「団背広」さんのページ

総レビュー数: 137レビュー(全て表示) 最終投稿: 2005年05月03日

個人的に6部で複雑になりすぎてるなぁ、ちょっと荒木先生ヘンな方向行っちゃったかなぁと思ったのが、このスティールボールランで原点に帰り、シンプルになったので好感が持てる。
まだまだこれからってところなので、とりあえず8点。もちろんこれから点数が9点、10点になる可能性も十分アリ。

ジョジョ3部しか読んでないよ、って人もここでひとつ新しく仕切りなおしたスティールボールランを読み始めてはどうでしょうか。
サンディエゴ・ニューヨーク!!

(06.9/4追記)
6部までの総バトルと比べても見劣りしないどころか、それ以上の迫力と熱さがあるリンゴォ戦が本気で素晴らしかった。最後のやり取りも最高だし、荒木先生と同じ西部劇ファンとしてもこれを評価しないわけにはいかないので+1、9点。
他にもマウンテン・ティムやブラックモアやチーズの歌なんかでもう10点つけてもいいくらいハマってちゃってんだけど、まだまだ「凄ェ!」と言わせてくれる展開が待っていることに期待して、とりあえず今回は9点でとどめておきますよ。あー、生きてて良かった。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2005-05-04 22:06:06] [修正:2006-09-04 06:19:40] [このレビューのURL]

9点 軍鶏

俺は基本的にヘヴィな内容のものが好きだ。漫画以外でも、映画でもなんでも…
地獄のような凄惨さを味わわせてくれるものに俺は敬意を評する。
なぜならそれは「本物」だからだ。作者が手を抜いていない本気の表現があればこそ、読み手は地獄を感じることができる。
この「軍鶏」も、数少ないそんな作品のひとつ。

この漫画を読んで不快感、嫌悪感を感じる人は多いと思う。残虐描写は直接的だし、主人公の傍若無人ぶりも半端ではない。特に女性には評判が悪いだろうな…
しかしそこを飲み下せる人には是非、この漫画を読んでもらいたい。
この作品は犯罪者が主人公だが、犯罪者を擁護しているわけではない。この作品はどうしようもない悲しみを背負った人間の、すべてを賭けた戦いを描いている。
報われない人間が、血反吐を吐きながら自らの肉を削ぎ落とすがごとく戦い続ける様を描いているのだ。

成嶋亮はその背負ってしまった業の重さ故に永遠に救われることはないだろうが、それでも彼は戦い続けるだろう。
その姿に、俺は言葉で表現できない何かを感じて、たまらなくなる。


(2006.2.28追記)
とはいえ、トーマ編に入ってからのグダグダを考えるとやはり点数を下げるのが妥当かな。できれば完結するまでは追記したくなかったけど、これだけ巻数が出てしまったのではね…
中国編だけならまだ許せたんだが、その後はちょっとな。正直言って蛇足感が否めない。ホント、残念だよ。−1、9点。

ナイスレビュー: 3

[投稿:2005-05-19 17:57:30] [修正:2006-02-28 19:24:16] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

熱い、熱いぜジョー!
まさかとは思うが、古い漫画だからとかなんとか言って読んでない奴がいやしないだろうな?
これは男なら絶対に抑えておくべき魂の1作だ!男として生まれたのならば一度は絶対に読んでおくべし!

いやーもうジョーの不器用っぷりが泣けるよ…
最近の漫画の主人公はチャラチャラした奴ばっかりだが、それに比べてどうだ、このジョーの世渡り下手さ加減は!
乱暴でひねくれてて、でも心にギラギラした熱い魂を、獣の魂を持っているこのジョーの姿こそが真の男の姿じゃないのか!何かにすべてを賭けて散っていくことこそ男のロマンじゃないのか!!
ああ、感情的な言葉しか出てこない。この漫画をリアルタイムで読めた世代をうらやましく思う…

力石についてはもちろんだが、俺はそれ以上にカルロスに泣けた。
パンチドランカーになって頭がやられ、ボロボロになったカルロス、それを見る人々…
それをジョーが「やめろー!触るんじゃねぇー!!」とか言って野次馬をかきわけるシーンに俺はグッときた。
カルロスはあんなに明るかったのに。あんなに強かったのに。廃人になってこんな無様な姿をさらすことになるなんて…
力をかつて持っていたのに、その力をなくしてしまった男の哀愁があのシーンに凝縮されていたように思う。
「ワタシ、チャンピオンダッタヨ。トテモツヨカッタヨ…」くぅっ!泣けるぜ!

ナイスレビュー: 3

[投稿:2005-06-03 22:41:59] [修正:2005-06-03 22:41:59] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

うひゃひゃひゃ、大好きだぜこの主人公!
情も思想も関係なし、ただ生き残るために、自らの欲望と煩悩のために生きる砂ぼうずは最高のボンクラ野郎だ!
意地汚くて小賢しい手で敵を打ちのめしていく姿を見ていると「へへっざまーみろ」的な快感を覚える。はっはっは、こんな奴に共感するとは俺も相当のゲスだな。

いやもうとにかく主人公がいいねぇ。
9歳のときから友達の妹を強姦しようとしたことがあるというその男らしさ(?)に俺は感動してしまった。
銃器のディテールもすげぇ凝ってる、というかこれはもうフェチの域だろう。わざわざ片腕リロードとか書いてるし…
そのミリタリーフェチな濃い描写が話に深みを与えているのはなんとも流石。

あとこの漫画、心地良い西部劇の香りがぷんぷんする。しかもこれはアメリカ製じゃない、イタリア産のマカロニ・ウエスタンの香りだ!主人公がクリント・イーストウッドみたいなポンチョ着てるしね。
この泥臭さ、残酷さはまさしくマカロニウエスタンの真髄。それもどちらかというとレオーネよりもコルブッチの感じかな。湿った土はあんまり出てこないが。
あー、こんな話しても誰もわかんない?ごめんなさい。

俺も関東大砂漠で賞金稼ぎやってみてぇなぁ。なんかあそこ性格悪い女しかいないみたいだけど、それもまた良し。ニャハハハ!

ナイスレビュー: 0

[投稿:2005-06-02 23:08:04] [修正:2005-06-02 23:08:04] [このレビューのURL]

押井守の映画版では典型的な「暗いSF」にされてしまったが、もともとこの作品は「明るいSF」として書かれたものだった。
攻殻の映画、アニメしか知らない人は是非この原作も読んで欲しい。俺は原作と、原作の設定に忠実に作られたゲーム版(PS1のほう)だけが本当の攻殻機動隊だと思っている。

漫画としての評価を下すなら、欄外説明や固有名詞が乱立しているため読みづらい印象を受ける(まぁ、これは士郎正宗作品すべてに言えることだけど)。
しかし異常に作り込まれた世界観やメカデザイン、何より15年以上前にインターネットをすでに題材として取り入れているこの発想力には脱帽せざるを得ない。
知識量も半端ではなく、欄外説明だけ読んでいても頭がパンパンになりそうなほどデータが詰め込まれていて、もうなんか凄い。
SFに興味がある人ならば資料として持っていても損はないだろう。

あと、しゃべる戦車のフチコマくん達が超かわいい。アニメのタチコマよりこっちのほうが絶対かわいい、口がネコになるし。
自分は2029年になったらフチコマ免許を取ろうと思っている所存。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2005-05-23 00:56:22] [修正:2005-05-23 00:56:22] [このレビューのURL]

個人的に最もフェイバリットな松本大洋作品。
この細やかで鋭いテイストは、たまに放送しているNHK教育のドラマに似ている。

小学生のころ、サンタクロースを信じていなくても妖怪や幽霊を信じていた人は多いと思う。
でも、成長するにつれみんな妖怪や幽霊すら信じなくなる。もしくはそんなものをあまり気にしなくなる。
そうして誰もが純粋な子供であることをやめ、人間の日常を生きていく。

ちょうどその時期、子供の心が移り変わる転換期を、松本大洋がお得意のセンス・オブ・ワンダーを全開にして描いた漫画。
昔目に見えない「何か」を信じていた人に、是非読んでもらいたい作品だ。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2005-05-18 22:24:35] [修正:2005-05-18 22:24:35] [このレビューのURL]

9点 リアル

井上雄彦はいい奴だ。スラムダンクで売れた名前を、車椅子バスケの知名度向上のために使うなんて…
大抵この手の障害者を扱った作品は説教っぽくなったり、変に感動ドラマっぽくなったりして一般層からは干されるのがオチなのだが、この作品はそうなるのを上手く避け、普通に読めるヒューマンドラマとして描いている。
笑いもある。感動もある。スポーツの興奮もある。魅力的なキャラクターも多い。
俺は障害者を扱った作品でここまでレベルの高いものを初めて見た。流石だ。

俺は障害者について描かれたものにはあまり客観的になれないので、極個人的な視点から9点をつけさせていただく。
それにしても、井上雄彦はいい奴だな。

ナイスレビュー: 6

[投稿:2005-05-13 20:26:42] [修正:2005-05-13 20:26:42] [このレビューのURL]

副題を付けるなら「荒木飛呂彦の奇妙なミステリー」。
全編に渡って炸裂する荒木節!ただ、ジョジョとは違ってアイデアを強く前に押し出したような部分が大きく、そこがまた新鮮。
おそらくジャンプに読切で載った当時、自分含む多くの小学生にトラウマを与えたであろう「岸辺露伴は動かない」も収録されてます!
また、表題作「死刑執行中〜」と「ドルチ」はどちらも密室スリラー的な話なのだが、片方は牢屋、片方はヨットの上とまったく違う舞台であるのが面白い。そしてどちらも驚かせてくれる。必読!

ジョジョ4部の外伝となる「デッドマンズQ」も収録されているので、荒木ファンもしくはジョジョってどうなのかな?なんて思ってる一見さんにもオススメします。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2005-05-06 10:22:22] [修正:2005-05-06 10:22:22] [このレビューのURL]

BLAM!よりもスプラッター度もスピード感もアップ!
アクションシーンもBLAMの経験が存分に活かされており自然に動きを見ることができてもう最高!!
1巻の時点で重力子放射線射出装置もびっくりの破壊活動を今度の主人公・造一君がやってくれるんで、もうカタルシスも半端じゃないです。イェーイ!!

人工知能付きバイクって設定もナイトライダー好きの自分にはたまりません。よほどのことがなければ、完結したら10点つけると思います。SF好きで良かった!

ナイスレビュー: 0

[投稿:2005-05-06 09:08:44] [修正:2005-05-06 09:08:44] [このレビューのURL]

9点 レベルE

これは富樫義博にとってのジョジョ4部だろう。つまりやりたい放題好き勝手やってるってこと。
とにもかくにも富樫節全開なので、ブラックジョークやアイデアの奇抜さ、リアルな恐怖なども他の作品と比べて群を抜いている。面白すぎ。
まぁ半分以上バカなんだが、それでもバカにできない凄さがあるというこの矛盾!
うーむ、やはり富樫義博はあなどれん。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2005-05-04 20:35:16] [修正:2005-05-04 20:35:16] [このレビューのURL]

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