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7.46点(レビュー数:15人)

作者志村貴子

巻数8巻 (完結)

連載誌マンガ・エロティクス・エフ:2004年~ / 太田出版

更新時刻 2011-01-12 12:48:52

あらすじ 「もし私の好きな人が女の子だったらどうする?」鎌倉のお嬢様学校&進学女子高を舞台に紡がれる、胸キュン“ガール・ミーツ・ガール”ストーリー!(太田出版webより)

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青い花のレビュー

点数別:
6件~ 10件を表示/全15 件

10点 佐々木裕健さん

[ネタバレあり]

レズ、百合というジャンルは閉鎖的な作品が多い。

「同性愛者がマイノリティに属している」「まだまだ社会に受け入れられる価値観になっていない」という事実、現実的な問題をバッサリ切り落とし、背徳的な快楽、二人だけの閉じた幸福というおいしいところだけを表現する、現実逃避的な作品ばかりである。

したがって、そういう世界観を無条件で楽しめる人、好きな人、はまり込んでいる人以外の人にもお勧めできる作品はほとんど存在しない。



『青い花』はその唯一(に近い)の例外である。

友達に同性愛を告白する際「気持ち悪いと思わないで。」と泣き崩れるシーンは、ただの百合もので終わらないという作者の姿勢の象徴とも言える。

もちろん、ただ厳しい現実を描いたからすばらしいというのではない。

登場人物一人一人の丁寧かつリアルな描写、幸福も不幸も全てをやさしく包み込む世界は、極めて上質なエンターテイメントである。美化しているところも含めて。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2007-06-12 15:15:29] [修正:2007-06-12 15:15:29] [このレビューのURL]

5点 asd5さん

放浪息子なんかと比べちゃうと、ちょっと薄いですよね。
好きという自分の気持ちを受け入れるだけなら、それほどたいしたテーマにならない。
とはいえやはり志村貴子、面白いです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2014-01-17 19:44:24] [修正:2014-01-17 19:44:24] [このレビューのURL]

9点 臼井健士さん

「放浪息子」で性不同一性障害を扱った作品を描いていることで知られる
志村貴子氏の女子高を舞台にした作品。

松岡女子高等学校に入学した「万城目ふみ」ちゃんと、
藤ヶ谷女学院高等部に入学した「奥平あきら」ちゃんは幼馴染。
小学生の頃はしっかり者のあきらが大人しくて泣き虫のふみを守っていた。
でも、ふみちゃん家の引っ越しで離ればなれに。やがて忘れていった。

が、2人が高校生になってすぐに運命的な再会が待っていた。
通う高校は別々だが「共に女子高」も何かの縁か?
ふみちゃんはひとつショックな出来事があった・・・・。
従姉妹の千津ちゃんが結婚してしまう。
実はふみちゃんは千津ちゃんと一線を越えた関係が・・・・・。
身体を許した相手の裏切りともいえる行為にふみちゃんは泣き崩れるしかなかった。

傷心のふみちゃんが高校で文芸部と間違えてバスケ部に入部してしまう切っ掛けとなった
先輩との出会いがあった。
同性愛の女の子と同性愛ではない女の子。
冒険の始まりが「ボーイ・ミーツ・ガール」であることは
宮崎アニメの名作「天空の城ラピュタ」を観れば明白であるが、
では「ガール・ミーツ・ガール」は何のスタートなのか?

付き合うことになった先輩との関係は親友となったあきらにも言うことを躊躇ってしまうような「秘め事」のようなもの。
実は先輩にも秘密があった。先輩は以前はあきらの通っている藤ヶ谷女学院高等部に通っていた。
でも、好きになった演劇部の顧問の先生に受け入れてもらえず退学した。
で、その頃の後輩の女の子に先輩を想い続けている子がいて、あきらの友人。

進むのは茨の道か?はたまたけもの道か?
「女の子」って男の子よりも同性愛に陥りやすいのかもしれないな・・なんて思った。
心細いとき優しくされたら・・・可愛い子を可愛がることも抵抗はないだろうし・・・。
そして「少女性」は陽炎の如き青春のごく一瞬の煌きにも似たものなのかもしれない。
人は「同じ場所に一瞬たりとも留まってはいられない生き物」なのだ。
だからこそこの作品ではそのせつなさが「一層映える」のである。

漂うのは「危うさ」である。嵌りやすく、惑いやすいのだ。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-07-11 23:18:39] [修正:2012-01-03 09:48:19] [このレビューのURL]

8点 ITSUKIさん

一巻の結構怒涛な恋愛模様の移り変わりに正直ついていけず、いったんはそこで読むのを止めていたのですが、続きを読んで正解でした。

漫画としての読みやすさは「放浪息子」にも負けない位良いと思いますが、扱う題材の面白さ・とっつきやすさは個人的には少し及ばないかなという感想です。

あーちゃん、春花をはじめ、その他にもポンちゃん、モギー、やっさんなどの良い脇役がいるから重くなりがちな雰囲気が軽くなってくれています。
ふみちゃんと杉本先輩と京子しかでてこなかったらホントに一巻で読むのやめていたでしょう。

あと「お嬢様学校」な雰囲気がとても出てて凄いです。
なんていうか女同士の恋愛がごく自然にありそうな雰囲気というか。
モデルとなった学校もとても作風似合っていて、良いチョイスだと思いました。

志村貴子先生の作品はこれで4作目ですが、現時点では「放浪息子」の次にお薦めしたい作品です。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-07-22 23:50:06] [修正:2010-07-22 23:50:06] [このレビューのURL]

3点 さん

漫画のお話的には問題ないと思う
百合が苦手な人でもすんなり入れる話かと

ただコレ…「オビ見て騙されたからあげる」って言って渡されたマンガなんだよな(笑)

やっぱり百合は百合でした。
一般人には受け入れられない部分ってのもあるんでしょうね。
何が一般かってのはひとまずおいといて。

あと、主人公がふみちゃんだとwiki見て気づいたのは俺だけ?ずっとあーちゃんだと思ってた。



そんなわけで、みんなもろ手を挙げて志村貴子スゴイって言ってるのが気持ち悪いのであえての三点評価です。

この人の作品を前から読んでればもっと高評価だったのかもしれないけどね。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-07-17 09:15:50] [修正:2009-07-17 09:15:50] [このレビューのURL]

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