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7.6点(レビュー数:30人)

作者手塚治虫

巻数5巻 (完結)

連載誌週刊文春:1983年~ / 文藝春秋社

更新時刻 2012-10-20 19:44:34

あらすじ 舞台は第二次世界大戦中の日本とドイツ。
ベルリンオリンピックの取材でドイツにきた新聞記者の峠草平に
ドイツで暮らしている弟から連絡がくるが、その直後に弟は殺害される。
そしてそれが弟がアドルフ・ヒットラーに
関する重大な情報を日本に送ったことが
原因であることを峠はつきとめる。
その秘密とはヒットラーにはユダヤの血が混じっているものであった。

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アドルフに告ぐのレビュー

点数別:
11件~ 15件を表示/全30 件

6点 かっせるさん

3人のアドルフ・・・というより、2人のアドルフの友情が引き裂かれていく
様を描いた作品。

とにかく考えさせられる内容なのだが、残念なのは終わり方。
イスラエルでの話はもう少し掘り下げて書いて欲しかった。
あの優しかったカミルが兵士になったとはいえ、いきなり「人殺し」
をしたという描写が信じられなかった。
戦争とはそんなもの、というメッセージが暗に隠されているのかも
しれないが、それまで「善」の立場にいたのだからもう少し過程を
書くべきだったのでは。

だが、数十年前の作品であるにも関わらずしっかり読めるあたり
さすが手塚治虫だなと思わせます。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-09-27 11:44:10] [修正:2010-09-27 11:44:10] [このレビューのURL]

7点 kamekameさん

最近の世に出ている一般的な作品は、
どれも読みやすいし良く考えられている。
こなれていると言えば良いだろうか。
この作品は後期の手塚作品ではあるが、
そういった意味ではやはり時代を感じてしまう。

だが、そんなことはどうでも良いと思わせる
強いメッセージがこの物語には込められている。
機会があれば四の五の言わず読むべき作品だ。

今の漫画出版界にもこう言った
「大切なことを伝える作品」を生み出す土壌が
僅かでも残っていると良いのだが。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-08-04 16:59:46] [修正:2010-08-04 18:11:27] [このレビューのURL]

10点 臼井健士さん

後期手塚作品の大傑作。他の長編作品より短いが、メッセージ性の強い作品に仕上がっている。

ドイツの独裁者「アドルフ・ヒトラー」は実はユダヤ人だったという推論を採用し、同じ「アドルフ」の名を持つ2人の少年が辿った運命をさらに「第三者」の視点から語らせる。
ナチスの行った「ホロコースト」は断罪されねばならないと思うが、いかに「善良だった一少年」がそれに加担させられていくのかが分かる。誤った人間の謝った洗脳がいかに多くの悲劇を生み出したのか、いかに多くの犠牲と破壊を生み出したのか、これは虚構の世界の中ながら「現実に歴史として残っている事実」だと思う。

ヒトラーが現実にユダヤ人の血を引いていたという可能性は限りなくゼロに近いそうだが、別にヒトラーは近親相姦による出生だったという説があるそうだ。ヒトラーの兄弟は皆早死にし、戦後まで生き残った妹には障害があった。このことから、ヒトラー自身も近親相姦による影響があったのではないか・・・とする説だ。

ヒトラーはさて置いても、友情を引き裂かれた2人の「アドルフ」の姿が痛ましい。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-07-25 07:46:25] [修正:2010-07-25 07:46:25] [このレビューのURL]

7点 s-fateさん

戦争時の理不尽さや排他的な考えは連鎖することがよく描かれていると思います。
この作品の変節点というかバッドエンドフラグはカウフマンがナチスの教育を受けてしまうところだと思います。これさえなければあのバッドエンドは無かったろうに、と思います。ということで個人的には間違った教育の恐ろしさが一番印象的でした。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-07-25 00:55:41] [修正:2010-07-25 00:55:41] [このレビューのURL]

6点 mangaさん

ヒトラーがユダヤ人というこの作品。
連載当時に問題にはならなかったのでしょうか。
一度読んでみる価値ありです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-03-16 22:36:03] [修正:2009-12-30 16:10:18] [このレビューのURL]

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