ヤサシイワタシのレビュー
7点 ITSUKIさん
「おおきく振りかぶって」が大ヒット中のひぐちアサ先生の前作です。
怪我でテニスを断念し写真サークルに入部した主人公・芹生弘隆が、(主に悪い意味で)破天荒なサークルの先輩・唐須弥恵と知り合い恋人となる事からはじまります。
ヒロインである弥恵先輩の性格はとにかくイラッとします。自己中だし、プライドが高いし、メチャクチャに振り回されます。
このヒロインを無理に好きになる必要はないかもしれません。
また、ストーリーは全体通して暗く、「鬱漫画」に入るかもしれません。
この作品の魅力は作者特有のセリフ選びだと思います。
現実で人が会話する時ってこういう風になるよな?っていう雰囲気が凄いでてるんです。
とにかく大事な部分を省いて話す様な。セリフとセリフの行間を読みこまないと理解できない点もあります。
しかしこのセリフ回しは妙な中毒性を持っていると思います。
読み終わった後に、もう一度読んでみたくなります。
現在でもこの作品が根強い人気を持っているのはその所為でしょう。
「おおきく振りかぶって」とは作風のギャップがあるので少し注意ですw
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2010-02-28 23:08:33] [修正:2010-02-28 23:08:33] [このレビューのURL]
8点 電光石火さん
短いけれど心にずっしりくる深い作品。読んだあとの余韻がかなり残るストーリー。
雰囲気も好きだし、荒いながら温かみのある絵柄も好印象。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2008-04-12 23:55:22] [修正:2008-04-12 23:55:22] [このレビューのURL]
6点 朔太さん
屈折した青春恋愛群像。そんなに難しく考えなくてもヨロシイのでは?が素直な感想です。ハイ。
作者があとがきで「全体は構想していたが、前半を端折って後半だけを描くと、
編集担当から前半を描くよう指示された。端折ったことがばれていた。」とあるように前後半で、前提とする感情の背景の違いを感じる。
ヒロインに振り回される前半の主人公がクールに振る舞えるのに、後半では妙に
傷つきやすくなっている。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2015-09-23 15:02:04] [修正:2015-09-23 15:02:04] [このレビューのURL]
6点 mardoniosさん
前情報ではヒロインのヤエの最終的にとった行動だけがひとり歩きしてさんざん目にしていたので、実際ヤエがどんなキャラなんだろうか、というのをちょっと楽しみにして購入した漫画。結果から言えば、いい買い物になった。
ヤエはとにかく、こねる理屈もあるし好き嫌いもはっきりしているし自分の考えというものもあるんだけど、結局それらの中にあるのは全部自分が自分の思ったとおりにならないことへの苛立ちでしかないというキャラ。すっごい卑小な喩えをすればカ○ジナさん。
主人公の芹生は、ヤエに比べればこねる理屈には筋が通ってるし、苛立ちを他人にぶつけることはあまりないのだが、根本的にはヤエと同じ性格だと思う。この二人が付き合って、お互いイライラして……。まあ嫌な性格のキャラにありがちなのは、読んでいる方は自分を見ているようで余計イライラする。
そのイライラを、後半戦ですっきり解消してくれる。これは暗い漫画じゃないと思う。前半の方が好きだし、澄緒ちゃんよりヤエの方が好きだけど、後半も読まないと消化不良な漫画。あと絵は正直見辛い。味はある。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2010-10-20 22:45:55] [修正:2010-10-20 22:45:55] [このレビューのURL]
9点 森エンテスさん
今時の一組のカップルの恋愛物語・・・かと思ったら、あまりにも重たい展開に読み終わってから一週間くらいは、いつもこの作品の事を考えていました。
その当時、自分の中でのモラトリアムが大暴れしていたのかもしれませんが、この作品に出会って救われたような気がします。
物語自体は救いがあまりない作品ですが、『おお振り』もいいですけど、ひぐちアサのファンはこの作品は必読であると思います。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2010-10-15 18:44:35] [修正:2010-10-15 18:44:35] [このレビューのURL]
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