「dollbox」さんのページ
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ごぶさたです。
なんか随分仕様が変わっててビックリしました。
どのレビューも随分前に書いたのばかりなので、いまの漫画レビュー.comからズレちゃってても悪しからずですよ。
そのうち新しい評価基準で配点し直すかも?
9点以上の作品は今でも大好きなものばかり。もし気になられた方がいたら是非!

8点 僕といっしょ
古谷実が稲中卓球部を経て発表した作品は、笑いの裏にも陰がある、先の見えない閉鎖的な青春ものだった。
この作品以降の古谷実の作風は「ヒミズ」や「わにとかげきす」といった、日常に密接する隠れた闇を描いたダークなものに傾倒してゆく。
そういった意味でこの作品は古谷実が単なる「下ネタギャグ作家」という肩書きでは括れなくなった重要な作品と言ってもいいでしょう。
僕はこの作品が古谷実の最高傑作だと思っている。
それはこの作品が彼の著作の中でもっともギャグとシリアスのバランスがとれたものであるためだ。
この作品のメインキャラである少年たちは、はっきり言って堕ちている。明日の朝には鬱になってもおかしくない状況ですらある。
なのにこの作品は、笑える。
彼らが苦悩し、失敗する姿は明らかに「稲中」の延長にあるギャグ漫画的なものなのである。
悲しみと可笑しさが同居する笑い。それはただ楽しいだけのそれとは一線を画すのである。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2006-11-11 23:57:39] [修正:2006-11-11 23:57:39]