「kamekame」さんのページ
- ユーザ情報
- 1972年生まれ(性別:男性)
- Webサイト
- http://
- アクセス数
- 33357
- 自己紹介
- いい歳して漫画ばかり読んで、スイマセン。

7点 イリヤッド 入矢堂見聞録
アトランティスの伝説を真直ぐに掘り下げていく様に好感が持てる作品。
史実以外にも、巧みにオリジナル創作の出展などを絡め
考古学的な気分を存分に盛り上げてくれるので、そういった作品が好きな方にはオススメ。
東周斎雅楽原作、魚戸おさむ作画というコンビは安心感があって良いのだが、
このベテラン二人の作品にしては後半のまとまり感は薄い。
原作の長崎尚志(東周斎雅楽)は本気でライフワークとして
アトランティスを追っているのではないかと邪推してしまうほど作者の思いが強く
読み手への配慮が緩い(緩いとは言っても稚拙と言うことはない)エンディングだ。
ある意味、20世紀少年のプロット共同制作者とは思えない。
己の中に溜込んだアトランティスへの思いを、吐き出しているようでもあるが、
決して不快でなく熱さを感じるだろう。
あえて欠点を書けば
人物、さらに言うならば人物同士の関係が作中でもっとダイナミックに動いていけば
誰が呼んでも楽しめる作品になったのではなかろうか。
余談だが、
2007年の連載完了時に作中でアトランティスのあった場所として結論づけられた場所が
2011年3月にコネチカット州ハートフォード大学のリチャード・フルンド教授が率いる
国際調査チームが発表した比定地と同じだった。
真偽の程はともかく、ロイターの和訳記事があるので興味ある方は
作品を読んだ後に『海底に沈んだとされる古代都市「アトランティス」を発見か』で
検索してみて下さい。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2011-05-12 01:18:21] [修正:2011-05-12 01:20:26] [このレビューのURL]
7点 アドルフに告ぐ
最近の世に出ている一般的な作品は、
どれも読みやすいし良く考えられている。
こなれていると言えば良いだろうか。
この作品は後期の手塚作品ではあるが、
そういった意味ではやはり時代を感じてしまう。
だが、そんなことはどうでも良いと思わせる
強いメッセージがこの物語には込められている。
機会があれば四の五の言わず読むべき作品だ。
今の漫画出版界にもこう言った
「大切なことを伝える作品」を生み出す土壌が
僅かでも残っていると良いのだが。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2010-08-04 16:59:46] [修正:2010-08-04 18:11:27] [このレビューのURL]