惡の華のレビュー
5点 amazonlyさん
物語終盤にあたる巻はすぐ読み終えてしまうほど内容が薄く、意外と高く評価されてるのが不思議。
これ系の陰湿な題材を扱った漫画って誰もが納得するようなスッキリする結末が描かれてたのを見たことがない。
聲の形やアイアムアヒーローや善悪の屑よろしく、読んでて気持ち悪くなることが多々あったけど怖いもの見たさの感覚で次の話を早く読みたいと思わせるエンタメ性は高かったかな
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[投稿:2024-02-21 16:10:02] [修正:2024-02-21 16:13:30] [このレビューのURL]
7点 勾玉さん
第二次成長が始まり心身ともに変化の訪れる思春期、不安定なバランスの中で
鬱屈した感情が衝動的な行動に走らせる、というのはよく聞く話だ。
この漫画の主人公もそんな思春期の真っ只中にあり、
そこに中村さんという存在がトリガーになって暴走を始める。
だが特別不幸な生い立ちにあった訳でもないのに、
あそこまで自暴自棄な行いを繰り返したことは実のところあまり共感できていない。
周囲を巻き込みながら罪を重ねていく様子も
現実から必死に逃避しようともがいているようで痛々しく、
ページをめくる手も重くなっていった。
自分がこの漫画を楽しんで読めるようになったのは、
高校生になった彼が過去を背負いつつも前へ踏み出そうとし始めた後半の物語の方だ、
同級生の常盤さんとの恋愛模様も加わり前半とはうってかわってスラスラと読むことが出来た。
後半の展開は割と普通の青春漫画のようでもあるが、
前半の後ろ暗い過去がバックボーンとなり思春期の浮き沈みをより引き立たせている。
終わり方もまた良い、女子の体操着を盗んだところから始まり破滅の道を突き進んでいた物語が、
まさかこんな晴れやかな結末見せてくれるとは、予想外の嬉しい誤算だった。
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[投稿:2019-12-15 09:56:30] [修正:2020-03-23 02:31:41] [このレビューのURL]
8点 yumenneさん
この漫画家はさながら昔の小説家のように、真摯に自分の内面に向き合っていてその姿勢がとても好きです。
青年漫画ではそういう人間的な内面を浮き彫りに語ろうという作品はよく見られますが、結局著者に自らに没入し人間を見つめ直すだけの気概はなく、大げさな空回りをしているような作品が多いと感じます。
この作品では、前衛的な独創的な構えを取りながらも、人間の内面に踏み込むことについてはむしろ慎重であるのがよかったと思います。
多分小説、文学が多少好きな人とかはこういうの気にいる人多いのではないでしょうか。
自分の趣味嗜好とはずれるところもあるのですが、全般的な姿勢は気に入っています。
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[投稿:2018-05-13 18:38:46] [修正:2018-05-13 18:38:46] [このレビューのURL]
5点 gundam22vさん
思春期の悶々とした漫画も読める方なんですが、これはちょっと理解しにくかったですね。怖くて乱暴な綾波レイ似の仲村さんの存在感で途中まで読めましたが、心中未遂まで行って彼女が離脱してからは読み続けるのが厳しかったです。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2016-02-25 03:12:42] [修正:2016-02-25 03:12:42] [このレビューのURL]
9点 FRさん
久しぶりに全巻読み返して涙が止まりませんでした。
窮屈な家、つまらない教室、錆びついた町、ここではないどこかに行きたい。この鬱屈した感情をどうすればいいのかが分からない。周りの人は全員クソだ、でも自分はもっとクソだ…。
思春期時代、そんな暗澹とした感情で過ごしていた人もいるのではないでしょうか。
冴えない青春を送った人にはぜひ読んでもらいたい作品です。
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[投稿:2016-01-28 08:58:36] [修正:2016-01-28 08:58:36] [このレビューのURL]
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