「dollbox」さんのページ

6点 学校

とりあえず表題作「学校」について。
実験作。
この作品にはストーリーらしきものはありません。
校舎内で起こっている8つの出来事が同時進行してゆき、本来関係していない台詞やコマがテクニカルに絡み合いながら、不穏で、まるで夢を見ているような心地良い雰囲気を構成していく。
なにか意図や主張があるような気もするし、ただ悪戯に好き勝手してるようにも見えるんですよね。
幻惑という言葉がとても似合う作品です。
音楽のように。
そしてそれらは交響曲のようにジャジャンと終わりを迎えるわけで。
それが本当に夢の結末の寸前で起こされた時のような感覚に似ているんです。
漫画という枠組みの中でこれだけ自由に遊べるんだなと、ただただ感心させられました。
陳腐な感想ですけど「すごいなあ」です。
僕はこの作品はホラーと思ってるんですけどどうなんでしょ?そんなに怖くないですけど。
とにかくまあ、これだけは自分の目で確かめていただくしかない。
きっとこの山本直樹ワールドに幻惑されるはず。

うん、レビュー放棄してやろうかって言うくらい書きにくい作品です。好きです。
話がもっとおもしろかったらよかったのに。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2006-05-29 03:28:07] [修正:2006-11-12 00:45:56]