鉄鍋のジャン!のレビュー
7点 とろっちさん
「料理は勝負!」 「勝つためには容赦しないぜ!」
初期の美味しんぼとかクッキングパパとかとは対極にある料理漫画。
ミスター味っ子ぐらいからバトル形式の料理漫画が増え始めましたが、これはその最たるもの。
「そんなに勝ちたいのか? ケンカを売り歩くのがお前の料理か?」 「そうだ!」
食べた人を喜ばせる料理なんてものには見向きもせず、相手に勝つためだけの料理、もっと言えば
相手を負けさせるためだけの料理なんてものも平気で作ります。
相手の料理をマズく感じさせるための料理だとか、審査員の舌や人格までも破壊する料理だとか。
そんな主人公・ジャンのキャラの濃さが特徴的ですが、彼は悪意の塊のような存在かと思いきや、
素直でかわいいところもあったりして、何だか憎めないキャラだったりします。
ジャンよりもっと憎たらしいキャラが大勢出てくるのもそう感じる一因かもしれません。
ゲテモノ漫画と評されていることに個人的にはちょっとビックリです。
まあそのインパクトは確かに大きいと思いますが、全27巻、3桁に達するであろう登場料理の中で、
ゲテモノと言えるのはほんの一部なのに。
常任の料理監修の人が相当厳しかったらしく、また取材協力として常に多数のホテルや料理店の名が
挙がっていることもあってか、出てくる料理自体は基本的にまともです。
ただジャンの調理方法やその描写の仕方がかなりグロかったり異質だったりするので、
そこで合わない人が出てくるのかもしれません。
まあそんなこんなで料理があまり旨そうに見えません。
もっと正確に表現すると、実際に食べてみれば凄く旨いんでしょうけど、意表を突くような料理が多く、
作り方が複雑・高度すぎて味が想像できないんですね。
だから実食のシーンでも(食欲的に)何かいま一つ盛り上がってこないです。
でもバトルが面白いのでついつい読み進めてしまう、変な料理漫画です。
続編「R」ではジャンが真っ当な料理しか作らなくなってしまっているので、
こちらの方が読んでいて楽しいですね。
ちなみにコミックスおまけページの料理レシピは簡単に作れるものが多くてなかなか良いです。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2011-02-28 01:24:49] [修正:2011-02-28 01:24:49] [このレビューのURL]
6点 milmilky25さん
面白いし飽きること無く読めます。
料理漫画としては異端。ひたすらバトルです。
常識では考えられない料理の仕方をするし、
主人公の性格とツラは凶悪過ぎ・・・
みんな笑い方が変。カカカカーとかブヒャヒャヒャーとか。
後半は料理に使う動物をしめる所もバッチリ描いていて、
私はちょっと正視できませんでした。
いや、現実には動物をしめる人がいるから私達はお肉が食べられるわけなんですけど・・・エンターテイメントとして観られなかった。
まぁ、ジャンでそういう所を端折って描いてたら逆におかしいのかもしれない。
出てくる料理はあまり美味しそうには見えないけど、キリコが作るものはけっこう食べてみたくなる。
再現するとしたら手間と費用がメチャクチャかかりそう。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2007-06-04 02:34:36] [修正:2007-06-04 02:34:36] [このレビューのURL]
8点 Leonさん
料理やキャラからキワモノ感全開だけど確かな魅力が詰まっている。
勝利至上主義の主人公ジャンの捻じ曲がりぶりや対戦相手のえげつない
戦略で料理バトルを行うさまがとても面白かった。監修の人の
仕事が上手いのか、ゲテモノだけどどこか感心させられる料理が
あったのも印象的。一風変わったグルメ漫画ならおススメ。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2015-11-02 23:27:29] [修正:2024-05-31 09:24:46] [このレビューのURL]
6点 s-fateさん
いさぎよく最初から「料理は勝負だ」で通してしまった料理マンガです。主人公があまりにも独善的かつ話の始まる前にジイさんに幼少からこっぴどく鍛え上げられているので、よくある付け焼刃的な努力の描写もほとんどなく、とにかく料理勝負。
過去に料理勝負よりのマンガといえば古くは「包丁人味平」がありますが、あの作品も後半カレー戦争でスパイスの調合を極めるあまり麻薬に行き着いていましたが、この作品は序盤から一服盛って体が動かなくなる料理とか笑いが止まらなくなる料理とかを、勝つために、または確信犯的に作ってしまいます。序盤でこれでは27巻ある時点で、料理のメニューのインフレが起きると予想できますが、まぁそのとおりのオチになります。
また基本中華料理で、きっと食べればうまいのでしょうが、身近じゃなさ過ぎるものが多くて、うまそうとか、ちょっと作ってみるかとか、そういう気がまったく起きないのも特徴です。
個人的には濃い作風でワンパターンをごまかしている印象はありますが、一応一通り読めるので6点としておきます。
評論家大谷の舌に嘘をつけないツンデレぶりが今となると笑えます。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2011-08-29 16:52:06] [修正:2011-08-29 16:52:06] [このレビューのURL]
5点 columbo87さん
とんでもバトル料理漫画としては非常に有名です。
主人公ジャンの性格が非常に捻じ曲がっていますので、彼を気に入るかどうかで読み続けられるかどうかが決まってくると思います。
コンビニコミックで読みましたが、最終巻に載せられた最終回のボツ案と西条先生のコメントを読んで戦慄しました。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2011-04-28 15:40:09] [修正:2011-04-28 15:40:09] [このレビューのURL]
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