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6.93点(レビュー数:45人)

作者浅野いにお

巻数2巻 (完結)

連載誌週刊ヤングサンデー:2005年~ / 小学館

更新時刻 2009-11-25 06:31:27

あらすじ 井上芽衣子。23歳。
社会人2年目になって、会社を辞めました。
種田成男。スポーツ新聞でカットを描く仕事をしています。
これは、社会に出てちょうど一年がたった、
芽衣子さんと種田の、小さな恋の物語なんです。

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ソラニンのレビュー

点数別:
1件~ 5件を表示/全45 件

4点 a6a6さん

おしゃれ系バンドのバイオグラフィーを読んでる気分になる。主人公の周りで実際に起こっている話ではなく、誰かから「そういえば昔こんなことがあったなあ」と笑いながら(半ば自慢げに)語られる感じ。つまり、物語に作者の影がちらつく。そのせいか全体的に嘘臭い。
また、「思い通りにいかないことは多いけど、小さな幸せを見つけてなんとか生きていくことはできる」というのが通してのメッセージなんだろうけど、それが序盤からにじみ出過ぎている。
上記の二つの理由から、主人公が仕事を辞めてまともに生活できなくなっても、彼氏が事故で死んでも、「あ、こうなっちゃったんだ」以上の感想が出てこない。
でもこれはそういう漫画なのかもしれない。読んでいる物語そのもの以上に、筆者自身の雰囲気や思想を見てほしい、みたいな。
音楽と漫画には、たとえば音楽を語る時は曲そのものではなくミュージシャン単位で語る一方、漫画を語る時は作者ではなく漫画のタイトルで語る、というような文化の違いがある。筆者のようなタイプのミュージシャンは沢山いるが、漫画家ではあまりいなかった。だから浅野いにおは人気が出たけど、今後こういう漫画家が続々現れそうなのが今から怖い。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2010-04-17 16:47:32] [修正:2010-04-17 16:52:26] [このレビューのURL]

7点 森エンテスさん

作者特有のスタイリッシュ感満載なバンド青春物語。

この人の作品は、絵柄眺めるだけでいい気がしますね。

主人公達と同年代の時に読んだら、また評価も違ったかもしれませんが、終盤の盛り上がりは好きです。

前半6点、後半8点で間をとって7点です。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-07-24 18:30:56] [修正:2011-07-24 18:30:56] [このレビューのURL]

3点 columbo87さん

「ごっこ」漫画。
大人ごっこ、青春ごっこ、悲劇ごっこ。
怠惰さで雰囲気を演出しているのでしょうが、展開や内容はベタもベタで、かつ葛藤や内面描写も一面的かつ自己完結。それでいて傍目には積極的に主張していないように見せかけているところもいやらしいと思いました。
夢に破れたり迷ってる年頃の学生くらいには受けるんだろうなぁという作り方は巧く、ここまで見え透いて明確にターゲッティングができているのはすごいと思いました。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-06-04 01:16:06] [修正:2011-06-04 01:17:42] [このレビューのURL]

8点 ジブリ好き!さん

現代を生きる若者へ捧げる、浅尾いにおの青春狂想曲!


深みはないけど、読みやすさがある!
熱くはないけど、がんばろうって思える!
シンクロ率が高ければ高いほど、心に染みるし面白いと思える作品です。

王様のブランチの特集で興味を持ちました。
種田のモデルはいにおさん自身なんですね。あまりにそっくりでビックリ!
芽衣子の部屋も職場にクリソツ。。ちゃんとギターもあって、インタビューでは「昔の自分をそのまま漫画にした」とのこと。
納得のリアリティ♪
もの凄くきれいな背景は、実際の場所や風景を写真にとってコンピューター処理してできるもの。もちろんあくまでベースの話なんで、作者の画力が決め手ではありますが、内容的にも技術的にも「現代の」漫画なんですね。
ちなみに、どことなく背景とかがサイカノやキミのカケラに似てるのは、高橋しん先生のアシスタントだったから。(気になったのは俺だけ?)

モラトリアムの時期の恋愛を描いた今作、とにかく登場人物たちの考え方が今時っぽい。
淡々としてるのに、どこか重い。
そして浅野さんらしい残酷な展開。
でもそこから物語が加速して、漠然とした今に終止符を打つべく、みんなで音楽へ向かっていく。
そしてライブのシーン…
熱くは、ない。所詮素人。でも、すごく心に響いて、目頭が熱くなる。
何も解決はしてないのに、進歩もしてないのに、何か一歩を踏み出せたという感触。たぶんその感触を掴んだ人の方が、きっとその先の人生も楽しく過ごせるのだろうな。

説教臭くはないけど、作者の考え方や感性が前面に出まくっているので、合わない人には合わないのかも。そして自己完結的な思考ばかり描かれているので、決して深くはない。
だからこそ読みやすい。ここ重要っす

画力の高さは言わずもがな、表現力もすごいです。
基本は会話や心内語ばかりなのに、ライブシーンでは全く言葉を使わないで魅せる。

色々言わせていただきましたが、この漫画のポイントは、「作者の感性に共感できるか」だと思います。だからレビュー見て買うか決めるのは、あまり参考にならないと思いますよ。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-05-31 01:48:04] [修正:2010-05-31 01:48:04] [このレビューのURL]

6点 朔太さん

「おやすみプンプン」を先行して読んでしまったので
浅野に対するハードルを上げてしまいました。
それほどプンプンには衝撃を受けてしまいました。

本作の単行本帯の言葉を借りますと
「気だるい平和。ダラッとつづく日常。川の流れる街。
大人になっていく僕ら。青春狂想曲。」となかなかの
上手いコピーです。
モラトリアム時代の青春の閉塞感は、
「何でもできる、何でも志してよい、
だけど何ができる、何ができる?」の自問自答の繰り返しです。
そんな息苦しさを上手く表現しています。

芽衣子はこの後、普通に大人の生活で無感動に
生き続けるのでしょう。
それは決して否定的な意味ではなく、種田との共有
した時間があったからこそ大人になれたと感じながら。

敢えて注文をつけますと、若者の夢はミュージシャンを
志すことしかないのでしょうか?
バンドを組むことでとてもステレオタイプな
ストーリーになってしましました。
残念ながら同人誌の作家さんの良くありがちな設定
パターンなんですよ。
その有りがちな王道青春物語を敢えてプロならこんな
風に仕上げるんだという見せつけが意図なら、
それもアリですが、
そこまでの評価を与えることはできませんでした。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2020-04-26 15:26:00] [修正:2020-04-26 15:26:00] [このレビューのURL]

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