「dollbox」さんのページ

変わった漫画でしたねえ。

内容を簡単に説明すると、
チワワちゃんというあだ名の女の子が死んで、後日知人たちが彼
女について各々に語り合う。

この作品がおもしろいのは、一般的な追悼や悲しみ合いとは微妙に意味が違っているところなんです。
知人の口から語られるチワワちゃんの像は、かわいい女の子であったり、ムカつく最低なやつであったりとバラバラ。
唯一共通しているのは、本当のチワワちゃんはどういう人間かという核心を誰もわかっていなかったということ。

この作品を読み終えて、僕はある種の不気味さを感じてしまいました。

岡崎京子鋭いと思います。

わずか30ページほどの短編でしたが、人を理解することの難しさと不確かさ感じさせる深い作品でした。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2006-04-18 00:14:07] [修正:2009-12-27 14:32:09]