てしない虚無感に襲われました。漫画を読んでいてこんな感覚を味わったのは初めてでした。

自分が文庫版を読んでいたせいなのか、幾つか蛇足なエピソードがあったのが少し残念だと思いました。

この作品の主題の一つでもある人間観は寄生獣という作品にバトンタッチましたが、やはりこの作品あってのものなのだと感じます。

これを少年漫画として世に出した当時の作者と編集部に賛辞を送ります。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2015-03-04 00:05:56] [修正:2015-03-04 00:05:56] [このレビューのURL]

10点 fasterさん

体に寄生され、更に一部に人間は完全には寄生されないという点においては寄生獣と共通しており比較されるのも無理はない。

だが、デビルマンは本当に恐ろしいストーリーだと思う。
ある程度の展開は読めていたがラストのあの衝撃的なシーンは考えもつかなかった。
そして何よりこの漫画は人間の醜さというのをうまく表していると思う。

絵が古臭くて嫌いという人も中にはいるだろう。
でもその絵がまた良い味を出している。

この独特な雰囲気はこの当時の絵でなければ出せないと思った。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2008-10-20 19:16:48] [修正:2013-07-25 01:57:03] [このレビューのURL]

9点 gkjさん

内容の多くは他の方も語っていますが、
子どもの時にテレビをみてから漫画をよんでみました。
そのあまりにリアリティのある恐ろしい内容に
恐怖するとともに なにか自分のまわりにも起こりうるような
人間の弱さ、社会のもろさを感じてました。

今のまんがは売れていればいつまでも引き延ばしてしまいますが
この漫画は作者の思った通りの長さでおわっています。
それがすばらしい。ぜひ一度フラットな気持ちでよんでみてください。
レビュー内容を忘れて。。(笑)


5巻という短さを感じない叙情詩。
作者自身この作品を超えられず 連載終了後に
デビルマンネタで何度も作品を書いています。
おそらく当時の永井さんに何者かが描かせたんじゃないだろうかと思うくらい
別格で本人も超えられない壁なんじゃないかなとおもっています。


ところで他の方もレビューに書いている
後半の偉人編は不要では?とありますが
あれこそが「新・デビルマン」と称して連載終了後に描かれた作品の1つです。
正直本編に組み込ませて読ませる今の文庫版のやりかたは
納得いかないですね。

勢いがそこで損なわれてるのがわかります。
新・デビルマンは今沢山量産されているデビルマンオマージュの単行本と並列にあつかってほしいとおもっています。

みなさん、あの部分は絵柄も違う事からわかるように
別作品です。

できれば飛ばしてよんでください(笑)

ナイスレビュー: 1

[投稿:2012-12-07 15:24:03] [修正:2012-12-11 19:51:22] [このレビューのURL]

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