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7.05点(レビュー数:34人)

作者木多康昭

巻数24巻 (完結)

連載誌週刊ヤングマガジン:2005年~ / 講談社

更新時刻 2011-04-15 20:22:33

あらすじ 宇都宮の大地に降り立った転校生・佐藤十兵衛。その圧倒的ケンカテクニックは転校初日、早くもクラスメイトの知るところとなる‥‥。十兵衛は普通の高校生活を送りたいだけなのにぃぃ!今しかできない事、たくさんしたいだけなのにぃぃ!気がつけばいつも敵だらけ、十兵衛の明日はまだ見えない!

備考 長期休載を経て2014年2・3合併号より第二部が開始し、『喧嘩稼業』(けんかかぎょう)とタイトルが改められ連載が再開されている。---

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喧嘩商売のレビュー

点数別:
1件~ 5件を表示/全34 件

8点 朔太さん

あらゆる格闘技、武術、体術をよく研究し尽くしている。
事前の調査努力が半端ないため、従来の格闘漫画の数段上を
行くリアルさが魅力的だ。
各分野で最強と思われる格闘家がぞろぞろ出てくるたびに、興奮が止まらない。

しかし、勝負は格闘の技量で決着するのではない。
表題通り、ルール無視の喧嘩で命のやり取りが決まる。
鍛えに鍛えた精神と肉体と技術も、果たして喧嘩の優劣を決めるのか、
という点で作品から目が離せなくなるのだ。

特に、前半での工藤優作戦で格闘技とは別世界の喧嘩に引き込まれる。
さらに、中段での金田戦は、まさに喧嘩。
柔道世界チャンピョン金田が地を這うように、知力と気力を尽くす
喧嘩とは、かくもエゲツナイものなのかと恐れ入った。

さらには、失礼ながら「最強の格闘技はまだ決まっていない」という
毎回巻頭に入るエピソード編が本編以上に面白い。
これが収束して、最強トーナメントに入っていく続編への導入と
気づかされた時には、素晴らしい演出だと思った。
未だ、この作品以上の喧嘩漫画に出会ったことはない。
(減点2は、蛇足的なシュールな意味不明なギャグ回だ。特に、妹が出てくる回は、作者が思っている程、面白くない。)

ナイスレビュー: 0

[投稿:2023-12-04 17:59:05] [修正:2023-12-04 17:59:05] [このレビューのURL]

9点 Leonさん

あの幕張の作者とは思えないくらいしっかり練られた戦略と
迫力ある格闘シーンに痺れる。登場人物の駆け引きと
心理描写が丁寧に描かれていて感心した。
ただ、商売時代は休載が多い上、格闘パートの最中にグダグダな
ギャグ回を入れてきたのはキツかった。うぐいすの時とは
逆にギャグパートが足を引っ張っている。稼業になってからは
それがなくなり、連載ペースが安定して行ったのは良かった。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2015-10-24 23:12:57] [修正:2022-03-30 07:52:18] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

まあ、『喧嘩商売』というのは、今の時代に対する反骨だよな。
反骨の作家であることは、すぐに分かったけど、問題はその反骨の仕方というものがあるわけだ。
ワガママ勝手に「社会が悪い」とか「大人は汚い」と言ってる奴はダメなんだよ。
その反骨が確かな形、魅力的なものにならなければいけないわけ。
それがこの作品にはあった、ということだな。

まあ、佐藤十兵衛は作家の理想像なんだよな。頭が良くてしかも強い。家は金持ちで、しかもその中で好き勝手に出来る環境がある。
いい加減な男のように見えて、女に関しては驚くほどに関心がないよなぁ。まあ、最初はその辺も結構な人間にしようともしたけど、途中で気づいたんだよな。そこにはまれば十兵衛の魅力は半減する、ということだな。だから女方面は、あの特殊なギャグ集団に任せたんだよ。

あの作家の反骨は今の社会と言うよりも、多くの部分が漫画業界のことだよなぁ。理不尽が通ってしまうように見えたんだろう。
しかしそれは、自分が真面目に仕事をしている、という自負があるわけだよ。遊びもしないで、また甘えもしないでやってきたという自負が。だからこそ、そうではない作家に対して、さらにそれ認める業界の甘さを許せない、ということだな。
だから木多のヤバいギャグというのは、そういう漫画業界を困らせるためのものだろ?
まあ、困らせること自体が目的だから、別に危ない話が好きなわけではないよな。恐らく非常に常識的な人間なんじゃないか?

それでこの作品の内容だけど、武術、格闘技、喧嘩ということに関して驚くほど精通しているよ。板垣とは全然違うよなぁ(笑)。リアルさを求めて、結構、研究し取材したんだろう。
それが確固たる世界を構築している、ということだな。
取材をどのように行なったのかはわからんけど、実際にアウトローに会っているだろう。
あのキャラたちはみんな立っているじゃない。それは、それぞれにバックボーンを詳細に決定しているからなんだよな。それはまた、こういう性格の人間は、どのように思考し動くのかということがわかっている、ということなんだよ。
ここが素晴らしい作家だよなぁ。
しかし、欲を言えば周囲のキャラがあまりにも魅力的だから、肝心の主人公の影が薄いよな(笑)。多分、そこを悩んでいるんじゃないのか(笑)。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2019-01-18 10:17:38] [修正:2019-01-18 10:17:38] [このレビューのURL]

8点 p-mcgoohanさん

シリアス展開が初めて成功、むしろ大成功を収めた木多作品。
作者、格闘技好きだったっけ?と思うぐらいリアリティのある格闘描写は迫力に溢れている。

個人的にはカブト登場回は名作中の名作だと思う。

墓前での義父との会話のシーンは完全に感情移入してしまい、
何度読んでも、何度思い出しても涙が出てしまう。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2017-05-13 18:17:32] [修正:2017-05-13 18:17:32] [このレビューのURL]

10点 やじウマさん

よく見ればとても変な絵だし、話も冷静になってみるとご都合主義すぎる感じがする。盛り上げどころでナレーションを多用するのも個人的には違和感ある。あと最近は無くなったけどギャグとシリアス時の雰囲気が両極端すぎてぶっちゃけキャラクターが崩壊してる。

なのにこんなに夢中になって読んでしまうのはなぜなんだ。
BSマンガ夜話で「ガラスの仮面」について「話は超ご都合主義だし、絵も描写力なくて変なシーンが多い、でもそれを超越した魅力がこのマンガにはある」てな事をいしかわじゅん辺りが言ってた気がするんだけど、それと同じ感覚なのかな。

とにかくホント先が楽しみ過ぎてツライ。
文さんが負けちゃったらどうしよう。俺泣いちゃう…(26歳男性)

※よく「木多がこんなにおもしろい漫画描くなんて!」みたいな感想を見るがそれは失礼だと思う。「幕張」の頃からトンデモナイもん描く人だったんだから、そういう可能性を見抜いて無かった人が悪い。ちなみに俺は見抜いてなかった。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2016-09-15 17:11:47] [修正:2016-09-15 17:11:47] [このレビューのURL]

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