「ガクちゃん」さんのページ

手塚治虫が漫画の絵は記号なんですみたいな事を言っていたような気がするが、著者の絵は今や完全に記号化している。
しかしおもしろい。
映画化された本作だが、原作をきっちり読んだ人はかなりの少数派ではないか。登場する一匹一匹の猫の個性も面白いが、一番面白いのは、主人公(つまり大島弓子本人)である。彼女の限りない猫への愛情が滑稽なほどで、漫画自体の魅力になっている。
擬人化された猫を経て猫を猫として描く本作は、なにかふっきれたものを感じる。

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[投稿:2009-04-09 22:53:32] [修正:2009-04-09 22:53:32]