「穴子」さんのページ

総レビュー数: 29レビュー(全て表示) 最終投稿: 2009年05月19日

7点 Pink

大好きなワニを飼うユミコは、エサ代がばかにならないので売春する。
ピンクの花が大好きで、それを買うためならなんだってすると言うユミコ。

作者あとがきに「すべての仕事は売春である」と書かれていた。
資本主義において、自分を「対価」に報酬を得て、そして欲を消費して幸福を得る。
それについて、売春や他の仕事に差はないのかもしれない。

そんな資本主義的な「幸福」に、ユミコは度々立ち止まって考えてしまう。
もしかしたら誰しもが感じていて、でも知らないふりをするような
言うならば「立ち止まって考えてはいけない部分」のような
「虚無感」が、作品内に多く登場して、考えさせてくれる。

ワニを飼い、売春してお金を稼ぐようなユミコに、共感はできないはずなのに
それでも読み終わった後、どこか自分も考え込んでしまうところに
この作品の素晴らしさがあるのかもしれない。何とも言えない虚無がある。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-09-12 18:26:09] [修正:2009-09-12 18:26:09] [このレビューのURL]

福本先生初期作風の「人情もの」で始まり
中盤は純粋な麻雀心理戦で「ギャンブル」が描かれ
終盤は、アカギ通夜による「メッセージ性」で幕を閉じる。

本来こちらが先の連載に関わらず、アカギ人気の影響を受け
物語最後はアカギ主役で幕を閉じるという、よくよく見るとおかしいところも。

ただ、麻雀描写の濃さや面白さに関しては、この作品が作者作品内で断トツにいい。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-07-08 11:47:27] [修正:2009-07-08 11:47:27] [このレビューのURL]

ほとんどコメディ要素ばかりだったのが意外だった。
「恋愛マンガ」として、期待してみていると、おそらくがっかりします。

何より、物語が始まってから5年以上経ちながらも、何も事が起きない二人。
恋愛模様を期待していると、ダラダラと感じるので、コメディ要素を期待した方がいい。

それでも何故か読み終わったあとは、幸せな気持ちになるのも確かです。
それはおそらく、ほのぼのとした雰囲気や、やさしい住人たちに
「普遍的」な魅力があるからなんでしょう。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-05-19 04:30:20] [修正:2009-05-19 04:30:20] [このレビューのURL]