「ガクちゃん」さんのページ

総レビュー数: 47レビュー(全て表示) 最終投稿: 2009年01月24日

この作品が連載された当時、B級ホラー洋画のテイスト、デザイン的な線、丁寧なマジックの種明かし、といったさまざまなこだわりに作者の個性を強く感じた。作り手がいかにも楽しんで作り上げている味わいが好きだった。
ファンだったんだけど…。
ウケ、売れ線狙いの路線を突っ走ると何かを置き去りにする事になる。
いつから著者の作品を読まなくなったんだっけ。

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[投稿:2009-03-27 23:01:59] [修正:2009-03-27 23:01:59] [このレビューのURL]

この作者の画力は原画を見ればわかるが、シンプルな線でいて鋭く原稿用紙から浮き上がって見える。
この本の題名からその線をいつも思い出す。
かみさんは「田辺のつる」が最高! と言っていたなあ。
そうかも。

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[投稿:2009-03-22 10:54:18] [修正:2009-03-22 10:54:18] [このレビューのURL]

町道場の師範を道場破りの流れ者があっけなく破る。
「しょせん道場剣法……実戦の役にたちもうさぬわ」
流れ者もその後、鎖鎌の尾行者にこれまたあっけなく敗れる。
とかげを山鳥が喰らい、山鳥をいたちが狩り、
しかし獲物はテンに横取りされる自然の摂理になぞらえる
こういった丁寧な映画的描写は最近の漫画ではほとんど見られなくなってしまった。
作者は壮大なテーマのまだ一断片しか描いていないという。
ならばそのテーマとは何か?
差別の本質とか、生きる厳しさという事ならすでに描ききっている。
それでは???
自分が思うに人が生きていくうえでの営みそれぞれの曼荼羅図を描ききろうとしているように思える。
すごい作品というのは認めるが、それを読むほうはつらい。カムイ伝と言いながら、内容は正助伝だったり、他の人物だったり。
曼荼羅故に飛躍がなく、息苦しい。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2009-03-22 10:46:24] [修正:2009-03-22 10:46:24] [このレビューのURL]

いつか映画化されるのでは? という気がする。
第三の男と、太陽の帝国、あと向田邦子の味付け+現在の邦画界のキッチュな演出で。
手塚真氏にメガホンとってもらいたいな〜。
漫画が純粋にストーリーを構築していく総合芸術である事を再認識させられる。大人の読者が増えてきた昨今、この流れが主流となってもいいと思いますが。

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[投稿:2009-03-22 00:56:15] [修正:2009-03-22 00:56:15] [このレビューのURL]

読み始めて、こりゃしんどい展開になるわと思った。
なぜなら、主人公の棋士としての力量が最初から図抜けており、壁をかんじさせるものがなかったからだ。
案の定、突如のスランプなんかで無理やりの壁越えみたいなところはあるけど、いやいやどうしてどうして。
絵の質も好みにより食わず嫌いの人がかなりいるのではないかと思うが一読の価値あり。。
独特のテンポ、小気味よさ。ひきずりこまれる。
こんな世界があったのか、という題材は新鮮で力を持つ。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2009-03-20 20:27:32] [修正:2009-03-20 20:27:32] [このレビューのURL]

夢枕獏氏の原作は、自分の中でベスト5に入る名作。
よくぞ、この世界を漫画化した。
本作はかなり忠実に漫画化されている…のだが何か読みにくい。何か馴染めない。
絵の好みか、キャラの魅力か。
それでも山岳シーンは圧巻の迫力。

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[投稿:2009-03-20 20:17:35] [修正:2009-03-20 20:17:35] [このレビューのURL]

作者のキャラクターへの距離のとり方っていうか、感情移入に制限を設けているようなところが味わいのポイント。
しかも読み手は熱烈に思い入れを持ってしまう。
プロ野球(しかもパリーグ)を題材にし、弱小球団アスレチックスを舞台に負け続ける様を描ききった秀作。
ラストは、え、ここで終わり? と最初思うが、あとになってここしかないでしょ、と納得。
後半になればなるほど、個性が立ってくるところがミソ。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-03-20 20:06:36] [修正:2009-03-20 20:07:01] [このレビューのURL]

子供の頃、一番熱狂的に読んだ漫画誌は少年アクションだった。
で、その漫画誌の異色な感じを一番体現していた作品が本作である気がする。現在読むとかなりがっくりくるが、ノスタルジーもあって、読み返したくなる。
最後はぐちゃぐちゃ。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-03-20 19:55:20] [修正:2009-03-20 19:55:20] [このレビューのURL]

会社に来ている中国人の女の子に読ませてあげました。
日本語の勉強をしている彼女は後日
「くわばらくわばら」ってどういう意味ですか?
と周囲に質問していました。
ベッドで夜な夜な読んでは一人大笑いしているそうです。

私小説漫画とフィクション、シリアスとギャグ、
日常とキャラクターそれぞれのバランスが良く、安心できる漫画。ロットリングのなよなよした線のこの漫画が国民的存在になるなんて連載開始当時誰が想像しただろう。

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[投稿:2009-03-19 22:32:52] [修正:2009-03-19 22:32:52] [このレビューのURL]

狼男伝説が、時に「バンパイア」となり、時に本作となる。
ある種のミステリであり、冒険ものであり、医療ものでもある異色作であり、大衆娯楽性を求められた大家の逆噴射。
仮にこれをマニア系と呼ぶとして、著者のそれら作品群のほとんどが再読に耐える構成となっている。
もんもう病となって毅然としている主人公はディック・フランシスの小説における主人公のようで、大人好み。
もっと評価されていい作品の一つ。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-03-16 23:36:50] [修正:2009-03-16 23:36:50] [このレビューのURL]

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