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7.2点(レビュー数:15人)

作者押見修造

巻数11巻 (完結)

連載誌別冊少年マガジン:2009年~ / 講談社

更新時刻 2012-02-08 02:28:13

あらすじ ボードレールを愛する少年、春日高男。ある日、彼は、放課後の教室に落ちていた、大好きな佐伯奈々子の体操着を、思わず盗ってしまう。それを、嫌われ者の少女・仲村佐和に見られていたことが発覚!! 盗んだことをバラされたくない春日に、彼女が求めた“契約”とは…!?

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惡の華のレビュー

点数別:
6件~ 10件を表示/全13 件

9点 片桐安十郎さん

思春期ゆえのもどかしさと過ちと不安定な感情をストレートな言葉と感情表現で描いていき心にズドンとくる作品になっていて上手く言葉では言い表せないのですが中学生高校生ぐらいの人たちに読んでいただきたい作品です

ナイスレビュー: 1

[投稿:2013-09-24 17:10:59] [修正:2013-09-24 17:10:59] [このレビューのURL]

6点 アメさん

 ヒロインの仲村さんのSっぷりが、とても小気味よい作品。言葉遣い、表情、態度などがとにかく魅力的。

 反面、それに引きずられる主人公の春日は、ややステレオタイプで魅力が薄い。「中学生の自分」「ボードレールを読む自分」「世間から理解されない自分」「世の中は生きづらいと感じる自分」といういわゆる中二病設定は、もはや形式化していて逆にあざとさを感じさせてしまうのではないか。

 さえないはずの主人公が、簡単にクラスのヒロイン(仲村さんではない)に好意を持たれる点もリアリティーに欠け、もてない男のルサンチマンが裏返った選民意識という「若さゆえの恥ずかしさ、ほろ苦さ」みたいなものがうまく伝わってこない気がする。

 ただ、仲村さんの造形はやはり秀逸で、その魅力だけでも読み続けたい気になる。

 空疎になる気がするので、今後は変に文学的にならないことを期待したい。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2013-02-06 20:28:23] [修正:2013-02-06 20:28:23] [このレビューのURL]

7点 臼井健士さん

中学生の心の闇を暴き出すような作品。
ポードレールの「悪の華」を愛読する少年・春日。
中学のクラスメートで才色兼備の佐伯を密かに想っている読書好きの少年。

そんな佐伯の体操服を盗み出してしまう。それを問題児の女子・仲村に目撃されてから、
仲村に付きまとわれる日々を送る。仲村は春日と「契約」を結び、春日を服従させようとする。

仲村の意図が読めず、戸惑う春日・・・・。
そして、春日と付き合うことになる佐伯もまた「優等生として見られる自身」に耐えられず悲鳴を上げていた。

とにかく「見たくないものをこれでもかと見せつけるような作風」です。
作風が闇に迫るようでありながら、絵柄は非常に見やすくて綺麗というギャップが凄い。

中学生男子が持つ心の暗部が、仲村という異端(起爆剤)に触発されて爆発し暴走するという話。
それは周囲の人間をも巻き込み、坂道を転げ落ちていく。

「青春」なんて決して明るくて楽しいだけではないという話。
むしろ、こっちのほうが現実的なのかもしれないが・・・・、
印象的ではあっても「あこがれ」はしないという、そういうお話。

但し、春日が佐伯さんとセックスした際に佐伯さんが妊娠して出産していたら「佐伯さんEND」あったと思います。
再会した佐伯さんが年の離れた妹を連れていたら・・・・
戸惑う春日の前で赤ちゃんを抱き自らの乳房を赤ちゃんに吸わせ始めたら・・
春日はその子が佐伯さんの産んだ子だと気が付く。
そうなるとその子の父親は・・・・・
春日が最終的に佐伯さんの元に戻ってこなければいけない理由が出来るわけです。

ナイスレビュー: 3

[投稿:2012-11-17 15:38:14] [修正:2019-12-31 15:01:14] [このレビューのURL]

7点 kikiさん

文学にはまっちゃってる少年とドS少女+マドンナ 面白い取り合わせ
だし、物語がテンポ良く進んでいくのにもついひき込まれて読みました。
モヤモヤとした思春期独特の感情をねじくれた感じでぶちまけて
いる作風はいいですね。独特の面白さがあると思います。

まだ物語の着地点が見えてないので暫定で7点。(5巻まで)
今後どういった方向性を目指すんだろ?

ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-01-20 16:16:05] [修正:2012-01-20 16:16:05] [このレビューのURL]

7点 ITSUKIさん

表紙も凄いですがクラスのマドンナ佐伯さんの体操着を盗んで帰ってしまうという導入のインパクトが非常に強かったです。

ドSヒロイン仲村さんにそれがバレても、「自分は純情で一途な恋をしていて、盗んでしまったのは事故だ」と主張を続ける主人公。
(しかもなんと主人公はそれがきっかけで佐伯さんと恋人になってしまいます)
確かに作中で表現されている限りだと主人公の言い分も最もに思えます。

しかしこの作品で仲村さんが無理難題を「契約」と称して主人公におしつけているのは、そういう表面上は最もそうに見える部分を取っ払って心の奥底で隠し持っていた本音や黒い部分をハッキリさせる為でしょう。
特に意味もわからずボードレールの「惡の華」を好んだりしている中二真っ最中な思春期男子のごちゃごちゃした感情をど直球に暴いていく様に今後も注目です。

画力も有りますし、特に仲村さんの目つきは素晴らしいです。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-06-04 18:02:31] [修正:2011-06-04 18:02:31] [このレビューのURL]

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