「kenken」さんのページ

総レビュー数: 200レビュー(全て表示) 最終投稿: 2008年07月14日

10点 銭ゲバ

タイトル通り主人公は守銭奴であり、醜く貧乏であるためそのコンプレックスを原動力として凶行に走るという内容ですが、
主人公は金を神として崇拝する一方、無償で愛される事を常に求めています。
貧乏だった事よりも不細工である事の方が劣等感の比重として大きく描かれていると感じました。
同じような不細工女ではなく美女から愛されなければ愛を実感できないため、そのための手段として金をかき集め、逆に金になびかない純粋な存在を捜し求めています。

卑劣、凶悪、強欲、淫乱な主人公ですが、誰よりも純粋な生き様を貫き通し、非常に魅力的に映りました。

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[投稿:2008-07-14 17:44:32] [修正:2010-06-06 18:11:32] [このレビューのURL]

「お前らメイドに幻想持ってるかもしれないけどゲンジツはこうだからぁ」みたいなのが必要以上に透けて見えて寒い
そういう所を目指すならもっとリアルにすべきでは?
オタク男が彼女の友達の視線を気にする等の細かい所はリアルだが
その割にレズやら雌奴隷やらが出てきてどっちに行きたいのか分からない
そういうのをバカにする漫画じゃないの?

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[投稿:2009-05-30 14:16:10] [修正:2010-06-05 20:36:13] [このレビューのURL]

宮本、アイリーンが主観的で情緒的な作風であるのに対して、今作は様々な世界とそこで生きる人々を客観的に描いた群像劇になっています。

この漫画の特徴は登場人物それぞれに生命を感じる事ができる点です。
それぞれの異なる表情、理念、行動、クセ等を客観視して細かく描いているためモブでさえキャラが立っており、
数コマだけの登場でもその人達の確かな人生の軌跡を感じることが出来ます。
そうして多種多様な価値観をもった登場人物達によって物語が展開していきます。

普通の漫画では作者の主張を登場人物が作中で発言する事が多く(大ゴマで名台詞然と)、
そのイデオロギーに反するものを倒すべき敵として登場させ結論ありきで物語が展開していきます。
しかしこの漫画では上記のような大ゴマでいかにも至言といった発言をさせた後でも、冷めてしまうような全く反対の意見を出し相対化してしまいます。
つまりこの漫画には作者の主張以外にも多様な価値観が存在しており、指針となるモノローグも殆ど無いため、結論は読者が判断しなければいけないという構造になっています。

もう一つの特徴に徹底したリアリズムが挙げられます。
全編に渡る暴力描写はやたら凄惨な上に、殺される側に感情移入させてから殺すので、一個人の死を強烈に実感できます。
また性描写も成年コミックのようなエロチックに演出されたものでなく、女は間抜け面で蛙のように股を開き、男の尻のアングルから挿入して金玉がブラブラ揺れている所まで俯瞰視点でリアルに描かれています。(全く気持ち良くなさそう)

上記の特徴は非常にアクが強く、合う人には優れた長所になりますが合わなければ丸ごと酷い短所に感じてしまうでしょう。
どちらにしても読むのがかなりしんどい漫画ですが、僕は今まで読んだ中で最もリアルで美しく優れた漫画だと思っています。

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[投稿:2008-07-15 21:50:36] [修正:2010-06-05 20:30:37] [このレビューのURL]

基本的には「ずらし」の漫画だと思います。
展開としては採用試験、武道大会、怪物との総力戦、父親探しなど少年ジャンプにはよくあるパターンばかりです(例外はヨークシン編のみ)。
しかし、大筋はこのような王道展開でありながら、非常にインパクトのある演出や優れたキャラ造詣のために王道から「ずれ」て新鮮に映ります。
「ここでこいつがこんな死に方を」「少年漫画のキャラなのにこんな表情、発言を」等の小さな裏切りが小気味よく、
さらにそういった「ずらし」を物語が破綻しない程度の物に留めておくサジ加減も絶妙です。
グロ描写も手伝い、普段少年漫画を読み慣れている人ほど衝撃的な作品に思えるでしょう。

しかしこの「ずらし」はあくまで基本フォーマットありきの変化球であり、逆説的にそこから逸脱する事はないとも言えます。
例えば、誰かがショッキングな死に方をしたとしても大局的にどうでもいいキャラである事が多く、前述のグロ描写も規制のためか物凄く半端に仕上がっています。

普通の捻くれ物が一生懸命狂人ぶっているような、悪く言えば「狂い方さえも大体予想がつく」作品だと感じました。
「少年漫画では」という枕詞付きで抜きん出た漫画だと思います。

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[投稿:2008-07-18 19:40:01] [修正:2010-06-05 17:20:37] [このレビューのURL]

この漫画は戦争を扱いながらも戦争シーンそのものは殆ど描かれず、戦時下における人間ドラマがメインとなっています。
ナチスは狼、ユダヤは豚、混血アーリアは犬というように登場人物は全て動物にディフォルメされ、各々が違った思想や習性を持ちながら生活している事が非常に効果的に表れています。

前半は暴力や性を原動力とした物語が展開していきますが、後半になるにつれて観念的な展開が増えてきます。
こういう展開は通常、胡散臭かったり青臭くなるところですが、見事に一級のエンターテイメントに昇華されていて、ノンストップで楽しむ事ができます。

動物なんだしいいじゃんと作者の枷が外れたのか、過去作以上に徹底して酷く醜く暴力的なシーンが多いです。
でもそれがあるから、美しいシーンが本当に美しく感じられます。
露悪的でもファンタジーでもなく、汚さも美しさも同一の世界に存在する稀有な漫画だと思います。

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[投稿:2009-05-30 14:51:19] [修正:2010-06-05 17:18:41] [このレビューのURL]

7点 いぬ

一歩間違うと単なる痴女の話になりかねない所を上手く収拾しています
ヒロインの強烈なキャラクターは必見です

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[投稿:2009-07-24 14:34:09] [修正:2010-06-05 16:58:21] [このレビューのURL]

「よつばと」が子供目線で日々のプラス面を伝えてくれる漫画なら、これはマイナス面を伝えてくれる漫画といえます。
程度の差こそあれ、集団内でちょっと違うことすればハブられるのは大人も小学生も同じ。
普段苛められてる子はさらに弱い子を見つける
共通の「敵」を作る事で集団はより結束し、正当性を掲げる
クラスの権力者の一挙手一投足に皆が注意を注ぐ等
誰でも思い当たる子供時代の嫌な思い出をほじくり返してくれます。
もしかしたら俺が嫌なガキだっただけかもしれませんけど。

主人公の性格付けがいまいち安定しない、キャラの使い捨てが酷い等、結構粗も多いです。
上で「よつばと」と比べましたが、完成度では正直こちらが大分落ちていると思います(好みでこちらに高い点を入れましたが)。

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[投稿:2009-07-24 14:48:23] [修正:2010-06-05 16:57:26] [このレビューのURL]

この人の漫画は基本的に一巻が一番面白いですね
それから徐々に右肩下がりで、その下がり幅が小さかったのが花園メリーゴーランド
この作品は一話の引き込まれる感はなかなかでしたが、そっからの下がり方がかなりのもので…
結局なにがしたかったのかわからない作品になりました
相変わらずエゴ丸出しの女性キャラは魅力的なんですけど

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[投稿:2009-07-24 14:39:41] [修正:2009-07-24 14:39:41] [このレビューのURL]

「奔放で仲間意識が強い」という田舎のイメージを良くない方向に強化した集落演出は見事
物語の舞台はとにかく閉鎖的で息苦しい村なんですけど、それが作品のエロさに多大な貢献をしています
絵は一般的に言われる上手さは無いけど、雰囲気づくりとシチュエーション構成力が飛び抜けているので十二分に魅力的
なんかエロマンガの感想みたいになりましたが、ストーリーもしっかりしてます
ラストはしばらく余韻に浸れました。秀作です

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[投稿:2009-07-24 14:29:08] [修正:2009-07-24 14:29:08] [このレビューのURL]

初期は結構ちゃんと漫画してたんですね
少なくともキャラが正面以外を向いてることが多いし

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[投稿:2009-07-24 14:17:10] [修正:2009-07-24 14:17:10] [このレビューのURL]