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7.14点(レビュー数:61人)

作者原哲夫

原作武論尊

巻数27巻 (完結)

連載誌週刊少年ジャンプ:1983年~ / 集英社

更新時刻 2012-10-15 02:25:16

あらすじ 199x年、核戦争により現代社会は崩壊し、暴力が支配する世紀末。弱者は救世主の出現を切望していた…。そんな時、廃墟の町に一人の救世主が現れる。北斗神拳伝承者ケンシロウ。一撃必殺の北斗神拳で悪党を打ち砕く!

備考 文庫版全15巻。
1984年にテレビアニメ化され、放送終了後も劇場版やOVAなどが製作された。
2003年にケンシロウをメインキャラクターにしたパチスロ機『北斗の拳』がパチスロメーカーサミーから発売され、史上最高の60万台を超える出荷台数を記録する大人気となった。

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北斗の拳のレビュー

点数別:
1件~ 5件を表示/全61 件

10点 オカシューさん

80年代、少年ジャンプ黄金時代と呼ばれる漫画好きにとって夢のようだった時代。
その恵まれた環境の中で1つのビッグタイトルが生まれた。

「北斗の拳」・・・日本漫画界に多くの革命をもたらしたこの作品を想い筆を(いやキーボードを)走らせてみたい。

読み切りにおいて人気を博し連載決定、しかし不安要素もある為原作を付けようという事になった。まるで企画物扱い。
しかしそれがこの漫画の偉大な未来を決定する。

原作者、武論尊!熱い男を描かせたら唯一無二の男、武論尊!史村翔の偽名を持ち(偽名ではない)漫画界の平均気温(熱さのね)を島本と上げまくる男、武論尊!
池上遼一の流れをくむ超劇画家、原哲夫と組んだ時その傑作は静かに産声を上げた。

連載開始後、人気上々。その中で漫画慣れしたある意味スレた読者達は何かに気付き始めた。
無骨なストーリーとバイオレンスシーンのその中にある滑稽さ、笑いを見出したのである。「ひでぶ!」「あべし!」その敵役が叫ぶ断末魔の雄たけびは瞬く間に話題になりパロディ化された。

また原作者の、2週先のストーリーは考えて作らないという方針により「原先生も今週までこのトキがニセモノだって知らずに描いてただろ顔のメタモルフォーゼ」事件とか「おいおいこいつ指が6本あるよ」事件とか作為的に起こした訳でないにせよ「北斗の拳」フィーバーをさらに盛り上げる事件が続々起こっていく。

そしてアニメも開始、人気大爆発、ついに北斗の拳はジャンプの看板漫画へ成長したのである。

劇画タッチのバイオレンスバトルは流行となり多くの他誌でいやジャンプ自体でも同系統作品が生まれ消えていった。(いくつかの作品を除き)
「北斗の拳」レベルまでたどり着けない・・・何故か!?

それこそこの作品の非凡な所以、ストーリー漫画とギャグ漫画をミックスしたような芸風ならぬ漫画風にあった。
実はそのギャグ的部分は作画原哲夫の担当であり、そのたぐいまれな笑いのセンスや演出力が発揮される事となる。

そしてその屈指の名シーン「そんなババアがいるか」が生まれたのである。
それに負けまいとするかのように武論尊も感涙エピソードを数々執筆!2人の行く末を憂いレイが鳴らす鐘に拍手を送らぬ者がいただろうか。

かくて北斗の拳はストーリーとギャグの2つの顔を持つ一挙両得
漫画の1つの完成形となった。
その後ついに宿敵ラオウとの決着をみる事となる。

子供から大人まで夢中にさせた偉大な漫画。私は敬意を表してこう叫びたい。
「我が生涯に一片の悔いなし!」もちろん現実において私の人生は悔いだらけである。がこの漫画においてはそう叫べるのである。

しかしおごれるものも久しからず。北斗の拳においてもそれは例外でなく、人気のかげりは少しずつしかし確実に訪れて来るのである。

アインの登場など強敵をださずとも面白さは続くのではと読者を期待させながらも恐るべきパワーインフレはとどまる事を知らず海を越えてからは、体は暗黒空間をめぐり岩は意志をもったかのごとく襲いかかる事となる。
拳法という範疇を大きく外れもはや超能力者の戦いが始まるのである。それは読者の心をも暗黒空間へ引きずり込んでいったのである。

もう1つ北斗の拳没落の要因を挙げておこう。作画の原哲夫が調子に乗ってしまったのである。
収入も増えアシも増えるとその作画力は増大、しかし少年漫画の節度を守る事を忘れてはならなかったのだ。

絵は1コマだけ切り取れば素晴らしいものの描き込み過ぎは漫画自体の読みにくさ、ちびっ子読者の敬遠を招く。
サウザー編あたりからその傾向は顕著にみられ絵は重たく暗くなっていった。
ゆえにドラゴンボールとの人気の差は大きく開いていくのである。

かくてその後物語を一新するも激しいパワーインフレの傷は癒えず、佳作なエピソードではあまりにも熱き男たちを見てきた読者に満足を与える事はできずファンは離れる事となる。

最終回、あのセリフで自らの漫画の人気失墜をもギャグにしたのは作家2人の最後の最後の意地だったのかもしれない。

「お前(北斗の拳)はすでに死んでいる」

所持巻数 全巻


















ナイスレビュー: 5

[投稿:2009-07-25 00:13:59] [修正:2009-07-25 00:13:59] [このレビューのURL]

7点 ムキッキーさん

私が高校生の頃、TVアニメの再放送がやっていて男子に人気でした。
本当に有名すぎて内容のレビューができないです。
ケンシロウは服をビリビリすぐ破くので、
この人はもう裸でいればいいのに とよく思っていました。
そしてケンシロウごっこをして服のファスナーを壊した事もあります。

仲間が死ぬときは結構良い死に様なのに(漢!!)
敵はぷぎゃーとか言いながら死ぬのが可哀相でした。うわらば!

ナイスレビュー: 2

[投稿:2005-06-21 23:49:12] [修正:2005-06-21 23:49:12] [このレビューのURL]

6点 fasterさん

非常にいい漫画です。
漢を感じる、熱いセリフが良い。

ただ後半が少し気に入らない。
いくらなんでも矛盾しすぎだと思う。

ラオウ編より後は完全に蛇足。

初期の北斗神拳の時点で人間離れしてるのに、それを超えるかのようなすさまじいパワーインフレは残念としか言いようがない。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2009-01-11 23:32:58] [修正:2013-07-25 01:10:17] [このレビューのURL]

6点 igami3さん

ラオウ戦以降が蛇足という声が非常に多いのが心外である
後付け設定とは言え、きっちり筋が通っているし
伏線の回収のしかたが上手いと思った
何より成長したバットとリンを描く意味で
帝都編以降は非常に重要な役割を果たしているのではないだろうか

ラオウ戦までのようなアツい闘いや展開は少ないが
是非最後まで読んでいただきたい

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-01-10 03:42:20] [修正:2010-02-01 19:54:15] [このレビューのURL]

7点 メカざわさん

格闘漫画。グロ注意な絵だが極上。

知らない人が見ればジャンプ作品であることに驚愕するだろう。ベルセルク以上に派手な戦闘シーンは子供の教育に大問題であると断言できる。おぼっちゃまくんが下品な作品とかさわいでいる場合じゃない!あんたの息子はこんな壮絶な漫画を読んでいるんだ!と、当時の親御さんに説教したい。

作品のテーマは強烈の一言で、見事におもしろく描いている。描こうとするものに対しては満点をさしあげたいところではある。だが、全体を見渡すと作品の構成に問題があったのではないかと思われる。どうにも思いつきで描いているのはないかと思う展開や、無理やりに付け合せたような話が多く、言わば勢いで描いているのではないかと感じられる。極端に悪く言えばストーリーが崩壊している。根底のテーマがおもしろいからこそ、そのへんの難所が上手くカバーされているだけである。ただ、これは当時の漫画全体にいえることであり、キン肉マンに比べればカワイイものである。

この手の人気漫画の宿命で、多くの作品でレビューしてきたが「後半はいらない」。キレイに前半で完結してほしかった。丁寧に書くならば「中盤もいらない」。ラオウ編で終了することがベストだったと考えられる。完全に蛇足だった。

なにを差し引いても、これ以上に個性あふれる漫画は現代においてもそうはない。是非とも一度は読んで欲しいものだ。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2009-08-19 02:52:40] [修正:2009-08-19 02:52:40] [このレビューのURL]

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