「団背広」さんのページ

昔、漫画が読みたくても買う金がなかったガキのころに、姉の部屋を勝手にあさくって偶然見つけたこの漫画が、俺が初めて読んだ少女漫画でした。
いやぁ、初めて読んだときはメチャクチャ笑いましたわ。女探偵の助手が大暴れするときに「手負いのバルタン星人」とか言われてる表現がおかしかったし、それまで幼年向け漫画(ボンボンとかね)しか読んでなかった俺にとって、金勘定が何より大事な探偵とか、演歌歌うのが趣味のアイドルとかって設定はインパクトが強くて面白すぎた。これ読んだときに腹かかえて笑うって体験を初めてしましたよ。
俺にとって、ギャグとは違うコメディそれ自体の面白さを教えてくれたのがこの漫画なんで、とても思い入れのある作品です。

今、改めて読み直して見ても面白いなぁと思います。
なんていうか現実にある世の中の世知辛さみたいなものを存分に出して、それをネタにして笑わせつつ、ヒューマンドラマもちゃんと描いてホロリとさせる。この泣きと笑いのさじ加減がとても上手いんですよ。
この手の漫画じゃそういうのは定石の手だと思うけど、この人はそれがかなり上手いほうなんじゃないのかな。
遠藤淑子さんの書く漫画はどれも良質のコメディだと思いますしね。

ちなみに。
少女漫画って面白いなぁ!と思い姉の部屋をさらにあさり始めた俺は、その後いわゆる「やおい」系漫画を見つけて読んでしまい、トラウマになったというオチがついた…

ナイスレビュー: 1

[投稿:2005-05-28 12:08:34] [修正:2005-05-28 12:08:34]