「コステロガーデン」さんのページ

[ネタバレあり]

絶望の先にあるのは。。。希望?絶望?

人が壊れていく様がよく描かれていて、
序盤トンネルでの全く予測のつかない内容に、
ぐいぐい引き込まれてしまいました。
生き延びようともがく主人公たちは、好印象でしたが、
ちょっと追い詰めすぎなところがあり、同情を買ってしまいます。
絶望の中にもわずかな望みがあればいいのですが、
畳み込むように絶望と恐怖を与え続けたのは、
バランス的な問題からいってもあまり良い展開とはいえなかったです。

不可解な終わり方は、破滅パニックものではよくあることですが、
過程が面白いだけに、萎える原因になるので、もう少し流れを汲んで
それに見合ったエンディングを考えるべきでした。
それだけで、名作になりうる事ができたのに残念です。
その点「デビルマン」なんかは同じバッドエンディングにしても
潔さと意外性があってよかったです。

なにぶん読み終わるととても疲れますし、
精神的ダメージを受ける場合がありますので、
よっぽどこういう作風が好きじゃない限りは
読む事をお薦めしません。

◇この作品の個人的価値=全10巻で 800円也

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[投稿:2005-08-16 16:34:21] [修正:2005-08-30 21:45:21]