「shinpe-」さんのページ
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レビューの数が10を超えたあたりで、平均点が異常に高いことに気がつきました。きっと腐すことが好きではなく、褒めるレビューを書くのが好きだからだと思います。
一服の清涼剤のような漫画、強い酒を飲んだ時のように腹の底が熱くなる漫画、読んだ後に現実が輝いて見える漫画が好きです。つれづれ暇つぶしのように書いていきますが、見てあげて下さい。

9点 20世紀少年
続編の21世紀少年と併せたレビューです。
僕は別にともだちがあいつで納得行かないとか、残された謎がどうとかはほとんど気になりませんでした。幼馴染が世界を救うというところに物語の中心があるわけで、そのような今まで誰もやったことが無いプロットを、ある程度キャラクターを立てながら=作者の都合よく動かすだけでは無く魅力的に見せようと思った時には十二分に許容されるべき欠点では無いかな、と偉そうながら思ってしまいました。
あるラジオ番組で著者が「マルオがこっちに行ってくれれば話は早いのに、行ってくれないんだもの!」と言いながらハハハと笑っていました。40年以上というマンガの中での時間の経過、その中でキャラクターも人格を獲得し、独自に「動いて行く」ことは避け難いと思うのです。その制約を超えてあの結論までたどり着くというのは、やっぱり手放しで凄いと言わざると得ない。
凄いと言えば、自分自身の中で生まれた情熱を最後まで責任を持って、稀代の構成力で書き切った挑戦そのものがそうだとも言えます。幼少時代のノスタルジックな空気感と、世紀末のカタストロフィーの予感をキッチリとリンクさせた作品を作るという挑戦自体が、やっぱり浦沢さんスゲーとなる訳です。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2010-12-20 17:24:24] [修正:2010-12-20 17:24:24] [このレビューのURL]