「ガクちゃん」さんのページ

総レビュー数: 47レビュー(全て表示) 最終投稿: 2009年01月24日

人々の記憶に残る以上に、父と子の物語である。
特に原作は、父親の人間臭い部分と、飛雄馬の父親への思いが熱い。ライバルに対してよりも父親との二人三脚の物語として今読むと、逆に新鮮。
だって今どきいない。
「やったぜ父ちゃん」って言える男の子は。
息子を持って読むと、また印象が変わる漫画だとも言える。
星一徹は巷で描かれるステレオタイプではなく実はとても繊細なのだ。

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[投稿:2009-02-28 21:49:02] [修正:2009-02-28 21:49:02] [このレビューのURL]

結構、深い。
大人びた子ども達。子供のような大人。
女は強く、男はしょうもない。
リアリティと誇張。
吉本新喜劇のような世界なのに、何もかも一筋縄ではいかない。
連載が長くなって漫画チックにぐちゃぐちゃになってしまったのは残念。
作者自身が、自分はちばてつやとつげ義春を足して二で割った線を狙っている。と言っていて、その絵柄が好きだった。

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[投稿:2009-02-28 21:26:57] [修正:2009-02-28 21:26:57] [このレビューのURL]

鷲尾が好きだ。
作者の作品にはだいたい彼のようなキャラが登場するのだが、その中でも彼はぴか一である。強すぎないところがいい。
ラストの彼のカッコよさはなぜか卒業していく三五への希望を感じさせる。
人生はこれからなのだ。

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[投稿:2009-02-28 21:10:20] [修正:2009-02-28 21:10:20] [このレビューのURL]

あまり語られないが、キャラクターの微妙な表情の描き分け、メカニック雰囲気は、作者の力量が図抜けている事を如実に表している。
アニメでぎくしゃくしていた表現が本作ではなめらかにすっと入る。過去の作品をリメイクする際の作画監督らしい職人気質を感じる。
残念ながら新鮮さがない部分、繰り返し読ませるまでの魅力はない。

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[投稿:2009-02-24 21:50:46] [修正:2009-02-24 21:50:46] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

下町の情景、力石亡き後のジョーの遍歴などが、アニメと大きく違う。山谷を舞台にしたり少年院に入ったり、超メジャーな作品にしては、アンダーグラウンドな舌触り。
作者が述べているように、この頃の剃刀のような線が今となっては描けないというが、時代が産んだ作品という気がする。
あまりにも有名な真っ白に燃え尽きる罪作りなラストシーンのために日本人アスリートや観客の美意識が他国と違うような気さえする。

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[投稿:2009-02-24 21:38:28] [修正:2009-02-24 21:38:28] [このレビューのURL]

にやにやして読んでしまう好きな作品ではある。

なぜ、久住昌之と谷口ジローが異色合体? どんないきさつがあるか知らんが、泉昌之の「夜行」や「かっこいいすき焼き」と比べてしまう。

「旅人にとって人生は一回一回の食事すら勝負なのである」というテーマから透かして見ると「旅なんか出るんじゃなかった」で終わる「夜行」の方が強いメッセージ性を感じる。

そうでなくとも決定的な差はある。それはずばり、食いモンの旨さと感動みたいな部分である。本作は店を探す状況から始まって、たどり着き、そして食すというパターンの繰り返しである。画力があり場の雰囲気は非常に出ているのだが、いかんせん読んでいて腹が減りはしない。料理の説明は多いが「食いてぇー」とはならない。
少々淡々と過ぎる物足りなさがある。主人公が酒を飲まないというのも結構マイナスポイントではなかろうか。まあ個人的な好みだろうが。

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[投稿:2009-02-22 16:34:21] [修正:2009-02-22 16:34:21] [このレビューのURL]

法外な医療費を要求するモグリの天才外科医。と言って神でもなくむしろ苦悩にまみれ、クールなようで情熱的であり、コンプレックスだらけのようで不屈の精神を持ちと、キャラクター造詣が際立っている。
ブラックジャックのこの分裂しているようで精神性のどこか一本通っている部分にずっとひかれ続けるものがある。

手塚キャラを作者自ら新解釈して登場させるあたりは、大人の味付け。

巨匠の一話完結に見るストーリーテラーとしての話の圧縮度具合は、今読むと逆に新鮮である。

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[投稿:2009-02-18 22:30:07] [修正:2009-02-18 22:30:07] [このレビューのURL]

ノスタルジーやミステリの味付け、「ともだちの正体」への興味をミスリードしながら、非常にうまくまとめている傑作。
評価が割れているのはミスリードだけでも引っ張っていけるからで、それにより本質を見失っている読者が多いからではないか。
少年時代の悔恨へのけりをつける。あるいは音楽で変わると思っていたのに変わらなかった世界を変えるには。というような登場人物それぞれの“こだわり”というキーワードを切り口にすると、この作品の本質が見えてくる。「20th Century Boy」や「ボブ・レノン」の曲だけは抑えておきたいが、映画などの情報は不要。
ラストに向け、次々とキャラクター達がフツーに返っていくプロットもいい。
21世紀少年ラストに対する批判も大きいが、あれはあれで洒落たラストであり、作者の強烈なメッセージである。
分かれば泣けるし、深い。
そうでなくとも十分面白い。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2009-02-14 23:38:21] [修正:2009-02-14 23:38:21] [このレビューのURL]

これはおとぎ話である。男の夢である。絶世の美女とプラトニックラブしながら宇宙を旅するのだ。こんなあからさまでうらやましい話があるのだろうか。
著者の代表作の一つだが、世界観はSFというより「男おいどん」に限りなく近い。
私は写植の仕事をしている時代があってその頃、復刻版だか、デラックス版の活字をおこす際に原画に触れた事がある。
ベタが多くてその闇が美しかった。古い原稿になんだか虫がいるようで、原稿に触れて仕事をしているみんながポリポリと手首を掻いている光景を思い出す。そんなところまで男おいどんみたいだなと思ったものだ。

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[投稿:2009-02-14 23:01:05] [修正:2009-02-14 23:01:05] [このレビューのURL]

コステロガーデンさんと同じく自分も小遣いで初めて買った本がこれだった。サンコミックス版で。
独特の雰囲気、世界観が確立されていて、雑誌の見開きかなんかで見た妖怪の村にあこがれを覚えた幼児体験が強烈で、今でも大好きな漫画である。
背景をつげ義春が描いていたことなどずっと後になってから知った。
自分としては「幽霊列車」がベスト。
「ほねつぼー、ほねつぼー」のコマが強烈で、模写をしたことがあるほど。

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[投稿:2009-02-08 22:00:00] [修正:2009-02-08 22:00:00] [このレビューのURL]

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