ネムルバカのレビュー
6点 即身仏さん
パッと見は結構緩い漫画に見えるんですが、この作者にしては結構毒と言うか皮肉が強い漫画。
平凡な主人公・入巣達大学生の将来に関する漠然とした不安や、鯨井先輩の様に強い目標や夢を持っていても持っているのは結局の所夢であり、夢の先に対する現実を見ていない。そんな「大人になりきれてない子供」の物語だと思う。それに、出てくる登場人物にやたら痛く、入巣のバイト先の先輩とか鯨井ルカが所属する事になる事務所の俗っぽいおっさん共とかが、とにかく結構現実っぽく生々しい。
最後の方で綺麗にまとめているように見せて、実の所大人になりきれない夢を追い求めるピーターパンみたいな逃走劇を見せたのは、夢を切り売りするんじゃなく夢を求めたいという願望みたいな表現だと思う。実際はそんな(他人のことを考えない迷惑な)事が出来ないからこその、この漫画だと。
順序はともかく「響子とお父さん」も一緒に読んだ方がいいです。
読んだ方が結構すっきりしますよ。
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[投稿:2010-10-11 09:55:06] [修正:2011-08-15 19:47:54] [このレビューのURL]
8点 ITSUKIさん
だらだらーっとした二人の大学生の話。
将来何がしたいか、どうすればいいのかわからないっといったもやもやと漠然とした悩み。
誰もが考えたことがあるような内容だと思います。非常に共感できました。
ギャグ部分は流石という面白さですし、この作者独特の空気感はハマると病みつきになります。
全1巻でありながら、しっかり終盤には話が展開し、綺麗にまとめられていて好印象でした。
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[投稿:2010-02-28 23:27:34] [修正:2010-02-28 23:27:34] [このレビューのURL]
7点 はささん
だらけた大学生たちの生活を描いた漫画。
「それでも町は廻っている」の作者さんの作品という事で読んでみました。
特に夢がなくて、大学を出たあとの事なんてほとんど考えてない怠け者の主人公の女の子を見て、まるで自分を見ているようでした。
ハッキリとした夢に向かって努力する先輩の、そういった将来のことをあまり考えていない人や夢を持ちつつも自己満足程度の練習しかしない人への痛烈な言葉が胸に刺さりました。
また、夢に向かって努力している先輩も努力している故の悩みなんかがあったり、大学生の生活や葛藤なんかを上手く描いた漫画だと思います。
あと、何となくボンヤリした絵柄ものんびりしていて好きですが、ちょっとパッとしないかな。
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[投稿:2009-08-17 00:06:49] [修正:2009-08-17 00:06:49] [このレビューのURL]
4点 健太(99)さん
一緒に住む大学生二人の話ということですが、まず最初にタイトルが素晴らしい。
石黒正数さんやデザイン系の学校に行った人に多いですがタイトルが魅力的です。
全体に気を配って作られた作品だからこそのものだと思います。
その面でいえば物語の終盤で遠くの人に
なってしまった、先輩の歌うネムルバカは物語の内容を大事にしていながら、くさい歌詞になっていないことからわかるようにタイトルが物語を良くするだけ練りに練ったものだったといえると思います。
それは十分凄いことですが、それでも町は廻っているをかける人が書いたというならやっつけ仕事に見えてしまう。
歩鳥比べて入巣は行動を起こすための動機が状況にゆだねられていない。
つまり歩鳥の行動がマンガの中身を濃くするのに対し、入巣の行動はマンガの話を進めるためのものになり下がっていると感じられる。
これがそれでも町は廻っているレベルの密度で書かれていたら、素晴らしい漫画になっていたと感じているだけに残念です。
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[投稿:2008-12-03 16:42:35] [修正:2009-06-20 02:03:17] [このレビューのURL]
7点 canさん
大学生にありがちな「日常」を描いた漫画。
何かしたいんだけど何がしたいのか分からない。そんな登場人物の気持ちが痛いほどわかりました…
ラストも好きです。喪失感と一緒に、なぜか爽快感がありました。
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[投稿:2008-08-29 00:01:14] [修正:2008-08-29 00:01:14] [このレビューのURL]
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