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6.74点(レビュー数:81人)

作者ひぐちアサ

巻数32巻 (連載中)

連載誌月刊アフタヌーン:2003年~ / 講談社

更新時刻 2011-07-14 21:15:48

あらすじ 「オレ……オレ……がんばってるって思う?」オレらのエースは暗くて卑屈(ひくつ)。勝つために、弱気なエースのために。行け、オレら!読むとためになり、しかも血湧き肉躍り涙する。本格高校野球漫画!

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おおきく振りかぶってのレビュー

点数別:
1件~ 5件を表示/全81 件

3点 kikumasaさん

[ネタバレあり]

長くなってしまいました。すいません。

一、実績は無いが、ずば抜けた特殊能力を持った主人公が素晴らしい仲間と成長していき、急に強豪校をどんどん破るチームになる。
二、試合展開は主人公の投手を中心にピッチャー対打者という1対1の対決を主軸に描く(良くも悪くも)少年漫画ウケする構図を採用。
三、守備位置と打順との関連性を受けながら個性的な登場人物を描けるという野球マンガのアドバンテージを活かし、脇役の人物造形を行う。

これら3つの特徴は今までの野球マンガで幾度と無く取られてきた手法である。
「新しい野球マンガ」と聞いたとき、これらの特徴を打破する作品が現れたのかと期待したが、見事に期待はずれでした。

 主人公のキャラクターが今までに無いというが、どのマンガでも主人公のキャラクターは違うのだから、特筆すべき新規性ではない。主人公が投手というのは野球漫画の王道。
 更に、他のレビューで述べられているように、脇役の描写には失敗している。魅力的なキャラがいない。
 メントレについて詳述してる場面は「新しい」と言えそうだが、私にとってはだらだら説明を読んでいくのが苦痛でした。(この辺の感じ方は個人差があるが)
 配球の読み合いや心理戦については、ちばあきおが過去に試行済みの手法。
 だいたい、メントレはやたら説明してるくせに、実際の技術については一切触れてない。何で一年生があんなに守備も打撃もソツなくこなすんだ?高校球児なのに坊主じゃねえのか?

 こっから先は愚痴です。
 いい加減、高校野球を美化するのを止めろ。「純粋無垢な球児」も「ひたむきなプレー」も確かに存在する。しかし、その一方で喫煙やキセルで問題を起こす球児も沢山存在する。そして、問題を起こし、練習も不真面目な生徒が結果を残すという事例も山ほどある。
 この辺のことはマスコミでも何回も取り上げられている。皆知っているはずなのに、何故高校野球は神聖視されるのか?
 勤勉実直な生徒もいれば、ロクでもない生徒もいる。この実態は普通の高校生となんら変わりない。なのに高校球児は「特別」とされる
普通の高校生を、野球をやっているというだけでエライみたいに賞賛する風潮にもうウンザリです。この作品を読んでそんなことが頭をよぎり、不快になってしまいました。

と、さんざん文句を言ってきましたが、
(世間の評価は明らかに過大評価としか思えないにしても)鑑賞に堪えない作品では無い。このくらいが妥当かと

ナイスレビュー: 3

[投稿:2007-07-16 03:51:22] [修正:2007-07-16 03:51:22] [このレビューのURL]

いま連載中の野球漫画で、文句なく一番面白い作品。
ストーリーは典型的な少年の成長物語であり、最近の「うんちく野球漫画」に分類される作品だろう。
野球理論をつめこんだ漫画はもう珍しくない。が、この作品にはほかの野球漫画とは明らかに異質な点がある。

この作品の最大の特徴は「グラウンド視点」で描かれているということだ。絵の構図がまず独特。ホームベース方向から見た内野、投手方向から見たバッターといった、つまり野球中継のような絵が比較的少なく、逆に野手から見たグラウンドがふんだんに描かれている。特に地面が広く描かれ(つまり目線がより低い)、ゲームの経過を示すスコアボードがほとんど描かれない。

一般の野球漫画はしょっちゅうスコアボードが描かれ、読者にとっては「スタンド視点」で話が進むのが普通だが、この作品では自分もグラウンドに立ち、まるで一緒にプレーしているかのような臨場感が味わえる。自分は元球児だが、こうした風景はグラブをもって腰をかがめた時に見える風景をとてもリアルに描いていると思うし、選手の心理にスポットを当てながら進行する作品のトーンにもよくマッチしていると思う。

また解説者的な役割をする人がいないのもいい。プレーの説明はほとんどなく、基本的に各選手が思ったこと、判断したことのみが語られる。甲子園観戦に慣れた人には物足りないかもしれないが、練習試合や地方大会序盤での雰囲気の出し方は本当にうまい。

現時点では、高校生の部活動としての野球をうまく描いており、本当にささいな出来事の積み重ねこそが青春なんだなあと感じさせてくれる。野球漫画にもまだまだ未開拓な部分があるということを示した良作である。

ただ今後、部活動が大舞台を迎えたとき(迎えるかどうかわからないが)、この「草の根的視点」がどうなるのだろうか。このあたりを注目していきたい。
いちおう採点の余地を残すということで、現時点では8点を献上します。


ナイスレビュー: 3

[投稿:2006-11-06 18:22:51] [修正:2006-11-06 18:22:51] [このレビューのURL]

他の方も、おっしゃていた通りに野球を通して成長していく作品なので、野球を知らない人でも読んでも問題はないと思います。

〇良い点
エースがストレート一本で通す非現実的な漫画ではなく、現実的な漫画。
主人公がエースであるようにも見えるが、野球部全員が主人公の漫画である。
女性の作者なので、描写が丁寧に描かれている。

〇悪い点
高校球児ということもあって基本は短髪(坊主が基本)である為、絵の描きわけでキャラが分かりにくいところが多い。
コマの使い方が悪い時が、たまにあり内容が「?」になることがある。
〇巻が読み終えて、次の巻へ行くときにも「?」になることがある。

〇どちらとも言えない点
エースが根暗でウジウジしているので好き嫌いが分かれる作品かもしれません。
一試合が長く描かれているので、読むのにダレやすく飽きてくるかもしれません。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2014-11-27 21:02:59] [修正:2014-11-27 21:02:59] [このレビューのURL]

5点 asd5さん

高校野球漫画というより、「野球少年達の人間成長を見守る漫画」ですね。
彼らが時折成長の片鱗を見せてくれるのですが、そのときが一番気持ちいい。
作者の目線としても、女性監督を通じた母性の目があるんじゃないですかね。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2013-04-14 15:42:59] [修正:2013-04-14 17:34:20] [このレビューのURL]

5点 落とし穴さん

良くも悪くも女性が描く漫画かと。
今までの野球漫画になかった主人公、描く視点などは素晴らしいが、
登場人物がほとんど男である野球漫画において
女性が描くと心理描写などはやはり妄想の域を出ない。
実際、男で野球をやってた自分にとっては
『そんなこと思わねーよ』とか『そんなこと言わねーよ』
とツッコミたくなる場面がたくさんあった。

あと、登場人物が全員人の心を的確に読みすぎ。
何で他人の考えがそんなに分かるんだ?


面白いところもあるけど
イライラするところも多い漫画。


ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-04-12 16:47:47] [修正:2011-04-12 16:47:47] [このレビューのURL]

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