砂ぼうずのレビュー
8点 朔太さん
秋本治のアシスタントを長く務めた人らしく武器の
メカニックに見るべきものがありますが、
ストーリー展開にはほとんど関連しません。
むしろ、砂防コートやヘルメットはシンプルで
かわいい絵柄を醸し出しています。
格闘シーンも力技ではなく、ワイヤーウィンチを
利用した空中戦が戦闘の悲惨さを軽くしています。
背丈も小さく、ちょこまかした機動力で戦う姿は、
むしろ可愛く、ヘルメットに描かれた無表情な案山子の
ような味わいを生んでいます。
特に私は小砂がとてもお気に入りでした。
13巻まで読みましたが、12巻までの展開と
今後は変質していくようですね。
少なくとも13巻は小砂編が始まりました。
うすね氏も大病による2度の休載を経てるようで、
元の味わいを失わないよう頑張ってもらいたいと思います。
なにぶん20年越の良作です。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2019-07-31 03:26:32] [修正:2019-07-31 03:26:32] [このレビューのURL]
8点 でこぽんさん
銃撃戦やブービートラップ、砂漠装備の描写は非常にリアルで、
「サバゲ」「ミリタリー」「ゲリラ戦」といった単語に反応する方、
世紀末サバイバル方面が好きな人はかなり楽しめると思います。
萌えとか女子高生キャラを求める人にはスルーをオススメします。
読み終えるとM40狙撃銃が欲しくなります。
面白いのに知ってる人が少ない作品の一つだと思います。オススメ。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2012-05-08 19:31:05] [修正:2012-05-08 19:31:05] [このレビューのURL]
8点 即身仏さん
この漫画の秀逸なのはこの漫画に出てくるほとんどの人物が現代の日本人のように甘くなく容赦の無い所、そして読んでいて臭って来そうな世界描写。
最初は砂ぼうずこと水野潅太はあくどい・えげつないといってもまだ可愛げがあった。しかし、巻数が進み何度も生死を彷徨うかのような事態に遭う内にどんどん見事なまでにダークヒーロー化していく。普通だったら嫌悪感とかが出るものであるが、関東大砂漠はそんなに甘い環境では無い。生きる為ならばそうなるであろうという説得力がある。弟子だった小砂こと小泉太湖が主役になっているが、正直水野潅太のままの方がよかったなも、と思います。
後、巻末に載ってある銃や砂漠スーツの設定とかの力の入れ様はプラス。
現時点では作者が病気の為に連載がストップしていますが、いずれは再開して欲しい作品です。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2010-09-23 02:51:01] [修正:2010-09-23 02:51:01] [このレビューのURL]
8点 kenkenさん
冷酷で卑劣で淫乱で手段を選ばない悪党であるはずなのにこんなにも憎めない主人公は珍しいでしょう
両津をさらに歪めて極端にしたといえばわかりやすいかな
この主人公が生きる世界としての関東大砂漠という舞台設定も申し分ないです。北斗の世界よりは社会があるけど、綺麗事は皆無、でも自分の哲学を偽悪的に他人に押し付けることなく、皆自分のために生きてるのが魅力ですね
ただ外道ながらもどこか間抜けだった砂ぼうずが後半一気に突き抜けた悪になってしまって少しバランスが悪くなっちゃいましたね。あれはあれでかっこいいですけど、後釜の小砂が分不相応なんでね
おかげで作者も物語が進めなくなったのか長期休載状態に…今のところの点数は7点で
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2008-12-22 21:50:05] [修正:2008-12-22 21:50:05] [このレビューのURL]
8点 はと時計さん
キャラがいい。
砂ぼうずのキャラが100点満点。
少年にしてすでに確立された自己があり、賢くて腕が立つ。
哲学は明瞭にして簡潔、自分の欲望に従って生きる。
もうこれだけ。そのためだけに自分の能力を使う。
邪魔なやつは殺す。いい女は犯す。
弱いやつが大嫌い。乳のでかい女が好き。
正義感などクソくらえ。兎に角、自分のことだけ考えて生きる。
気持ち良いくらいに清々しい。半端が無い。
それがコミカル表現されているから愛嬌がある。
キャラだけでも物語が成立する強みがあるが、世界観も良い。
文明崩壊後の砂漠化した世界という一見ありきたりな設定だが、
昭和を感じさせるレトロな要素が融合されており、
不思議な世界を創りだしている。
戦闘も良く考えてあり、結構楽しめる。
絵は戦闘シーンに耐えうる一方で、とぼけた感じがとてもよくでている。
人をくったようなところがあって、センスに溢れ、実に面白い。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2006-11-30 23:53:14] [修正:2006-11-30 23:53:14] [このレビューのURL]
PR