へうげもののレビュー
8点 s-fateさん
新刊が出ると、つい読み返してしまいます。最初のころの物欲丸出しの古田織部(左介)の姿が爆笑ものです。古田織部というと、織部焼きの人?くらいの知識しかありませんでしたので、爆笑できるとは思いませんでした。ここで出てくる「名物」は現存するものもあります。正直骨董に興味はありませんが、これだけ必死こいてでも欲しい、と思えるものなら、一度見てみたいと思わせる描写は白眉です。
利休と会ってからは、求道の人、創作の人という面が強くなってきて古田から前半ほどの滑稽さは失せていきますが、反面他の登場人物も物語を引っ張って行くようになり、面白いことに変わりはありません。マンガ的な面白さと史実とのバランス感覚がすごくいい。史実に沿って進めば、このあとも結構波瀾万丈なはずですので、この先も期待できると思います。
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[投稿:2010-02-13 01:55:17] [修正:2011-03-27 03:03:29] [このレビューのURL]
8点 あおはなさん
千利休が粛清されてされてしまうところまでの描写は文句なくよかった。
それ以降は幾分のトーンダウンは否めず。
ただ、こっから盛り返していくことは十分に期待できる作品。
着想が新しいと思います。歴史漫画としてはかなり異質な作品かと。
笑いあり、泣きあり、かなり楽しませていただいています。
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[投稿:2011-03-18 19:27:17] [修正:2011-03-18 19:27:17] [このレビューのURL]
9点 ぺぺさん
こういう史実をデフォルメしたお話が好きである上に作者の作劇も好みである。(度胸星終了に怒るものの一人である!)
武をとるか美をとるか二律背反の古田織部の物語・・・この漫画で面白いのは一寸先は闇の男たちの関係性であろう。
常に腹に一物抱え、ストレートに付き合うことの出来ない戦国時代。
秀吉なんか相当にたいした男だが、利休の激情と冷静には劣る。
この漫画に乗れたのは個人的に利休のキャラクターだと思う。
何故か強いし(体格もいい)ポーカーフェイスで激しい感情の持ち主、そして美しきものに対する慈愛。
織部と利休の師弟の別れの回は、コンビニで立ち読みして泣いた。
大げさだが、漫画史上屈指のコマ割りだと思った。
(この回に渦巻く感情はただただ静謐だ)
正直なところ、利休の死以降トーンダウンしている気がしないでもないが、これからラストへ向けての展開に期待したい。
ちょっちゅね。
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[投稿:2011-01-26 19:45:20] [修正:2011-01-26 19:45:20] [このレビューのURL]
8点 幻想さん
この漫画は素直に面白いです。
歴史モノなんだけれど良い意味でノリが軽くて読みやすい。
テンポ良く進んでいくストーリーやところどころで感じる作者のセンスの良さなど楽しんで読むことができました。
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[投稿:2010-12-12 23:58:05] [修正:2010-12-12 23:58:05] [このレビューのURL]
7点 kogumataroさん
この作者の作品を読むのはデカスロン以来ですが、すごく感心させられてしまいました。
当時の数寄者に目を向けた歴史漫画ですが、戦乱の世を既存の美の概念とわびという美の概念の対比によってうまく描写しており
決して固くなくかっこつけず自由に描いてる点に好感をもてました
この漫画を読むと日本が生み出した「わび」について考えさせられます
百本の花より一輪の花、きらびやかよりもさりげなさ、現代の様な飽食の時代でもないのに昔の日本人がそこに美を見い出したかぁと、ただただ感心しました。
もちろん世界中にわびという美はありますが、その概念を言語化体系化する域にまでしたところに日本人っぽさが表れてるなぁと思います
話は反れましたが、この作者の特徴であるコミカルな部分は歴史物というカテゴリーにあっても多分に発揮されており緊張と緩和のバランスがうまく取れてる良作です。
ただ一点、途中から先の展開がよめてラストまで想像できちゃうんでそれが残念です。
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[投稿:2010-09-30 20:28:48] [修正:2010-09-30 20:28:48] [このレビューのURL]
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