「dollbox」さんのページ

川原泉、ほのぼの期の傑作。

『巨人の星』や『あすなろ野球部』などの熱血路線とはまったく異なる次元の高校野球漫画。
これほどまでに牙のない漫画もめずらしい。それぐらい優しい作品になっております。

この作品はなにより理論派監督広岡さんが魅力的。彼女のなんとなく説得力のある野球理論を読めば、なんとなく野球に詳しくなった気さえします。
棚からぼた餅でギャグ要素高めのスト−リーなので、スポーツ漫画にリアリティのみを求める人にはおすすめできません。
なんて言うか川原泉ならではのおもしろさ。
野球嫌いの人でも大丈夫です。

結果云々の前に、楽しむことがなにより大切。
楽しめたなら、勝っても負けても楽しい思い出なのですな。
ほんわかした絵柄と、毒素の抜けたキャラクターが見事に調和して、ものすごくいい読後感が残りました。


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[投稿:2006-07-24 16:38:43] [修正:2006-07-24 16:38:43]