G戦場ヘヴンズドアのレビュー
7点 drop itさん
「漫画」を題材にした漫画では、トップクラスの面白さではないでしょうか。
この作者は一枚絵を並べているような漫画の描き方をされるので、動的なシーンの多い作品には正直あまり向かないと感じているのですが、当作品においてはその描き方が登場人物の心情を訴えかける力強さにつながっていて、迫力を感じさせる良い効果をもたらしていると思います。
登場人物と同じような生き方をしたい、とは思わなかったため、個人的に共感度は低いですが、まるで中世の彫刻家や画家のような彼らの情熱というか真剣さが凄まじく、感動を憶えることは間違いありません。
終わり方も素晴らしく、間違いなく良作です。
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[投稿:2010-11-23 19:01:03] [修正:2010-11-23 19:01:03] [このレビューのURL]
9点 あおはなさん
「バクマン」や島本作品等に代表される「漫画家を目指す主人公の成長と知識漫画」ということを期待して本作品をお読みになれば肩透かしを喰らうかもしれません。
もちろんそういった記述がないではありませんが、本書で述べられているのはどちらかと言えば業界的、技術的なものではなくてメンタル面の心構え的なものが多いです。(「漫画は修練するものではない。覚醒するものだ」など)
「狂気について」の記述が漫画精神論のオブラートに包んだ本作の隠れたテーマのひとつであろうことが関連しているんでしょう。(巻末の戸川純の「赤い戦車」歌詞のセレクトが松本大洋「ピンポン」の「血って鉄の味がする」とフィードバックしてしまうときがあります。)
作者の哲学的な主張がにおいすぎている本作以前の日本橋作品を読んでおられる(ある種かなりマニアな部類の)読者の皆様はこのアタリの意味がかなり理解していただけるのではないでしょうか?そういった意味で日本橋作品は松本大洋、古谷実後期作品、バガボンド(井上先生)蒼天航路(王先生)シグルイ(山口先生)の系譜に限りなく近いといえるかも知れません。
日本橋先生の作品は「交錯する人間心理の神経質なほどの描写」「スクランブル(三角関係など)における「退き」の美学=ダンディズム」(からくりサーカスの勝の恋愛論みたいな)「主役が誰だか分からなくなっても読めてしまう漫画セオリーの掟破り」などかなり際立った独特な特徴があります。本作は3巻というコンパクトさでそれらが凝縮された良作であると思います。「家族」「繋がり」についての執拗なまでのこだわり、でも必要以上にべたつかない。そしてなにか不思議な余韻が残ります。
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[投稿:2010-11-13 15:34:40] [修正:2010-11-13 15:48:46] [このレビューのURL]
9点 森エンテスさん
日本橋ヨヲコ版『まんが道』。
この作品の何が凄いってテンションが凄い。
物語の中を一気に駆け抜ける主人公達の刹那的な姿が、青少年の危うさを表現しており、文科系なジャンルである「漫画を描く」事が、こんなにもツライ事なのかと衝撃を受けます。
まるでスポーツ漫画のような熱血クライマックスには熱い涙が溢れます。
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[投稿:2010-10-20 05:57:22] [修正:2010-10-20 05:57:22] [このレビューのURL]
10点 ワタソンさん
まさに私の人生を変えたと言っても過言ではない漫画。
読んで打ちのめされた漫画ってこれが初めてです。
初めてこの漫画を読んだとき、途中で休むことも出来ずに
ボロボロ泣きながら読みました。
でもこの漫画、合う人にはとことんまで合うけど
合わない人には一切面白くない漫画だそうです。
たぶんなんでこんなに評価されるのかわからない人も多いのではないかと思います。
創る人にしかわからないようななにかがこの漫画にはあるのです。
この漫画は「創造すること」の苦しみや楽しさをリアルに描いています。
漫画でしか生きられない主人公の姿。熱くて真剣な人物。一言一言突き刺さるような台詞の数々。
展開はそこまで目新しいというものではありませんが、有無を言わせないパワーがあります。
たった3巻だけとは思えない内容の濃さにも驚愕。
私が今まで読んだ漫画の中で最も泣けて最もおもしろいと思う漫画です。
一回読んでみる価値はあると思います。好き嫌いは別として。
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[投稿:2010-07-18 17:35:27] [修正:2010-07-18 17:35:27] [このレビューのURL]
1点 ひとだまさん
レビューの点数から期待しすぎたのかもしれません
1巻を手にとってみましたが読破ならず
自分にはちょっと合わなかったようです
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2010-06-20 14:25:39] [修正:2010-06-20 14:25:39] [このレビューのURL]
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