「コステロガーデン」さんのページ

7点 赤龍王

はるかな大地でのスペクタクル。

有名な、項羽と劉邦の話で、
本宮作品にしては珍しく歴史に忠実でしたが、
私は全く別の歴史モノという印象を受けました。
これは悪い意味ではなく、
とても魅力ある登場人物のせいかも知れません。
実際にとても魅力的な項羽と劉邦は
この作品の最大の魅力となっています。
冷徹無比でエリートの項羽と、
ぐーたらだがカリスマ性のある劉邦、
対極の2人の戦いはみもので、
最後には、本当の意味でどちらが勝ったのか解らなくなります。
歴史物が苦手な人でも、これは結構読みやすく
面白いと思える作品なのではないでしょうか?
「人気をとる事が漫画の最終目的であってはならない」
と語る作者の精神と力量を魅せてもらった作品でした。

◇この作品の個人的価値=全9巻で 3000円也。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2005-06-18 22:13:02] [修正:2005-07-03 22:52:19]