MAJORのレビュー
9点 朔太さん
少年誌連載の高校野球漫画といえば、ドカベンやキャプテン、名門第三野球部、4P田中君などです。いずれも高校野球大会を予選から順番に強敵、ライバルたちと凌ぎを削って、何とか勝ち上がっていきます。
さらには、その先にさらなる強敵が待っていて、これを順番に倒しては、これを繰り返していくパターンが定着していました。そういう意味では、本作品は少しはずしつつも、王道路線を守っているような二面性をもっていますね。
MAJORというタイトルから想像してしまうのは、最終的にはメジャーリーグを目指すんだろうと思ってしまうのですが、幼少期、リトルリーグから始まって、とにかく長い歩みです。
中学に上がる頃にはすでに、肩を壊していますから、これからどっちを向いて展開するのだろうかと心配になるほどです。
中学では軟球野球はやらないと言いつつ、結局どっぷり時間を費やし、高校進学にあたっても名門海堂高校を巡って二転三転で、とんでもない長期化の原因になります。
ただし、首尾一貫して、主人公茂野吾郎のスタンスが変わらず、一球入魂というか、自身の選手生命を顧みず、常にその時の目の前の敵と全力で戦うことを優先しています。
最初から、プロ野球もMAJORも、ありきではないのですね。
他のライバルたちは、ほぼ全員がプロ野球選手になることを視野に入れて、現在の野球に取り組んでいました。
その差が、吾郎の魅力となっています。
長期連載でしんどいかと言えば、これがそうでもなく、一話を読めば、必ず続きを読みたくなるような仕掛けがしてあります。
この辺りは、極めて巧妙であり、連載漫画としては最高の出来ではないでしょうか。
私は、聖秀高校編を終え、マイナーリーグ編の途中まで読みましたが、50巻近くを息つく暇もなく、一気読みさせられてしまいました。
面白い作品だと思います。
<追記>
なんとか78巻最終話まで読み切りました。超長編ですが、他の長編漫画よりは最後に至る展開がチャンと思い出せます。要するに、高校は高校でプロはプロでキチンと区切った展開があるんですね。
W杯でのライバル出現によりMAJORでの戦いが鮮明になってきます。最後のワールドシリーズでの展開も最高の盛り上がりでした。最終話へのまとめ方も腹に落ちるものでした。吾郎の性格、姿勢、考え方は連載開始から終始一貫しており、ブレがありませんでしたね。最終話でも強くそれを感じました。少し粗忽な吾郎ですが、美しさを感じさせました。長編ものの終わり方としては最高点をつけられると思います。ということで、1点加点致します。
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[投稿:2021-08-28 08:12:06] [修正:2022-06-15 10:31:10] [このレビューのURL]
7点 チーズカバオさん
野球に人生をかけた男の生き様を描いたと言えば聞こえは良いが、その長さ故に必然的にだれる部分も出てくるわけで。
野球選手と言えど、人生全てが見せ場な訳ではなく、特にプロになってからは盛り上げ方の引き出しがグッと狭まった気がする。
特に、毎度同じようなことをやらかして窮地に陥る吾郎の成長の無さには辟易する。
それでもやはり、1つの作品の中で、本田(茂野)吾郎の野球人生を最期まで描ききったことは称賛に値すると思う。
最後の最後、打者転向した吾郎のあのシーンはまさしく「かっこいいーーー!!」としか言いようがないのだ。
個人的には、少年漫画でこれをやってのけたことは本当に見事だと思う。
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[投稿:2018-09-09 14:03:15] [修正:2018-09-09 14:04:26] [このレビューのURL]
4点 三助さん
面白いんですけど長いのでところどころ微妙な展開がある気がします。
まず都合良くホームラン打ち過ぎ。
9回ツーアウトから相手のエラーorイレギュラーで出塁してホームラン打って逆転みたいなのが多すぎです。
あと登場人物の性格がコロコロ変わりすぎ。
出会い頭ではとんでもない奴だったのに直接対決して好勝負を演じると途端に改心して硬骨漢になります。
親友である寿君ですら再会する度に嫌な奴になってる。でも試合すると元に戻る。
それと疑問も多いですよね。
幼少期に出会った初恋の少女は何だったのか、海堂一軍の早乙女監督は普段どこで何をしているのか、おとうさんのことをなぜ「おとさん」と呼ぶのか。
色々謎が多いです。
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[投稿:2016-02-20 17:54:12] [修正:2022-08-25 00:06:22] [このレビューのURL]
6点 kaineさん
最近続編を見たので再読。
野球漫画としては標準以上のものがあると思います。
絵はスッキリとしていて見易いし、特に試合中のカメラワークが抜群に良い。
日本・アメリカ戦あたりまでは試合展開も面白い。
ただ主人公が終始非常に共感を持ちにくいキャラなのが難点ですね。
いい大人になっても幼稚な言動が多いし。
そんな主人公の性格の悪さをカムフラージュするためなのか何なのか、敵チームの選手に嫌味なキャラが多すぎます。というかほとんどの敵キャラが、最初は見下すような態度で接してくるひねくれた連中ばかりなので、野球選手ってこんなんばっかりなんかいと思ってしまいそうになりますね。
まあ作品の本質にはあまり関係ありませんけど、時折うんざりしてきます。
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[投稿:2015-11-05 00:55:02] [修正:2015-11-05 08:49:18] [このレビューのURL]
3点 群馬のイチローさん
主人公が典型的なB型キャラ過ぎて好きになれなかった。
海堂・聖秀編までが自分の中でピークであって海外に行ってで3A優勝したところで段々と見る気が失せて、W杯以降は結果すらどうでも良いと思ったので読むのをやめた。
その後飛ばして最終巻のところだけ読んだが、打ち切りになった理由が分かった気がした。
展開も、主人公を含め独りよがりになったら仲間がいることに気付くか励まされるというワンパターンが嫌になってくる。
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[投稿:2014-11-06 22:14:50] [修正:2014-11-06 22:14:50] [このレビューのURL]
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