「佐々木裕健」さんのページ
- ユーザ情報
- 1981年生まれ(性別:男性)
- Webサイト
- http://gauger.hp.infoseek.co.jp/
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- 78198
- 自己紹介
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現実をさまよっている、学生とフリーターの中間の生命体。
10年ほど前に存在したサイト「M.M.J.〜漫画無間地獄〜」にも投稿していた経験を持つ。
ネット空間に実名をさらす命知らず。
「レビュー」なんておこがましいですね。単なる「野次」です。
どんなクソでも漫画家にしてみればそれなりに人生を捧げて創っているわけでしょうが。
感想、批判がありましたら、下記のアドレスまで。
p-m-institute@hotmail.co.jp

3点 生存〜Life〜
物語終盤のストーリー展開、あれがどうしても納得できない。
娘を殺された主人公が犯人を追い詰める。だが、残念ながら時効がきてしまい、法で裁くことができなくなってしまった。そこで主人公は自らの手で裁こうと犯人を殺そうとするが、その時娘の幻がそれを制止し、結局復讐はならなかった。そしてその後、主人公は「殺さなくて良かった。こんなことをしても、娘は喜ばない。」と言う。
実に陳腐な話である。
福本伸行は「殺人は絶対悪。主人公には絶対に人殺しをさせない。」という倫理観を持っており、それ自体を否定する気は毛頭ない。
しかし、娘を殺された親の怒りが、こんなあっさりした形、使い古された展開やセリフであっさり変化してしまったことに納得がいかない。あれほど人の心のひだのひだまで執拗に描写してきた福本にしてはあまりにお粗末過ぎる。
そしてもっとひどいのは、実は時効を迎えておらず、時効にできるかできないかの、ギリギリの心理戦へとストーリーの流れをスライドさせてしまったことである。
結局、主人公は自らの手を汚すことなく、復讐を達成してしまったわけである。
『るろうに剣心』でも批判したようなご都合主義的展開と言えよう。
最終巻を読み終わった瞬間、即、古本屋に売り飛ばした。
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[投稿:2007-06-13 05:49:34] [修正:2007-06-13 05:49:34]